2023年12月24日日曜日

北海道コンサドーレ札幌の2023シーズン 〜わからなくもない〜

1 タイトル…ではないはずだが

  • シーズン終盤のFC東京戦の際に熱心なサポーターと思われる方からこのような横断幕が掲げられました。
  • まずタイトル、ACL…を目指していたと考えるのはおかしいでしょう。それは例えば2015シーズン途中に開催された野々村社長(当時)とサポーターとのミーティングでも説明があったようですが、資金力≒選手やスタッフの能力の総和となるためです。札幌の資金力、チーム人件費は2022年のデータで12位か13位かそんなものですので。
  • ただこの横断幕について半分くらいは理解できるというか、じゃあ今このクラブにどれくらい経営体力があるのか、と言われるとちょっと状況が見えにくくなっているのは確かだと思います。

  • またJリーグにはクラブライセンスという制度があります。この財務規定に関しては、3期連続の当期純損失(赤字)を計上していないこと、および債務超過でないこと(3期以上連続の当期純損失を計上しても、前年度の赤字額が純資産額を上回っていなければ可)というもの。
  • 木村正明氏(ファジアーノ岡山ファウンダー、元Jリーグ専務理事)は、親会社から無限に資金が湧いてこないクラブの経営を念頭においた上で、このルールを「(毎年黒字経営をするというよりは)赤字…積極的に投資をして勝負するシーズンと、黒字経営をしてライセンスを維持するためのシーズン」を織り交ぜる必要があると過去に解釈していたと思います。
  • 近年コンサもそのような動きをしていて、2018シーズンよりミシャ監督招聘後、2018-19シーズンのオフに大型補強をして(内容はこのブログで昨年も書いたので割愛します)、2019-2020シーズンは、新卒選手と格安外国人(微笑みの戦士ドウグラスオリヴェイラ)以外は選手の新加入なし、2020-2021シーズンも大規模な移籍金が発生しそうな取引は控えている。
  • この動きは、野々村前社長がかつて語っていた、「東京オリンピックが終わって札幌ドームをフルで使える2021シーズンに収入を拡大したい」とする構想や、ミシャ監督就任時に4年契約と一部で報道があった(実際に契約が4年だったのかは不明だが口約束なのかそれに近い構想等があったと思われる)話とも整合します。

  • 要するに2019年に投資、2020-21年はクラブライセンスクラブライセンス対策で出費をセーブしつつ、2021シーズンにフットボール的に勝負する、というのがコンサの中期戦略でした。それが新型コロナウイルスによる経営状況の変化と、鈴木武蔵ら中心選手の流出で2020年以降にプランが狂って今に至ります。
  • 直近だと22年に約9億円の第三者割当増資を実施しており、これは23年1月期に計上した7億円の純損失を見込んでの動きであり、

 

  • コロナで苦境に陥った分は企業の支援により最低限なんとかなっている、という状況だと思うのですが、じゃあそれ差し引いて今は選手やスタッフに投資できるのか?2018年オフに武蔵、アンデルソンロペス、ルーカスフェルナンデス、岩崎、中野…が加入したようなチームを勝たせるための投資はできるのか?それともクソンユン、小林、馬場(浅野)とスタメンクラスが3人ほど加入した2022-23シーズンの動きは18-19年オフと同様の大型投資だったのか?そうではなく次のシーズン以降に投資フェーズが控えているのか?というのがちょっとよく見えないのが、そもそもこの2023シーズンの位置付けだったと思っています(どうやら昨今の様子を見ると投資フェーズが控えている感じはしませんね)。

次の章からようやくサッカーの話をします。


2 ピッチ上で起きたことサマリー

2.1 目玉補強のつまづき

  • 日本代表経験があり、前年ヴィッセル神戸で9試合3ゴールとまずまず期待感を抱かせるパフォーマンスだった30歳(加入当時)の小林は、2023シーズンの目玉と考えられていたと思います。
  • コンサは2021シーズン限りでチャナティップが退団し、2022シーズンはパニックバイ気味に加入したガブリエルシャビエルがチャナティップの18番を背負うことになりましたが、ピッチ中央やもっと下がり気味で、ボールに積極的に関与する攻撃的MFのチャナティップと、本質的にはシャドーでチャナティップのようにボールを預けられないシャビエルの間には、利き足以上にプレースタイルの違いがあり、シャビエルはいつしか(おそらくシュートのうまさを見込まれて)前線でセンターFWとして起用されるようになり、22シーズンのコンサは前線の選手が「あとは決めるだけ」ではなくてそれ以前の問題、シュートの前のフェーズで少なくとも問題を抱えており、その意味では30歳とJリーグでは働き盛りの小林に目をつけたのは理解できます

  • キャンプでのチーム始動時から、前線は小林+センターFWにキムゴンヒ(以下、ゴニ)、小林と反対の左サイドのシャドーまたは攻撃的MF、というユニットを試していたようです。センターFWはゴニの他には、新卒の大森(キャンプで骨折し出遅れ)、高卒3年目の中島、特に肩書きはないトゥチッチ…といった編成ですので(小柏や駒井はセンターFWかというと微妙なので割愛)、この中では抜けた実績を持つゴニが前線のもう一つの軸として期待されたことも理解できます。

  • (VARが導入されているにも関わらず明らかな誤審によって広島のゴールが取り消された、ある意味でこの年のJリーグの象徴であったような)アウェイでの開幕戦で、小林はコンディション不良によりベンチスタートでしたがゴニはスタメンで起用されます。
  • この開幕戦で明らかになったのは、22シーズン後半戦にスーパーサブとして大活躍したゴニはスタメンで相手DFを背負ってプレーする役割を担うにはパワー不足でタスクを遂行できないということ、そしてゴニと小林を前線に並べると、(足が遅いからというよりは)共に1人でプレーするよりは味方を使うことが得意な選手であるため、速攻を狙いたい際にシュートまで時間がかかることになり、これといった崩しのパターンを持たないコンサにおいては速攻の機会損失、攻撃面で無視できないダメージになることでした。

2.2 初夏のゴールラッシュを振り返る

  • そんな感じでリーグ戦9節まで2勝だったコンサがこのシーズン、最も右肩上がりになったのは10節(4/29、vs横浜FC、アウェイ)以降の数節でした。
  • この試合で、4バックの横浜FCに対し浅野と小柏というサイズがなくスピードが持ち味の選手が初めて、2トップで並ぶことになります。
  • 前線にサイズがない選手オンリーで成功を収めているチームは確かにありますけども、そういうチームはサイズはないけど技術やクオリティがある選手が特徴を発揮できるようにクリーンにbuild-upができるとか、サイズはないけどめちゃくちゃスピードがある選手にカウンターアタックでの攻撃機会を多く提供できるといった設計があると思います。
  • が、特にそういうものはないコンサの場合は、チャナティップ、ノースロンドンのライオンハートことジェイボスロイド、コンサではポストプレーだけやっていたような興梠、途中交代では効いていたゴニ…といった、前線に雑に蹴られたボールを1人で収めて攻撃機会を確保できる選手が必要、というのがここ数年の実態でした。

  • そうしたタイプの選手を外したにもかかわらず、横浜FC相手に4-1、ホームでの鹿島戦を落としたのちにFC東京相手に5-1、湘南相手に4-2、また2節挟んで柏に5-4、と、大量得点を挙げて勝ち点もそこそこ拾うことができた時期でした。
  • これはなぜか?というと、まずコンサがやっていたことはそれまでと変わりません。雑にボールを収められるFWやMFが不在でも、コンサは浅野や小柏に雑にボールを蹴るサッカーを続けていました。
  • それでゴールが生まれるのは、コンサのFWのクオリティもあるにせよ、相手のDFがそういうクオリティだったから、というのが大きかったと思います。
  • あんまり選手を晒すようなことは控えたいのですが、この年のリーグで下位を彷徨っていた柏(最後にガンバさんを逆転した)、湘南、降格した横浜FCはいずれもDFや中央の強度に問題を抱えていて、雑に放り込まれるボールに対処することが困難なほど脆弱な最終ラインでシーズン前半を戦っており、それらのチーム相手にコンサは得点を稼いでいたといえます。↓は極端な例ですが、これらのチームはセンターラインの強度が低すぎました。


  • そして湘南は夏のマーケットでキムミンテ、柏は犬飼と強度を担保できるDFを補強して、夏以降勝ち点を稼いで残留を回避しており、横浜FCは開幕10試合ほど勝ちに見放されてから、CBを増やして5バックにして持ち直しましたが無念の降格となりました。
  • これらのシーズン前半戦でどうしようもないほど脆弱だったチームに対し、コンサは後半戦では同じように雑に放り込むサッカーを続けた結果、ホームで湘南と柏相手に敗れ、横浜FCには2-1で辛勝?という結果になったのは、上記の説を裏付けるに十分な結果だったのではないでしょうか。

  • そして優勝した神戸や、鹿島のようなセンターラインに強靭な選手を揃えていて、コンサが得意な「雑に放り込んでから何らか攻撃機会を作る」サッカーが通用しないチームにはシーズンダブルを喫しており、この辺は自力の差というかこのチームの限界が鮮明に露見されたといえるでしょう。

2.3 まだ、やめてへんよ

  • ボールを持っていない時のコンサは、2020シーズンからほぼ変わらず、ほぼ純粋なマンマークで構成される守備対応を続けていました(やることが数年変わらないので、本当にブログを書く意義を見失う)。
  • 特筆するとしたら、オフに高嶺という戦術的に極めて重要な選手を失ったにも関わらず、メカニズムをほとんど変えなかったことでしょうか。
  • 高嶺は2トップの相手にはセンターバックとして相手FWをマーク、1トップの相手にはアンカーとして相手の攻撃的MFをマークする役割で、対峙する相手の選手特性がガラッと変わることを考えると2022シーズンのチームで最も負荷が大きい役割だったといえ、おまけに左DFの福森のパフォーマンス低下に伴い左DFも務めていました。

  • その高嶺の役割はキャプテン・宮澤が引き継ぎます。元々、2020シーズンに高嶺がスタメンに定着する前は宮澤がその役割だったので元鞘に戻った形でもあります(その後キムミンテが信頼されなかったため宮澤はCBにスライド)。
  • しかし当時から3歳年齢を重ねた宮澤はこのシーズンを通じ、J1の水準で相手FWをマーキングする能力があったといえるか、かなり疑わしいプレーが随所に見られるようになります。


  • 前のシーズンから継続して左DFは不安定、中央は岡村も前のシーズンと比べるとややパフォーマンスにムラがあり、GK菅野は負傷で離脱…という状況で、ボールを持っている相手への対応を選手に任せるだけでは勝ち点を拾えないのは当然だったでしょう。

2.4 中村の台頭

  • 一方「前のシーズンから継続して左DFは不安定」といったものの、この位置でリーグ戦15試合にスタメン出場した中村の存在は、2023シーズンで最も明るい材料の一つでしょう。
  • 左DFは、前のシーズン終盤にミシャから福森へ「4番手」(おそらく高嶺、菅、中村、福森の順)と発破をかけたものの、これといって補強もなく結局福森が開幕から先発します。7節のセレッソ大阪戦で欠場の宮澤に変わって福森が中央(インサイドハーフの奥埜をマークする役割)、中村が左に入って、ここから中村の存在感が高まっていきます。
  • 中村はカップ戦では最終ラインから無謀とも言えるボールの持ち出しを果敢に敢行していて、それをリーグ戦でもスタイルを変えずにやっていたので大丈夫かな?としばらくは見ていましたが、いつしかその中村の持ち出しと、ボールを持っていない時にWBの外側、内側を追い越す攻撃参加は組み立てでも崩しでも極めて重要なオプションになっていました。
  • ただ「福森よりも若くて運動能力がある選手が、福森のような基準でプレーしている」という見方もできると思いますし、中村がコンサの最終ラインの問題を解決したとは言い難く、リーグ終盤でまた福森がスタメン、中村はベンチスタートが多くなったのもこのあたりで、結局独り立ちできるまでの信頼は得られなかったという点で反省も多々あるシーズンだったでしょうか。

2.5 期待以上に強い風が吹く

  • このほか、リーグ中盤〜後半戦の選手起用にいくつか触れると、金子の期限付き移籍に伴い浅野は右ウイングバックを兼任するようになります。
  • 浅野は全34試合に出場して12ゴール、14節までで8ゴールでしたので以降失速した感はありますが、単にサイドでの起用が増えてゴールから遠かったのもあれば、そもそもリーグ前半から浅野に対してチームとしてサポートできていたわけでもないので、後半戦の個人での出来が悪かったという感じもしませんでした。
  • シーズンを通じて浅野は駒井と並んで貢献度が高い選手でした。浅野と小柏のユニットで見ると、小柏は味方にボールを預けた状態で動き出しで勝負する選手だとして、浅野は相手DFと対峙した状態で自ら仕掛けることができるので、最後にどうやって相手を崩すか?という点では、(ゴール数は関係なく)浅野の方が小柏よりも重要な役割を担っていました。
  • やはりお兄さんのイメージが強かったので、浅野がボールを持って前を向いた時にこれだけ脅威になれるのは期待以上でしたし、またシャドー/攻撃的MFとしてボールを収めてチャンスクリエイトする役割も、このシーズンに出場時間をシェアした選手の中では浅野が最も貢献度が高かったと思います。
  • ですので金子の移籍(とルーカスの欠場)で右サイドにシフトさせたのは前線のキーマンを失うことでもありました。ただ右WBは任せられる選手が全くいないので、仕方ないことではありますが。あと浅野の右WBはありかなしかで言うとありだと思います(普通にいい間合いで仕掛けてクロスボールまでは仕事ができる)。

  • シーズン前半戦だけの在籍でしたが、金子の貢献度も傑出していたと思います。何度か言及しましたが、中央を切ってくるチームが多い中で、縦突破からの右足クロス(おそらく練習していたのでしょう、その多くが中央DFを超えてファーの味方に落ちるものでした)が活きることとなります。
  • ただチームのスタイルとしては、金子がウイングで張っているというかはひたすら可能な限りアップダウンしながら速攻の試行回数を稼ぐという感じで、金子の8ゴールという数字はウイングのプレーをしたから、というよりは、コンサがめちゃくちゃオープンだったことの証明でもあります。ウイングとしてもっと上手く金子を使えるチームは他にいくらでもあるでしょう。



  • 前線の駒不足を補ったのは、駒井のセンターFWでの起用と、スパチョークの出場機会増加。駒井は超人的な運動能力で、雑に放り込まれたボールをマイボールにしてしまうのは中盤センターでもFWでも変わらず。20センチ近く身長差がある選手相手でも攻撃機会を作ってくれるので、ゴニやトゥチッチ(他、大嘉、大森)が起用できる状況でも駒井が選ばれる理由は十分にありました。
  • ただ、やはり選手特性的には中盤センターでボールを拾う仕事にした方がベストでしょう。11節の鹿島戦では、前線に浅野と小柏、下り目に青木と駒井で、雑に放り込んだボールを駒井が拾いまくって波状攻撃を仕掛けていましたが、青木が負傷で宮澤と交代し、駒井が前線(青木の役割)にスライドすると駒井がボールを拾う側から前線で受ける側になってコンサはバランスが悪くなってしまいました。

  • 西大伍選手のYouTubeを見た限りでは、キャンプ時点ではコミュニケーションや指示を理解することに苦戦している感じだったスパチョーク。このシーズンも序盤はほとんどミシャから見向きもされないような状況で、5月に練習を見た時は守備の強度や攻守の切り替えでもっとパワフルにならないと難しそうなだな、という感想でした。
  • 転機は17節の鳥栖戦で小柏が負傷して途中出場から70分近く(この時点では加入後最長)のプレータイムを得てから。神戸、福岡とのアウェイ連戦での2試合連続ゴールは、いずれもボックス内でワンタッチする9番っぽいゴールでしたが、本質的にはスパチョークはシャドーで、相手のDFともMFとも対峙しないでフィニッシュだけ絡む選手だと思います。
  • ですのでゴール前以外の仕事の量と質においては、もう少し改善を期待するのですが、特筆すべきはシュートタッチで、中距離からの右足シュートは思っていた以上に上手いと感じます。ただ戦術的にはDFを背負うこともしないし、裏に抜けてスペースを作ることもしないし、中央で相手を剥がしたり引きつけたりもしないし、味方を使うわけでもないし、1on1が強いわけでもない。使い所が難しいシャドーです。

  • 菅野の故障とソンユン、金子の期限付き移籍の影響で、夏の補強ではGKとWB(横浜FCの山下?)を見ていたとのことで、山下は獲得失敗、GKが大分から高木が加入しますが、高木は思った以上にミシャに気に入られていた印象です。菅野が復帰しても、大半の試合で高木が起用されるようになります(それで勝ち点を得られたかというと別でしたが)。
  • 菅野はボールを持っている時に、相手FWのプレスを回避する浮き玉のパスをSBに通すことが仕事の大半、という感じで、高木はもう少しフィールドプレイヤーっぽい振る舞いをします。菅野以上にバックパスを何度も繰り返し受けようとしますし、フィードもより丁寧で日本人GKとしては非常に希少な選手だと言えます。
  • ただ肝心のシュートストップやハイクロス処理は、今のところはまぁそんなに目立ってないかな…という印象で、守備練習を一切しないこのチームにおいて、シーズンを通じてポジションを守れるか、チームを勝たせることができるかはまだ判断保留でしょうか(1年前のゴニの評価に似ているかもしれません)。

  • ソンユン及び彼の復帰に尽力したスタッフにとっては「こんなはずでは…」という結果だったかもしれません。
  • ソンユンはコンサではバルバリッチ、四方田、ミシャ前期といずれも5人でDFラインを引く設定して守るチームでプレーしており、DF背後のスペースが消されて相手が放り込みがちな展開になると、ソンユンの身体能力やリーチを活かしたハイクロス処理が冴えていました。
  • ソンユンが兵役のため去ってからのコンサは、後方には常に最小限のDFしか残さず(カバーリング担当もいない状態でキムミンテや宮澤、岡村、高嶺らが1on1,2on2になっている。たまに誰かが寝ていると1on2になることも)、GKはまず広大なスペースを前に出てカバーする必要があるのと、頻発する1on1でのシュートストップで毎試合平均点以上のプレーをする必要があります。このタフなミッションを、菅野はソンユンが去ってから2年間常にハイパフォーマンスを維持してきたのですが、ソンユンにとっては自分の知ってるコンサとはかなり異なる(20年シーズンの当初だけ在籍していましたが)やりづらい状況だったとは思います。
  • またソンユンのバックパス処理の課題をサポートしていたのは、適当に放り込めば相手のDFを押さえつけてイーブンにしてくれるジェイや、低い位置でボールを引き取って前を向いて突進できるチャナティップの存在でした。彼らが抜けて(金子や浅野、ルーカスはボールキャリーにおいて頑張っていましたが)、ソンユンが相変わらず蹴るだけだと、相手ボールになる時間が増えるというのも見過ごせない状況ではあってと思います(というか、それを解決するために努力するのが監督の仕事で、GKに押し付けるのも違う気がしますが)。

それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。

2023年12月5日火曜日

2023年12月3日(日)明治安田生命J1リーグ第34節 北海道コンサドーレ札幌vs浦和レッズ 〜サヨナラで強くなれ〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 浦和は酒井の負傷で関根を右SBに回して…と思ったらリーグ戦の終盤数試合は、関根関係なく小泉が左MFで出ているようです。前線はカンテと、エカニットが埼スタでの神戸戦、ルヴァンカップ決勝とビッグゲームでも出場機会を増やしており、来シーズンはさらに期待がかかります。
  • 札幌は予告通り小野がスタメンで、青木が左に回って菅がベンチスタート。岡村が負傷か何かでメンバー外でCBは宮澤。左DFは中村、GKは高木に戻してきました。

2023年11月26日日曜日

2023年11月25日(土)明治安田生命J1リーグ第33節 FC東京vs北海道コンサドーレ札幌 〜惰性からの脱却のために〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • FC東京はクラモフスキー監督が6月に就任し、選手起用で目立った変化としては、GKをスウォビィクから20歳の野澤。右SBは小泉を何度か試していたようですが、長友や白井も一定の出場機会をいています。そしてウイングに、主に左で俵積田の出番が増えていましたが、この日はアダイウトンと仲川の起用でベンチスタート。
  • 松木は代表帰りのためおそらく休養で、中盤センターに夏加入の原川と小泉が起用されています。バングーナガンデは負傷で徳元が左SBでスタメン起用。
  • 逆に序列が下がっていた選手に、木本が挙げられますが、前節の新潟戦に続いてエンリケトレヴィザンが2試合出場停止のため、この日はスタメン起用されています。
  • 札幌はルーカスが不在で右に浅野。馬場が累積警告4枚目で出場停止のため、宮澤が28節以来のスタメン復帰。GKは高木が加入した8/25の川崎戦以来初めてのベンチスタートで、菅野が復帰。


2023年11月12日日曜日

2023年11月11日(土)明治安田生命J1リーグ第32節 北海道コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島 〜DAS IST J.League〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:

  • 広島は、夏に森島が去って(報道通りなら)ほぼその移籍金を注ぎ込む形でセレッソから加藤を獲得。その加藤はシャドーでの起用が多かったですが、この日は1トップでスタート。中盤は野津田がやや出場機会を減らし気味で、東を入れて川村と左利きを二人並べています。最終ライン中央には荒木ではなく、CBとしては2試合目のスタメンとなる山﨑。
  • 札幌はスタメンは前節と同じ。小柏とスパチョークがベンチに復帰。



2023年10月31日火曜日

2023年10月28日(土)明治安田生命J1リーグ第31節 北海道コンサドーレ札幌vs横浜FC 〜8年間の景色〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー: 



  • 横浜FCは開幕10試合勝ちなしで4バックの1-4-2-3-1に見切りをつけて、3(5)バックの1-3-4-2-1にしてからは20試合で6勝5分9敗とまずまず、湘南との残留枠1を争うデッドヒートを繰り広げています。そんなに1-3-4-2-1にフィットする選手がいるわけでもない気がしますが、逆にそれでも勝ち点を拾えるのがこのシステムの特徴でもあるし、今のJリーグの、飛び抜けた選手やチームがいない現状でもあるのでしょう(大迫とかはいますけど)。
  • メンバーはシャドーでスーパーサブからスタメンに定着した山下が欠場で、他はだいたいここ数試合と同じメンバーのようです。そんなに何試合も見ていないのですが、井上とユーリララの相性が良いんだな、という印象を持っています。

  • 札幌は荒野と宮澤が帰ってきましたが、小柏がまたまた離脱で駒井がFWでスタート。キムゴンヒを予想するメディアもあったようですが、駒井自身はFWでも仕事ができてしまうのでわからなくはない起用ではあります。

2023年10月22日日曜日

2023年10月21日(土)明治安田生命J1リーグ第30節 横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌 〜カモメの愛護者〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 国際Aマッチウィークによる3週間の中断を挟みました。この日程になる時に、リーグ側が「優勝争いの熱が削がれる」的なことを言ってましたけど、まぁそれはなくはないのかな、と思います。熱というか観戦習慣には影響があるでしょう。もっとも習慣以前にエンタメとしてのベネフィットがないと、顧客はJリーグに足を運んでくれることはないと思いますけども。

  • マリノスは長期離脱中の畠中に加え、エドゥアルド、角田、上島も負傷でCBは實藤のみ。ルヴァンカップの2戦目同様に喜田がCB扱いで、またベンチの吉尾が後半に左SBで出場しましたがとりあえずこの辺まではDFの練習をしていたのでしょうか。杉本健勇のCBはアリかと期待していましたが、もう10年ほど実戦ではやってないと思うのでちょっと厳しいですよね。
  • コンサは荒野がトレーニングマッチで負傷とのことでメンバー外。青木、宮澤、深井も不在で中断期間明けでもメンバー不足感は解消されないまま再開初戦に臨みます。


2023年10月3日火曜日

2023年9月30日(土)明治安田生命J1リーグ第29節 北海道コンサドーレ札幌vs柏レイソル 〜失われるパッション〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 乱打戦となった前回の柏での対戦、以降この試合までの柏はリーグ戦で3勝5分4敗。8月以降は、前節福岡に敗れるまで3勝3分の無敗で乗り切っていて、降格枠1というレギュレーションも味方し、なんとか最悪の事態の回避には近づいています。
  • メンバーを見ると、懸念の最終ラインCBに夏加入の犬飼が入ったことがやはり大きいのでしょう。左SBのジエゴも7月に怪我から復帰以降スタメンに定着していて、プレーは相変わらずという感じですが高さのオプションなどはポジティブな影響だと思います。
  • そして2トップの細谷のサポート役として、ここまでノーゴール、アシストも1ながら山田康太がコンサで言う駒井のような頑張りを見せていて、右SHには山田雄士が9月以降定着しており、全般に頑張るチームにすることでまずは緊急事態に対処したな、という印象です。Jリーグではよくある光景でしょうか。

  • 岡村、宮澤、荒野が出場停止で馬場が代表招集中の札幌は、GKが2人ベンチ入り。福森が細谷or山田をマークする役割で、ボールを持った時は右CBの位置にいる形でした(中村がナチュラルに左に来るので)。

2023年9月25日月曜日

2023年9月23日(土)明治安田生命J1リーグ第28節 名古屋グランパスvs北海道コンサドーレ札幌 〜骨組みだけの夏〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 比較的名古屋は同じメンバーでシーズンを戦っていましたが、夏にリーグ屈指のアタッカーだったマテウス(アル・タアーウンFCへ移籍)と米本(右膝内側半月板損傷)を失い、前者のところには広島から高額移籍で加入した森島。後者のところにはシーズン序盤にワイドでの起用が多かった内田が入っているようです。
  • 右WBのみ流動的でしたが、夏以降は和泉が右、森下が左のことが多く、この試合は左右を入れ替えてきました。相手というより名古屋がプレーしやすい配置を模索しているように思えます。また最終ラインは河面が左に入ることが多くなりました。配置は2トップでも縦並びでもいいのですが、役割的に縦並び表記としました。森島はインサイドハーフでいいと思います。
  • 札幌は荒野が出場停止、馬場が代表招集で不在、ルーカスとゴニが何らか負傷のようで、WBは練習では右に菅、左に青木という組み合わせも試していたようです。浅野を右に持ってきて、駒井は中央で使わないといけないため小林が前線に(と書くと怒られそうですが、ここまでの起用法だとそのように見えます)。

2023年9月18日月曜日

2023年9月16日(土)明治安田生命J1リーグ第27節 北海道コンサドーレ札幌vs湘南ベルマーレ 〜足跡ぐらい残してほしい〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 横浜FC、柏と残留争いの中心でのシーズンが続く湘南は、夏のマーケットでエース町野を放出したものの、FWディサロと福田翔生、MFに期限付き移籍から復帰の田中聡、そして最終ラインにキムミンテとセンターラインの補強に成功。前線にA級のインパクトのある選手は確保できなかったものの、待望の?大型DFのミンテとチームをよく知るであろう田中の加入は大きいでしょう。
  • ミンテ加入からの5試合は1勝2分2敗。ただ、2分はいずれも終了間際の失点で、見た感じはセンターラインのパワー不足は依然として不安材料であり、かつGKのソンボムグンが負傷でシーズンアウトとなったことは影響が大きいでしょう。

  • 札幌は前の週にマリノスとのルヴァンカップを戦い、トータル3-5で敗退。札幌での1戦目がマリノスのエウベルやアンデルソンロペスがスタメンを外れたこともあり3-2で勝利しましたが、やはり2試合トータルだと実力差が如実に表れる印象でした。この2戦目で駒井が退場処分によりこの試合は出場停止。菅野は復帰しましたが、GKは高木が引き続き起用されています。

2023年9月3日日曜日

2023年9月2日(土)明治安田生命J1リーグ第26節 北海道コンサドーレ札幌vsガンバ大阪 〜取捨選択を狂わせたもの〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー



  • 14節までで1勝4敗9分と大きく出遅れたガンバ。以降の11節を8勝2分1敗と破竹の勢いで降格権脱出し試合開始時点では11位まで上がってきました。
  • 開幕からいくつかの試行錯誤を経て、CBには福岡、前線はジェバリ、アラーノと倉田または食野、中盤はネタラヴィがセンターでダワンと山本とメンバーが固まってきて、(予想通り)戦術的に浮き気味だった宇佐美や武蔵をフェードアウトさせることに成功しましたが、サッカーの中身や質としては、監督が選手の指向性に結構な妥協をしたことで方向性が定まってきていると感じます。
  • 表記上は山本をトップ下とした理由はその方が実態に即しているためで、詳細は後述します。

  • 対照的に9試合勝ちなしの札幌は、小柏が負傷から復帰。浅野もベンチスタートとしたのはこの週、体調面で何らか問題があったのかもしれません。
  • ここまで全試合スタメン出場だった岡村が出場停止で、宮澤が今シーズン初のCBでのスタメン出場。中村はぎっくり腰で前節欠場で、この日もベンチスタートで福森が左DFに。1年ぶりにこの2人が最終ラインにスタメンで並ぶことになりますが、ガンバとしてはここでスピード勝負に持ち込みたかったと思います。


2023年8月27日日曜日

2023年8月26日(土)明治安田生命J1リーグ第25節 川崎フロンターレvs北海道コンサドーレ札幌 〜前期高齢者vs後期高齢者〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • ガンバ、神戸、広島に3連敗中の川崎は小林が今シーズン3度目のスタメン出場。マルシーニョは故障明けなのとジョーカーとして温存で、左はこちらも3度目のスタメンの瀬川。
  • CBはジェジエウの離脱もあって18歳の高井の起用が増えていましたが、車屋の復帰もありメンバー外で、大南とのユニットが起用されています。
  • 札幌は大分から加入した、合流7日?の高木がいきなりスタメン。小柏に加え中村桐耶、青木が欠場で大学生の木戸がベンチ入り。

2023年8月21日月曜日

2023年8月19日(土)明治安田生命J1リーグ第24節 京都サンガF.C.vs北海道コンサドーレ札幌 〜「走り」への依存が招くクライシス〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:


  • 京都は、CB井上が前の試合で負傷でアピアタウィア。左SBは三竿が初先発。白井が夏に移籍して、右SBには福田が入ることが多くなりました。
  • 札幌は小柏がまたまたまたまた離脱で青木が11節以来のスタメン復帰。役割的には小林がCFで青木はシャドー、または京都のアンカーをマークするトップ下。


2023年8月14日月曜日

2023年8月12日(土) 明治安田生命J1リーグ第23節 北海道コンサドーレ札幌vsサガン鳥栖 〜頼みの異分子〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 鳥栖は夏のマーケットでCBの田代が福岡に移籍。もっともファンソッコ復帰後は序列が下がっていたので、そこまで大きな影響はないかもしれません。右SBは原田が負傷で19歳の楢原。本来はMFのようです。FWは小野の起用が多いですが不在で、富樫が起用されています。
  • 札幌は小林が第6節以来のスタメン復帰。Football labだと小林は4-6節でFW起用になってますが、私の記録だと普通にMFでした。なので、この試合が初めて小林がFWとしてスタメン起用されたことになります。最初はパッとしなくても後々こういうのがハマったり影響力を持ったりすることもあるので、一応時系列は押さえておきましょうか。
  • 他、前節の鹿島戦でそこまでよくなかった馬場が再びベンチスタートで、福森は結構久々に、リーグ戦では15節以来のスタメンなんですね。割と顔は見ていた印象なのでそのようなイメージはなく意外でした。


2023年8月7日月曜日

2023年8月6日(日)明治安田生命J1リーグ第22節 鹿島アントラーズvs北海道コンサドーレ札幌 〜何度目のリスタートか〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 水曜日に天皇杯が開催された関係で日曜日開催となったリーグ戦の再開節。鹿島は天皇杯はすでに敗退していたようでコンディション的には優位かもしれません。札幌は、柏からそのまま移動したのでしょうか。天皇杯は負傷者を除いたほぼベストメンバーでしたので、いずれにせよあまり良い条件ではないのは事実だと思います。
  • また両チームとも中断期間に主力選手が海外移籍していて、鹿島はSBの常本、札幌は金子。鹿島は須貝をすぐに穴埋め的に獲得したこともあり、札幌の方がダメージは大きいでしょう。
  • 他、鹿島は安西が出場停止、札幌は菅野、宮澤がおそらく負傷で、岡村は天皇杯を欠場しましたがこの試合には間に合ったようです。


2023年7月16日日曜日

2023年7月15日 明治安田生命J1リーグ第21節 北海道コンサドーレ札幌vsアルビレックス新潟 〜応急措置と対応力〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 3日前の水曜日に開催された天皇杯から中2日。両チームともターンオーバーしており、札幌は大分でヴェルスパ大分相手に勝利、新潟は豪雨の富山でカターレ富山相手に延長戦の途中で試合中断という珍しい状況に。この日のスタメンの中では、荒野、ルーカスと、相変わらず替えのきかない岡村がスタメンで45分プレー。他、中村、田中駿汰、菅も岡村と交代で45分プレーしており、一概にホームの札幌の方がコンディションはいいとは言えない状況かもしれません。
  • そして新潟は、ハーフシーズン17試合で7ゴール4アシストと傑出していた伊藤涼太郎がベルギーへと旅立って、以降の3試合は左右どちらかのウイングを務めていた三戸が中央に移動、ダニーロ ゴメスがスタメンに昇格する形でしたが、この日は松田を右でスタメン起用(J1初?かと思えば今年2試合目、18歳のマリノスでのシーズンも6試合もスタメンで出てるんですね)。
  • 最終ラインは千葉・マイケルジェームズのベテランユニットが故障等もあり稼働が落ちて、トーマスデンと、左SBで堀米(負傷欠場)の2番手だった渡邊のCBでの起用が増えているようです。

  • 札幌は天皇杯で2ゴールの高校3年生・出間がベンチ入り。スタメンはここ数試合と同じで、ディナモザグレブへの移籍秒読みとされる金子も右WBでスタメン出場。

2023年7月9日日曜日

2023年7月8日(土)明治安田生命J1リーグ第20節 アビスパ福岡vs北海道コンサドーレ札幌 〜華麗なるリテイク〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 4月の札幌ドームでの対戦から、福岡は選手が4人入れ替わっていて、①右の湯澤がベンチスタートで小田が左、左SBには前嶋。②CBの三國が負傷もあり外れて4バックに変更し、金森が左のMF、③本来右のMFでスタメンのはずの紺野も負傷で佐藤が右。④長期離脱の中村に代わって、セルティックから加入した井手口が中盤センター。
  • 3バックの1-3-4-2-1から4バックの1-4-4-2に変わると、アタッカーを1人増やせるので、一般には、より敵陣でプレーすることを意識した変化だと捉えられると思います。ただ、蓋を開けてみると、福岡のスタンスはこれまでの対戦と変わらず、前半はかなり抑えて後半に仕掛けるといったもので、単にそこは人の配置やフォーメーションだけで論じられないものだったと思います。なお3バックを採用したのは、5/28の13節マリノス戦のようで、ここのところは1-4-4-2を使っていたようです。

  • 札幌は前節と同じメンバー。福岡は2トップということで、柏戦のように中村がCBで岡村とユニットを組むことも想定しましたが、宮澤のCBを選択しました。

2023年7月3日月曜日

2023年7月1日(土)明治安田生命J1リーグ第19節 ヴィッセル神戸vs北海道コンサドーレ札幌 〜しあわせってなんだっけ〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー



  • イニエスタのJリーグでのラストゲームということで先発起用はわかるとして、ここまで全試合に先発し前線で絶対的なクオリティを見せている大迫をベンチスタートしたのは予想外でしたし、札幌にはかなりラッキーだろうな、というのがスタメン発表時の感想でした。武藤をトップに置いて、その下にイニエスタとしたのは、おそらくイニエスタは全くディフェンスの頭数としてほぼ全てのシチュエーションで計算できないので、その分多く走れそうなのは大迫よりも武藤だから、もしくは大迫を「イニエスタを使わなくていいシチュエーションのために温存したかったから」ということでしょう。
  • その武藤はリーグ戦1試合(札幌ドームでの札幌戦)を除くと全ての試合で右ウイングで先発しており、大迫がDFを背負って武藤が前を向く余地を作ってから中央に突っ込むのがここまでの神戸の生命線になっている。
  • この武藤の枠に収まるのは佐々木かと思っていましたが、ジェアンパトリッキを選択。札幌相手だと互いに局面で少ない枚数同士での攻防を予想しているとしたら、特定のシチュエーションだとより個人で突っ込めるパトリッキのチョイスは納得できます。なおカップ戦ではウイングを置かない3バックも試しているようで、それは相手との噛み合わせだけでなくウイングのバックアップの不足も影響していると思います。
  • 札幌は(私はあんまり考えてなかったけど)普通に考えたらイニエスタが出てくるのは予想が難しくなく、彼とマッチアップする選手としてここ数試合使われていた中村ではなく宮澤を選択したのは、そのあたりのイニエスタ起用による不確実性(どんだけ衰えてもボールを持って前を向いたらどんなクオリティが発揮されるか覚悟はしておく必要がある)に対処するのはキャプテンだと考えたのでしょうか。

2023年6月25日日曜日

2023年6月24日(土)明治安田生命J1リーグ第18節 北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪 〜まずは土台から〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 開幕前に「注目するチームはあるか?」と聞かれて、普通に考えたらクルークスとレオセアラが入ったセレッソは強くなる、と答えました。そのクルークスがフィットし始めているようでここのところスタメン起用が続いています。それに伴って毎熊が右SB、進藤がヨニッチの離脱があってチャンスを掴んでいるなど最終ラインに少し変化があり、中盤は香川がセンターで軸になっているのが現状のようです。
  • 札幌は小林、西、馬場と欠場が多かった選手が戻ってきて、前線のオプションを増やしたベンチの構成で後半戦初戦に臨んできました。1週間前にカップ戦があったので、深井などはその状態も考慮してメンバーを決めているのかもしれません。


2023年6月13日火曜日

2023年6月10日(土)明治安田生命J1リーグ第17節 サガン鳥栖vs北海道コンサドーレ札幌 〜似てるような 全然?〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 鳥栖は6/7の天皇杯(vs宮崎)に出場した選手からはファンソッコのみがスタメン起用されており、また彼はリーグ戦でここまで8分しか出場がない。そしてこれまでCBで起用されてきた山崎と、3バックなら左右のCBができる原田が起用されており、札幌相手に3バック(5バック)か?とも予想できるスタメンでしたが、普通に4バックの1-4-2-3-1でした。
  • トップ下または3バック時のシャドーで1st choiceだった本田が離脱してからは、手塚がスタメンに入って中盤を左から手塚、河原、森谷の3枚で構成する1-4-1-2-3を採用して3戦負けなしとまずまず。この試合は森谷がトップ下でしたが、基本的にはこの3試合の布陣を踏襲してきたということでしょう。
  • 札幌は菅が出場停止で、中村が左DFに入り宮澤がスタメン復帰。


2023年6月5日月曜日

2023年6月3日(土)明治安田生命J1リーグ第16節 柏レイソルvs北海道コンサドーレ札幌 〜方向性の違い〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 柏は井原新監督体制下で3試合目。神戸、川崎と力のあるクラブ相手に2連敗からホームに戻ってきました。
  • 立田は前節の脳震盪の影響で欠場。細谷と共に前線の2枚看板であるマテウスサヴィオも欠場で、システムは1-4-4-2。2トップ気味の布陣だと、細谷にサヴィオや仙頭を組ませることが多かったですが、久々にフロートと細谷で9番タイプの選手を2人並べる布陣を採用しました。
  • 札幌はルーカスが9節以来のスタメン復帰。中村は「福森の役割」で、福森をベンチスタートとしたのは、柏の前線の選手起用に対しては当たっていましたが、よく読んだな、という感想です。
  • というのは、柏が2トップだとサイズと運動能力のあるDFが2人必要なので福森ではなく中村、は当たりですが、柏がたとえば細谷を頂点にした1-4-1-2-3だったら3バックで田中駿汰、岡村、菅、のような構成の方が適していて、それだと中村をスタートから起用すると適正な役割がなくてあぶれてしまったのではないでしょうか。ですので札幌は柏の選手起用をかなり精度が高く読んでいた、何らかの情報や根拠があったのだと思います(札幌にしては珍しい話ですね)。



2023年5月28日日曜日

2023年5月27日(土)明治安田生命J1リーグ第15節 北海道コンサドーレ札幌vs名古屋グランパス 〜それでも僕らはやってない〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:


  • まず、あえて今回はミラー布陣で表記していません。名古屋はマテウスが右IHに入る1-5-3-2でブロックを作っていたのでこうしましたが、ブロックを作る局面以外でもこれが基本形と言って良いでしょう。このシステムを意識的にやっているとするなら今シーズン初めてのことですが、特にインタビューでは言及されていないですね(インサイドグランパスで米本あたりのコメントから確認できるんでしょうか)。

  • この名古屋の1-5-3-2、それはおそらくわかるとして、名古屋がボールを持って札幌ゴールに向かってくる時にも1-3-1-4-2で稲垣がアンカー、マテウスが下り目にいたというのは札幌の選手はどの程度認識していたでしょうか。
  • 見た感じ、札幌は下り目のマテウスのマークは福森で、それは単に福森が定位置より数メートル前にいればいいだけなので、札幌はそんなにこの形を意識していなかったように思えますし、またお互い配置を意識してプレーするというより放り込みが多く、特にシステムが違うことで不都合はない試合でした。

  • その他、メンバーに関して言えることは、名古屋はアウトサイドの森下、和泉、内田はいずれも右利きですが両サイドができる。森下が左に回ることが多いですが、11節の神戸戦だと森下が右に回って汰木とマッチアップ。CBは野上と丸山が3人目を争っていて、丸山が選ばれた理由は引いて守る時間が増えそうなことなのか、コンサの前線守備に対して左足でボールを逃がせるからか、その辺でしょうか。

2023年5月23日火曜日

2023年5月19日(金)明治安田生命J1リーグ第14節 北海道コンサドーレ札幌vs京都サンガF.C. 〜ボールの奪いどころ〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 3連敗で札幌に乗り込む京都は、2節(vs名古屋)と12節(vsマリノス)で3バックの1-3-4-2-1を採用していますがいずれも敗れています。
  • 基本的に京都は相手ボール保持に対してミラーの布陣を作り、敵陣高めの位置からマンマーク基調強めで人を捕まえる、いわゆる広く守るプレッシングをしたいようなので(この考え方はコンサと同じですね)、それがやりやすい布陣ということでたまにCB3人の3バックにするようです。
  • それでいうとコンサもボール保持時は1-4-1-5になる(ならないときもあるけど、基本的にはこれになりたがる)ので、3バック採用でもいい気がしますが、この日は1-4-1-2-3のいつもの布陣を採用しています。
  • スタメンは、ここ数試合重用されていたFWの山﨑と左ウイングの木下に代わってパトリックと木村。なお、曹貴裁監督のいう選手の役割(リードアクセルとか)はいちいち表記が面倒なので今回はなしとします。
  • コンサはスタメンもサブも前節の湘南戦から変わっていません。

2023年5月16日火曜日

2023年5月13日(土)明治安田生命J1リーグ第13節 湘南ベルマーレvs北海道コンサドーレ札幌 〜ゲームをクローズさせるということ〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 今シーズンの湘南は永木アンカー、インサイドハーフに平岡やタリクが入る1-3-1-4-2を採用していますが、この日は茨田が初スタメン、奥野と並んで、町野の下に阿部と平岡が入る1-3-4-2-1を採用。最近あまりこの手法をとるチームは少ないですがまぁ札幌対策で、特にWBのところでマッチアップを明確にしたかったのでしょう。
  • 札幌は大勝した前節とスタメンは同じ。サブは小林がメンバー外で中島が復帰しています。

2023年5月9日火曜日

2023年5月6日(土)明治安田生命J1リーグ第12節 北海道コンサドーレ札幌vs FC東京 〜言えない事情〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 試合後に話題になっていましたが、FC東京は前節アウェイでの福岡戦から中2日。
  • 確かに中2日だと、たとえば5/2に東京で調整してから夜に福岡へ移動、5/3の15:00キックオフで福岡に泊まるか、遅めの便なら22時くらいに羽田着で深夜に帰宅、5/4-5に調整をして5/5の午後に札幌入り…みたいなスケジュールでしょうか。
  • 確かに移動は大変といえばそうなんですけど、個人的には移動自体は福岡と札幌なら空港からそんなに遠くないし便数も多いし、中2日の試合も日本でもヨーロッパでもいくらでもあると思うんですけどね。日程的にはロシアW杯があった2018シーズンや、東京オリンピックがあった2021シーズンの方が中2日でリーグ戦が続いて大変でした。
  • それに札幌もそうですけど、東京は移動の面では立地的におそらく一番恵まれていますし。新潟から四国とか直行便がない地域の方が大変でしょう。
  • だからアルベル監督が言っていた日程への不満は、単に日程自体を指すというかは中2日だと戦術練習ができなくてコンディショニングしかできないという話だったり、あとはそもそも彼らは札幌と違ってこうした移動に慣れてないということの弱音みたいなもんなのかなと思います。2018シーズンは、ミシャも戦術練習が全然できなくて大変だ、と言ってましたね。それを聞いて、今後じゃあ時間が取れたらもっといいチームになるんだな!とワクワクしてましたが(いや、してないかな)。

  • さて、いきなり脱線しましたが、FC東京は前節からディエゴ、仲川、徳元、木村、木本、長友、東と7人を入れ替えています。右SBには大学3年生の安斎。バングーナガンデ(カシーフ、左SB)、小泉(中盤センター)はどっちかというと前節がターンオーバーだったと言えるでしょうか。ペロッチはこの試合が初スタメン。
  • 対する札幌は、中村と負傷の青木に代わって荒野と宮澤がスタメン復帰。

2023年5月4日木曜日

2023年5月3日(水)明治安田生命J1リーグ第11節 北海道コンサドーレ札幌vs鹿島アントラーズ 〜何度目の衝突か〜

1.ゲームの戦略的な論点とポイント

スターティングメンバー:



  • 鹿島は5ー8節で4連敗を喫した後に新潟、ガンバに連勝中。新潟戦から両サイドハーフに仲間と名古、トップに垣田を起用する布陣としており、この試合も継続してきました。
  • 札幌は荒野が出場停止ですが、青木がスタメンに戻ってきて、駒井がボール保持時にはアンカーになる役割。ベンチにルーカスが入って中島が外れ、GKは菅野がメンバー外でソンユンが戻ってきました。

2023年5月1日月曜日

2023年4月29日(土)明治安田生命J1リーグ第10節 横浜FCvs北海道コンサドーレ札幌 〜風の申し子〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:


  • 試合前の時点で、各リーグに未勝利のチームが3つありました(横浜FC、徳島、Y.S.C.C横浜)。横浜FCのパフォーマンスをここまでは具にチェックできてないのですが、センターラインを中心にベースとなる選手のクオリティがまず問われているな、という印象です。負傷離脱したCBガブリエウのところが悩ましいでしょうか。
  • システムは開幕から1-4-2-3-1。ボールを持っていない時は1-4-4-2。昨年ほとんど採用しなかった形ですが、おそらく本来こっち寄りのスタイルが好きというのもあれば、選手構成を意識しているのもあるでしょうか。他には人の配置論でいうと、プレッシングから速攻に移行しやすいとかも考慮しているかもしれません。ただサッカーの質としては地上戦よりも空中にボールを蹴って前進して…という点は変わってないように思えます。
  • メンバーは、飛び道具っぽい起用法のサウロミネイロと山下が揃ってスタメン。サウロはこの試合が今シーズン初、山下は前節のガンバ大阪戦に引き続き左サイドで、なんらか札幌を意識はしていると思います。
  • 札幌は青木とルーカス、GK大谷が特にリリースなし、キムゴンヒは試合前にリリースがあって、前節の負傷の影響で欠場。小林と小柏の復帰でなんとか頭数は確保というところでしょうか。


2023年4月26日水曜日

2023年4月23日(日)明治安田生命J1リーグ第9節 北海道コンサドーレ札幌vsアビスパ福岡 〜筋書きに沿うように〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:

  • 水曜日にカップ戦があり、共にホームで勝利しています。
  • コンサはルーカス、駒井、菅が中3日でのスタメン。中島は代表招集で欠場、ソンユンと西は直近の試合での負傷等での欠場だと思われます。
  • 福岡は3バックの1-3-4-2-1で開幕して、リーグ戦ここ2試合は4バックの1-4-4-2を採用していましたが、コンサ相手にはやはり横幅5枚で守る布陣に戻してきました。GK村上以外のスタメンはカップ戦で温存できています。メンバーは左CBの宮がおそらく負傷で三國、金森と紺野が3~4人目のアタッカーの枠を争っていて、この試合は紺野がスタートから起用されています。


2023年4月16日日曜日

2023年4月15日(土)明治安田生命J1リーグ第8節 浦和レッズvs北海道コンサドーレ札幌 〜たりないふたり〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:


  • 浦和は開幕2連敗から5試合を4勝1分けと軌道に乗りつつあります。3節から先発している興梠効果、というとわかりやすいかもしれませんが、おそらくそれだけではないでしょう。
  • この日は酒井が負傷で右SBに明本か馬渡。スタメンに前者を持ってきたのは「ビルドアップにおいて左利きの選手が必要だったから」とのことです。ただこれは見ただけではよくわからなくて、ボールを持った時に中央を見れるように、ということでしょうか。
  • 札幌は駒井と宮澤が復帰でベンチ入り。マッチアップでいうと、福森と、運動量の多い小泉のところがミスマッチ気味で気になるところではあります。


2023年4月10日月曜日

2023年4月9日(日)明治安田生命J1リーグ第7節 セレッソ大阪vs北海道コンサドーレ札幌 〜新システム開発の必要性〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:



  • セレッソはリーグ戦4節から中盤を鈴木徳真、香川、奥埜の逆三角形で構成する1-4-3-3にしており、松田陸の欠場中に右SBだった毎熊が右ウイングに上がって、クルークスはスタメンから外れているようです。またミッドウィークのカップ戦で京都相手に大敗したからか、サブの選手も入れ替わっています。
  • 1-4-3-3の採用自体は、トップがレオ セアラは軸だと考えられるものの、ユニットを組む選手にはそこまで絶対的な選手がいない。一方で清武と香川がいますが、どっちが出るにしても2トップというよりは中盤になんらか組み込むシステムを開発する必要性は理解できます。

  • 札幌は小柏が負傷のようで、またカップ戦に出ていた西もメンバー外。これはオウンゴールとは全く関係がないと思いますけども。
  • そのカップ戦ではミシャは中島のプレーをゴール以外も評価しているようで(これは私も同じ見解です)、中村は特に言及がなかったですが、馬場か中村(前者なら中盤に入って福森を最終ラインに)で後者を選んだのは、中村もそれなりに評価されていたのかと思います。パフォーマンスは悪くなかったですが、私はやや無謀な仕掛けが多かったのが気になりました。あとは、もう福森は相手のウイングとマッチアップさせたくない、ということもあるでしょうか。

2023年4月2日日曜日

2023年4月1日(土)明治安田生命J1リーグ第6節 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ 〜お前のオールを任せるな〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント

スターティングメンバー:

  • 20年後に誰かがこの記事を発掘した時のことを考えるとスタメンの図はあったほうがいいですね。まぁスポナビがそれまで残っていたら問題ないんですけど。


  • 川崎はダミアンと車屋がコンディションの調整途上でベンチスタート。マルシーニョはカップ戦での負傷でメンバー外、宮代を左に持ってきて家長がトップでスタート。チャナティップはインターナショナルウィーク明けでもありますが、シンプルにそこまで序列が高くもないようです。
  • 札幌は宮澤不在で、中盤センターでいけそうな選手が本格的にいなくなってきて福森を中央、菅を最終ライン左としたのでしょうか。試合途中の選手交代(小林の負傷後)を考えると、福森を最終ラインから動かすことは当初は考えていなかったように思えます。

2023年3月21日火曜日

2023年3月18日(土)明治安田生命J1リーグ第5節 ガンバ大阪vs北海道コンサドーレ札幌 〜恒例のリプレース期間〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント



  • ポヤトス新監督のガンバは、GKを含めたほぼ全ての位置で選手を見極めているように見えます。(後述しますが今日のパフォーマンスを見る限りは)右CBの三浦は開幕から唯一、全試合スタメン出場となりましたが、その三浦もリプレースを考えているかもしれません。
  • 逆にアンカーのネタ ラヴィ、右SBの半田はこの体制下ではキーマンになりそうに思えます。宇佐美(今日は欠場)の適性ポジションを見つけられるでしょうか。もっともそれは武蔵もそうですし、飯野もウイングか?というと微妙なのでこの試合ベンチスタートになったのでしょう。浦和のリカルド監督も、東京のアルベル監督もそうでしたが、まずは選手の入れ替えに着手しないと始まりません。
  • 札幌は2試合連続で同じスタメン。マリノス相手にまずまず機能し、結果を残した、小柏・小林・浅野のユニットを継続してきましたが、小林がこの日はトップ下でネタ ラヴィとマッチアップ。荒野とアラーノがそれぞれの左右の中盤でマッチアップ。小柏が前節インサイドハーフでしたが、トップに上がっています。

2023年3月13日月曜日

2023年3月12日(日)明治安田生命J1リーグ第4節 北海道コンサドーレ札幌vs横浜F・マリノス 〜ダウングレードした王者〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント


  • マリノスは前節の広島戦が金曜日開催だったので9日ぶりのリーグ戦。ここまでの様子では、右ウイングを井上と水沼で競っていて、他は右SBに離脱者がいそうですが、割とメンバーが固まっているでしょうか。永戸が前節の退場処分で出場停止で、小池裕太がスタートから起用されています。
  • 札幌はキムゴンヒ、青木が不在で、小林が初スタメン。トゥチッチは怪我なのか?と思っていましたが、カップ戦には出ていたので単に中島と序列が逆転しただけなのですね。
  • 前線は、マリノスのCB2人を左浅野、右小林でマークして、小柏がインサイドハーフ。ボールを持っているときは小柏が前に出ていく形でした。

2023年3月5日日曜日

2023年3月4日(土)明治安田生命J1リーグ第3節 アルビレックス新潟vs北海道コンサドーレ札幌 〜妥当な線に収束〜

1.ゲームの戦略的論点とポイント



  • 新潟は堀米が欠場で左SBに渡邊泰基。CBは前節広島戦ではトーマスデンと千葉のユニットでしたが、デンがベンチスタートで開幕戦に起用されたマイケルに戻しています。
  • 札幌は菅野が引き続き負傷、前線は小柏がスタメン復帰で、浅野がベンチスタート。

2023年2月26日日曜日

2023年2月25日(土)明治安田生命J1リーグ第2節 北海道コンサドーレ札幌vsヴィッセル神戸 〜ツケを払う時が来るのか〜


1.ゲームの戦略的論点とポイント

  • 札幌は菅野が「足の違和感」で欠場。18人メンバーで見ると変わったのはここ(菅野→大谷)だけで、スタメンはゴニをベンチスタート、2日前に試していたとする荒野の前線起用で、また広島戦と異なりスタートから浅野がシャドーでした。
  • この荒野の起用理由は監督会見に書いていました。
  • 神戸は開幕戦の1-4-3-3と、この日の1-4-4-2のオプションを持っているようで、あとはイニエスタが復帰したらトップ下に入って1-4-2-3-1も採用するのでしょう。メンバーは開幕戦で右SBに入った酒井のところに飯野。武藤が2トップの一角に入って、右に佐々木。大崎がベンチスタート。昨シーズンから、佐々木は1-4-4-2で手堅く入りたいゲームの時に先発起用が多い印象です。

2023年2月19日日曜日

2023年2月18日(土)明治安田生命J1リーグ第1節 サンフレッチェ広島vs北海道コンサドーレ札幌 〜新たな目標の定義から〜

※今年はこれまで以上に省エネで行きたいと思っています。まず作図が面倒(毎回1時間〜かかる)ので、作図は基本的にはしないで日記のみで作成します。

1.ゲームの戦略的論点とポイント


  • 1〜2月はかなりサッカーから離れていて、DAZNにお布施をしている状態でした。最低限の選手のinoutしか把握していないのですが、広島はベンチに入っている志知くらいしか新戦力と呼べる選手はおらず、ほぼ前のシーズンからの選手でまずは戦うようです。
  • 昨シーズンカップ戦での活躍が光った川村がシャドーで、何人か負傷者がいるとの話は森島らを指すでしょうか。
  • 札幌もルーカス、駒井、小柏、長期離脱の深井らを欠くスタメン。FWは経験値で抜けているキムゴンヒ(ゴニ)がスタメンなのは予想通りとして、おそらくシャビエルのリプレースになる小林が攻撃の軸と期待されていると思ったのですが、ベンチスタートでした。やはり中盤センターにもう1人計算できる選手が欲しいでしょうか。