2026年6月7日日曜日

北海度コンサドーレ札幌の百年構想リーグ総括 〜大惨事から無事進級〜

今回は簡単に総括します。

1.はじめに 百年構想リーグ全体雑感

歴然とした差:

  • 以前2021シーズンに昇格組の徳島ヴォルティスがJ1で17位となり1年でJ2降格の憂き目に遭った時などを見て感じたのは、J1とJ2のようなカテゴリを跨ぐと、選手のフィジカル能力(走ったり、跳んだり、フィジカルコンタクトが生じたり、それらがある状況でのボールを扱ったりする能力、また動きながら強いキックを正確に蹴ったり…)に歴然とした差があります。
  • 特にCB、中盤センター、FWといったいわゆるセンターラインのそうしたフィジカル能力がJ2水準のままアップデーどできないと、徳島のようにボールを大切にするプレーを志向していても、ロングボールの放り込みからの競り合いのようなフィジカル能力がものをいうプレーで簡単にやられてしまいます。

  • J2クラブであるコンサの視点から百年構想リーグを俯瞰していても、こうしたフィジカル能力の差はカテゴリを跨ぐと歴然としているなと感じました。
  • 例えばコンサのDF家泉が、攻撃時のセットプレーの際にペナルティエリア内で動きを封じられるような厳しいマーキングやブロッキングをされておらず自由に動ける状態だと彼はこのリーグでは完全に無敵の存在でした(あくまで敵陣セットプレーの話)。
  • 同じく敵陣でのオープンプレーではFWのバカヨコのサイズと強さ、(あまり発動しないけど)DF背後に走った時の速さ、脚の長さからくるリーチといった複合的な要素はこのリーグのDFを非常に困らせており、彼はオープンプレーでの得点こそ少ないですが、潰れるプレーや決定的なファウルの誘発によって試合を左右する存在でした。
  • 他にはパクミンギュが、自陣からスタートしても対面の選手を追い越して敵陣深い位置でフリーになれる走力を見せつけ多くの試合で驚異になっていました。

  • …という具合に、J1とJ2、J2とJ3というカテゴリの差は歴然としているということを改めて再確認したのがこの百年構想リーグの感想として筆頭にくるものです。
  • J2J3の計40クラブが参加する4つのリーグでは、序盤こそJ3クラブが上位で走ったりもしていましたが、終盤は(ジュビロ磐田のようなクラブを除いては)ほぼJ2クラブがJ3クラブよりも上の順位で終えており、J2勢としては、J2の中でもクラブの大小はありますが基本的には「勝って当然」と考えて良いでしょう。

  • あとは余談ですが、PK戦の結果が、J2J3でいうカテゴリが上のチームだったり、J1では順当に強そうなチームというか資金力があり実績のある選手が多いチームの方が勝っているなという印象で、PK戦も純粋な、GKやキッカーの能力が反映されやすいものなのかもしれません。よくPK戦は運だと言いますが、このコンペティションに関してはアップセットがかなり少ない印象です。

「ゴール前の強度」:

  • そんな「勝って当然」のチームが半分を占めるリーグ、EAST-Bは、前年コンサよりもJ2で順位が上のクラブは大宮と磐田、いわきの3つで、磐田は早々につまづいたまま低空飛行を続け、いわきはコンサの1/3程度の規模のクラブだと考えると実質的にライバルは大宮くらいだったのかもしれません。競争力のあるとは言い難いリーグでした。
  • コンサはこのリーグで計26点を奪いますが、そのうち4点がPK、
  1. 3節vs長野 バカヨコ
  2. 10節vs甲府 バカヨコ
  3. 11節vs松本 バカヨコ
  4. 13節vs藤枝 大森
  • 7点がPKを除いたセットプレーでの得点(クロスボールを直接シュートで得点またはそのシュートをなんらか押し込んだりしたもの)でした。
  1. 2節vs大宮 家泉
  2. 4節vs岐阜 家泉
  3. 11節vs松本 家泉
  4. 12節vsいわき 大森
  5. 16節vs大宮 梅津
  6. 17節vs福島 堀米
  7. 同 荒野
  • 9節までは全体で7得点で、このうち3得点がセットプレー。後半戦は9試合で19得点と一気に得点力が向上しますが、J3クラブ相手にイージーな展開からのものも多くみられました。
  • という具合に、よくいえばセットプレーでの強さが非常に光りました。改めてですが、セットプレーやゴール前に放り込むことが可能になった局面では、上位カテゴリのクラブのフィジカル的な優位性は際立っていました。
  • 別の見方をすれば、家泉に代表されるセットプレーでの得点力やフィジカルの優位性がなければ「勝って当然」のリーグでも非常に攻めあぐねていたと言えます。
  • あとはVARのないリーグで際どいPK判定が複数あり、これにも助けられた印象があります。


2.このクラブを見ていて…

なんとなく攻撃的、なんとなくポゼッション と無意識に言ってしまうフィロソフィー:

  • 伝統的にコンサというクラブはフットボールに対する解像度が低く、なんとなく「攻撃的」だったり「ボールポゼッション」といった概念やフレーズを突発的に口にする傾向がありますが、この曖昧さは選手構成に関してはセンターFWとシャドータイプの選手を編成上、多めに抱えるという傾向によって例年反映されています。
  • 川井新監督を迎え百年構想リーグに臨むにあたっては、高嶺、近藤といった主力選手の放出があった一方、危機的な経営状況もあり選手の大幅な入れ替え、キープレイヤーとなりそうな選手の獲得はなく(できず)、開幕時点で30歳オーバーの選手が12人(うちGK2人、+青木は3月に30歳に)という状況でした。

  • FWは中島とジョルディサンチェスの放出があり、前年の5人から3人へと適正人数に近づきましたが、シャドーは青木、スパチョーク、ワイドや3列目も兼任する長谷川、田中克幸、白井といった選手が残り、そこに新加入の堀米勇輝が加わります。シャドー(≒トップ下や下り目のFW)という役割の席が1つであれば過剰な枚数であることには変わりありません。

  • こうした偏った編成(年齢構成、得意なポジションや役割、選手特性)が依然としてこのクラブのボトルネックとなっている事実を踏まえてチーム作りをするとした時に、監督がとりうる方針として、
  1. 選手に合わせる、なるべく手持ちの選手を活かす
  2. 選手に対して高めの要求を突きつける
  3. その他、1,2の折衷案
  • みたいな方針に大きく分けられるとするなら、川井監督は1というか、少なくともこの半年間は選手に対してかなり融和的な姿勢を見せていた印象です。

  • 一方でその結果、このハーフシーズンのコンサはスカッドの傾向がそのまんま表れるというか、「ベテランとシャドーが多いチームのフットボール」のように感じるところはありました。
  • 具体的にいうと、足元でボールを扱うことを好むけどスペースへのランは少ない。またシャドーなので、1v1で仕掛けて違いを作るというかは選手が近い距離に寄ってのコンビプレーだったりは好むけどウイング的なプレーは少ない。
  • そしてボールを持っていない時に、長い距離を走ったり連続したアクションを取ることもあまり得意ではないということで、守備は引いてブロックを作ってのリトリートが主体という傾向がありました。

3.できることとできないこと

  • 続いて戦術的な話をいくつか書いていきます。

  • 2月のいわきとの開幕戦のメンバーは↓


  • 18節のvs磐田では↓


敵陣でのボール保持(崩し):

  • まずこのハーフシーズンを見ていて一番気になっているのが、敵陣で相手を崩すプレーの制度や練度だけを見るとJ2でトップを目指すチームには到底思えないという点です。
  • 流れからの得点の場面は、例えば16節(vs岐阜)で、ティラパットの突破から生じた原の3点目のように、相手の守備が最初から崩れていたようなものだったり、12節(vsいわき)で後半ATにビハインドから追いついた、相手の足が止まった状況でバカヨコと家泉の2トップが強さを発揮したものだったりで、敵陣にボールを運んで、ゴールに向かってプレーして、相手を崩して、味方のFWにシュートチャンスを供給して…という場面はリーグを通じてかなり稀でした。

ウイング探しは最大級の成果だが…:

  • 敵陣で相手を崩したり、ゴール方向に向かってプレーするには、いうまでもなく敵陣でボールを持った時に前方向にプレーすることが必要になります。
  • 一般に足元でボールを受けるなら、中央よりもワイドの方が前を向きやすく、まずワイドにそうしたゴール方向にプレーできるウイングがいるか否かは(なんとなくでも)ポゼッションをベースとするフットボールを指向するなら非常に重要なポイントになります。
  • この点においては、シーズン当初左で起用されていたスパチョークは本来シャドーでウイングのプレーができず、右の白井は走力がありスペースへの飛び出しは得意ですが、ボールを持った状態で1v1を仕掛けることは得意ではないということで、要は相手がしっかり守っていてスペースがない時に、崩しの局面で貢献できることがかなり少ないタイプの選手を起用していたと思います。

  • 一方でのこの懸念の両ウイングで、開幕当初メンバー外だっったティラパットが後半戦で右のスタメンに定着し4アシストと結果を残し、また左では原も同時期からスタメンに定着し3アシストを記録しましたが、特に原はウイングとしてのプレーの内容が明らかに前のシーズンまでと変化を感じました。
  • この若手2人を候補者として”発掘”したということは、降格がない百年構想リーグの最大級の成果だったと言えるでしょう。
  • 一方でこの2人もJ3の岐阜、福島…といったチーム相手に特に目立っていたところもあって、終盤戦で対戦したJ2クラブ相手のパフォーマンスを見ると、J2でトップを狙うチームの崩し役としてふさわしいかはまだ断言できないところもあるでしょう。

  • このほか左サイドの交代要員として、長谷川のクロスボールを合わせる能力は(今さらいうまでもないですが)特筆に値します。

トップ下というよりも…:

  • 1トップの背後、いわゆるトップ下と言われるポジションは、開幕戦では新加入の堀米勇輝が務めましたが、2節以降は荒野が定着します。
  • このトップ下もウイング同様に、相手ゴールに向かうプレーをする上では非常に重要で、また1トップのシステムでは、FWの選手に次ぐ2人目のストライカーまたはターゲットとしてのゴール前での振る舞いが求められます。

  • 荒野はスタメン14試合で3ゴール、堀米はスタメン5試合で0ゴールと、ベテランの2選手で明暗が分かれたようにも見えますが、両者に共通して言えることは、味方のFWの近くでボールを持ってプレーしたり、クロスボールやラストパスにゴール前で合わせようとする意識よりも、下がってボールに触ることを好み、トップ下というよりもやっていることはボランチやインサイドハーフに近かったといえます。
  • ですのでコンサはFWの選手が前線で非常に孤立しやすい傾向にあり、崩しの局面でのクオリティ不足にはこうしたトップ下の選手にも要因はあったと言えるでしょう。

自陣でのボール保持(≒ビルドアップ):

  • 前提としてはこのシーズン、コンサにボールを持たせてくるチームが非常に多く、自陣でボールを持つこと自体はそう難しくありませんでした。

  • 相手がマンツーマンで対応してきた時に、ボール保持側としては、
  1. ポジションチェンジして(人とボールを動かして)マンツーマンで相手がはめている状態を解除しようとする
  2. マンツーマンではめられた状態のまま何らかプレーする
  • 考え方が2つあるとして、川井監督のコンサは基本的に上記の2が多く、あまりポジションチェンジを好まない印象を受けました。もっとも2024シーズンに岩政監督下で上記の1…ポジションチェンジを非常に積極的に行うフットボールにトライしたところ、開幕から結果が出ず、(ごく一部の)重鎮選手から「サッカー観が違う」などとも言われてしまった経緯があるのですが。

  • 開幕戦(vsいわき)で、ボール保持率で上回りながらシュート本数5-23というスタッツになりましたが、とにかく開幕当初は相手からマンツーマンベースの対応をされた時に、ボールを持っているDFの選手や中盤センターの選手が、そのプレッシャーを何らか無力化するようなスキルに乏しいので、前方向にボールを運ぶことがほとんどできないという状況になっていたと思います。
  • リーグ中盤からは成績を持ち直すことに成功しましたが、これは相手がマンツーマンベースで対応してくる時にロングボールを使うなどして何らかやり過ごして、徐々に体力が落ちたりして試合展開が変わったところで対処するようになっていたのが一つ。

  • もう一つは、このリーグのJ2クラブのうち、磐田や甲府、藤枝といったクラブはマンツーマンベースでのハイプレスよりも、ミドルブロック〜ローブロックでのリトリートも使う傾向にあり、プレースピードがスローになりがちで、マンツーマンで来られると厳しいコンサとしてはこれらのチームのスタイルは幾分かありがたかったかもしれません。

  • 選手起用に関しては、家泉が中盤戦から左CBに移動したり、また特別指定の梅津が登場したりとありましたが、これらの選手起用は「相手がマンツーマンベースのやり方をとらず、コンサのDFがある程度ボールを持てる状況の時にできることが増えるかもしれないオプション」にすぎず、マンツーマンベースでプレッシングを仕掛けられると厳しかったことには変わりありません。


ボール非保持 自陣・敵陣共通(ついでにトランジション):

  • 全体としてはミドルブロックで形はほぼ1-4-4-2、ただしこのリーグだとコンサをコンサ陣に押し込んでくるチームはかなり少なく、ブロックを作ってどう守るか?が問われることはあまりなかったと思います。ので、ここでの言及は控えめとします。

  • 一部の試合を除くとハイプレスにはあまり積極的ではあるように思えませんでした。
  • ただ、おそらくこれは選手特性と関係していて、特にFWでバカヨコから、より運動量などで頑張るタイプの大森の起用が増えると、前線でハイプレス(基本的にはマンツーマンベース)ではめていく場面はリーグの後半で増えていたと思います。

  • 1-4-4-2のブロックで自陣ペナルティエリア付近を守るときに、特に注意しなくてはならない点としては、SB-CB間のチャネル(≒ポケット)を誰がどう守るかという点があります。
  • 2節のvs大宮では、中盤センターに福森と木戸のユニットを起用していたこともあり、中盤の選手がチャネルをカバーしたり守るようなアクションはほぼ見られませんでした。中盤センターで川原の試用を挟んでから堀米悠斗の起用が増えたのは、潜在的にこうした仕事が要求されることも考えると理解できる話かと思います。

  • ボール非保持において最も特筆すべき点はGK田川の、驚異的にな守備範囲の広さによる貢献です。
  • 西野と家泉のCB2人は、見たところ足の速さや背後のカバーといった能力においては、J2でも上位にあるとは言えないでしょう。このユニットがミドルブロックを維持したり、背後のケアにそこまでナーバスにならなくて良かったのは田川が背後は全部飛び出して守ってくれたためです。
  • この田川の存在がこのリーグでは相手のロングパスへの抑止力にもなっていて、コンサ相手に背後狙いを何回かトライしてみてダメだと諦めて他の手段に切り替える様子も見られました。

  • トランジションに関しては、ボール保持時にSB(髙尾、パクミンギュ)がそれぞれ攻撃参加するため、コンサの最後列にはCB2人しかいない状態になっていることが少なくありませんでした。
  • SBのスペースも空くと田川が全部守ることは現実的に難しくなります。家泉や西野との1v1になった時に、J3の選手でもこの2人をスピードでぶっちぎる場面もあり、J2ではおそらく異なるバランスになると思いますが改善は必須かと思われます。

4.選手個別雑感

  • 出場数が少ないなどで特筆点がない選手は「なし」。試合数等はFootball LABから引用しているので、執筆時点での集計になります(プレーオフラウンド最終戦が入っていない場合あり)。

1 菅野 孝憲 1試合(うち先発1)

  • なし

2 髙尾 瑠 17試合(うち先発17) 1,530分、1ゴール、2アシスト:

  • 攻撃参加する役割と自由を与えられましたが、やはりワイドの選手であり、中央に進出した時のポジショニングや判断が適切だったか微妙なところですし、3枚目のDFとして後ろに残した方がより効果的なように思えます。

3 パク ミンギュ 15試合(うち先発12) 1,143分、0ゴール、1アシスト:

  • 流石にJ3の選手が相手ならフィジカルで圧倒していました。

4 中村桐耶 0試合:

  • なし

5 福森 晃斗 8試合(うち先発4) 377分、0ゴール、1アシスト:

  • 得意な領域のアクションは相変わらず優れているとして、
  1. 前で潰せるわけではない
  2. プレスバックでCBを助けるわけでもない
  3. サイドや自分の脇のスペースをカバーができるわけでもない
  • これをボランチと呼ぶのは厳しいでしょう。


7 スパチョーク 8試合(うち先発7) 532分、1ゴール、0アシスト:

  • 左MF(ウイング)での起用が主でしたが、ウイングとしての仕事は一切しておらず、やはりトップ下やシャドー以外に活きるポジションがないと感じます。


9 マリオ セルジオ 0試合:

  • なし

10 宮澤 裕樹 1試合(うち先発0) 33分、0ゴール、0アシスト:

  • なし

11 青木 亮太 12試合(うち先発6) 677分、0ゴール、0アシスト:

  • 2年前ほどはワイドの選手としての役割が遂行できていたのですが、近年はほぼできておらず、序列低下も納得してしまうのが残念なところです。

13 堀米 勇輝 6試合(うち先発5) 300分、0ゴール、0アシスト:

  • この水準のリーグで、バイタルエリアで前を向く能力に欠ける選手を「トップ下」として扱うことに非常に抵抗感があります。前線の貴重な左利きであり、キックのレンジがもう少し長ければ、より貢献できたかもしれません。

14 田中 克幸 7試合(うち先発3) 267分、0ゴール、0アシスト

  • どのポジションでもフィジカル面、特にモビリティに欠けるということがキャリアを左右する決定的な要素になりそうに見えます(福森にも言えますが動きの速さに欠けるのでパス偏重になります)。

15 家泉 怜依 16試合(うち先発15) 1,425分、4ゴール、0アシスト:

  • 局所的には光る要素や基礎スペックは随所にありますが、根本的には都度指示を出さないと的確な運用が難しいように思えます(かつ、言われたことを地道に頑張るというよりも自分の好きなようにプレーしたい、目に見える結果を出したいタイプに見えます)。左CB起用はナイスアイディアでしたが継続性があるかは注視したいところです。

16 長谷川 竜也 10試合(うち先発1) 362分、1ゴール、2アシスト:

  • (相変わらず)時間限定的な起用ですが、空間にパスする能力が抜群に優れています。

17 内田 瑞己 2試合(うち先発1) 130分、0ゴール、0アシスト:

  • 見た目とは裏腹に(?)身体の強さや運動量というより低い位置でボールを持った時に特徴を出せるタイプなのかと思いました(試合数が少なすぎてわかりませんが)。

18 木戸 柊摩 19試合(うち先発18) 1,588分、1ゴール、1アシスト:

  • 木戸だけの問題ではないですが、CBから中盤にはボールが届けられるとして、そこから先へ進むことには苦労していたと思います。

19 ティラパット 11試合(うち先発8) 643分、1ゴール、4アシスト:

  • 仕掛ける判断というかシチュエーションの選択が的確で軽率なボールロストが少なく、技術や運動能力以前に賢い選手だと感じます。また対人で競り合ったり身体を使ったりが十分にできており、同年代の(コンサの)日本人選手よりも遥かに完成度の高さを感じます。

20 アマドゥ バカヨコ 11試合(うち先発9) 677分、4ゴール、0アシスト:

  • ポストプレーや前線で潰れるプレーは依然として計算できますが、ターンがあまり上手くないため、自慢の俊足を活かした速攻が成立しにくい印象でした。

22 キングロード サフォ 14試合(うち先発2) 366分、1ゴール、0アシスト:

  • J3や北海道内のチーム(練習試合の大学生)など、フィジカルで優位を取れる相手なら一定のクオリティは発揮できると思いますがJ2相手だとどうなるでしょうか。ただ体を絞ったのか?その「フィジカルで優位を取れる相手」の幅は以前よりも拡張されているようには思えます(昨年は身体がもっと重そうでした)。

23 大森 真吾 18試合(うち先発7) 796分、5ゴール、0アシスト:

  • FWにボールが供給される機会が限定的な中で最大限頑張っていたのは間違いないでしょう。献身性はチームを助けていましたが(バカヨコもいることもあり)、もっとエゴイストなってもいいように思えます。

24 田川 知樹 18試合(うち先発18) 1,650分:

  • 戦術的に重要すぎるのでいなくなったら終わりじゃないかと思います。
  • ただリーグ戦になるとロングシュートで相当狙われそうな予感はします。

25 大﨑 玲央 4試合(うち先発0) 53分、0ゴール、0アシスト:

  • なし

27 荒野 拓馬 16試合(うち先発15) 1,165分、3ゴール、0アシスト:

  • 終盤のゴールラッシュはありましたが、トップ下として見ると相手ゴールに向かうプレーやFWの近くでプレーする機会が非常に少なく、やっていることはほぼボランチでした。

28 岡田 大和 6試合(うち先発1) 156分、0ゴール、0アシスト:

  • なし

30 田中 宏武 4試合(うち先発2) 235分、0ゴール、0アシスト:

  • 右サイドの方が良さそうに思えます。

31 堀米 悠斗 13試合(うち先発13) 988分、1ゴール、0アシスト:

  • 選手特性的に木戸と補完性があるかというと微妙ですが、色々なフォーマットのフットボールや役割を理解しているのは非常にチームの助けになっていたと思います。

35 原 康介 10試合(うち先発7) 556分、2ゴール、3アシスト:

  • 右利きのシャドー(左MFとして扱われる)の飽和問題があり出遅れましたが、終盤戦は候補者の中では最もウイングらしいプレーを見せて成長を感じさせました。ただJ2でトップを目指すチームのスタメンクラスとしてはまだブレイクスルーが必要に見えます。

39 川原 颯斗 13試合(うち先発5) 630分、0ゴール、0アシスト:

  • 中央でボールを受けるのは得意そうですが、元々CBとは思えない線の細さで、また後方に留まって味方をサポートするというより前に出ていく方が好きそうに感じました(アンカーっぽくない)。

40 佐藤 陽成 4試合(うち先発2) 155分、0ゴール、0アシスト:

  • ワイドでハードワークをベースとして一定の走力と足元の技術があるという位置付けを目指すことになるかと予想します。

41 唯野 鶴眞 0試合

  • なし

47 西野 奨太 17試合(うち先発16) 1,416分、1ゴール、0アシスト:

  • 間違いなくこのチームのリーダーなのでしょうけど、DFとしては足があまり速くないことが今後キャリアを決定づけそうな予感がします。

50 浦上 仁騎 4試合(うち先発2) 191分、0ゴール、0アシスト:

  • プレスバックしてくれる味方もおらず1人での対処を迫れる場面が多く、ディレイ主体で守る選手には厳しい印象でした。

51 高木 駿 0試合:

  • なし

55 梅津 龍之介 6試合(うち先発4) 357分、1ゴール、0アシスト::

  • 少なくともJ3相手ならナーバスになることが殆どなく、その上の水準を見据えている印象でした。

71 白井 陽斗 12試合(うち先発7) 582分、0ゴール、2アシスト:

  • ハードワーカーとしては非常に優秀ですが、遅いフットボールだと前にスペースがなく沈黙してしまうのと、俊足を活かして決定機を迎えたとしても、ゴールの隅を狙う技術には依然として要改善に思えました。



それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。

2026年6月6日土曜日

2026年6月6日(土) 明治安田J2・J3百年構想リーグ プレーオフラウンド 第2戦 アルビレックス新潟vs北海道コンサドーレ札幌 〜J2とJ3のちがい〜

1.スターティングメンバー


  • 新潟はWEST-Aで勝ち点35、9勝はコンサと同じながらPK戦までもつれた試合が5試合、失点17といった数字は評価できそうですが、10チーム中6チームがJ3であり富山が37ゴール、徳島が36ゴールを稼いでいるリーグであることを考えると、得点21などにはやや問題意識を抱いた方が良いかもしれません。
  • オールスターにはファン投票でGKのバウマンとSB藤原、FWマテウスモラエスが選出されましたが、バウマンとマテウスは負傷により辞退、この試合も欠場。またCBのゲリアがオーストラリア代表に招集されておりこちらも欠場しています。8月からのJ2ではこれらのセンターラインの選手がしっかり稼働できればそう大崩れはしないかもしれません。

  • コンサは前の試合に続いて3バックのシステムを採用。ティラパットが代表活動のため欠場で、復帰の堀米悠斗を中盤センターに入れて荒野を1列前に。サブに浦上とスパチョークが戻っています。

2026年6月1日月曜日

2026年5月31日(日) 明治安田J2・J3百年構想リーグ プレーオフラウンド 第1戦 ブラウブリッツ秋田vs北海道コンサドーレ札幌 〜disciplineを逆手に〜

1.スターティングメンバー



  • 100年構想リーグEAST-Aは仙台が勝ち点43、18試合で16勝(PK勝ち5)2敗の勝ち点43と独走し、2位以下は秋田、湘南、横浜FCとなりました。秋田が昨年J1だった2クラブを抑え、山形は7位に沈むという結果でした。守備は整備されているもののパンチに欠ける印象の秋田ですがしっかりと90分で勝ち切っているようです。
  • 25-26シーズンのオフの動きは、スタメン級では右SBの高橋(→山口)、前線の梅田(→水戸)、CB野々村(→松本)、左右のMF中野(嘉大、→横浜FC)といった選手を加えており、アウトはFW梶谷、DF村松(かなり意外でしたが鹿児島へ)といった選手にとどめている印象です。

  • コンサは堀米悠斗が出場停止、西野が前節の負傷の影響で欠場。他、髙尾と川原、浦上、梅津(学業?)、バカヨコといった選手が不在ですが「フィールドプレイヤーはこのメンバーが使える選手全員」とのことです。

2026年5月24日日曜日

2026年5月23日(土) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第18節 北海道コンサドーレ札幌vsジュビロ磐田 〜沈黙は容易なり〜

1.スターティングメンバー


  • 磐田は前半の9試合を3勝(うちPK勝ち2)、6敗(うちPK負け1)と低空飛行したのち、10、11節は持ち直したものの志垣良監督を解任→三浦文丈コーチの昇格人事を決断し、以後は3勝(うちPK勝ち1)、3敗、直近は藤枝、福島、いわきといったクラブとの対戦を落としています。
  • 三浦新監督になりシステムは3バックの1-3-4-2-1で決まりましたが、DFの主力格とみられる山﨑やファンデンベルフはこの試合メンバー外となっているのは特に故障リリースなどはなく、前節ホームで藤枝にこれらの選手を起用して0-3と完敗したことが影響しているのかもしれません。サブの選手枠を2つ空けており荒療治的な空気が醸し出されています。
  • コンサは体調不良の家泉が復帰しましたがスタメンは梅津と、ここのところ勝っているメンバーを変えずに継続しています。

2026年5月17日日曜日

2026年5月16日(土) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第17節 福島ユナイテッドFCvs北海道コンサドーレ札幌 〜今のところはただ奇妙なだけ〜

1.スターティングメンバー



  • コンサホームでの対戦時から福島はGK、アンカー、右インサイドハーフ、ウイングの4選手が入れ替わっています。ここまで16試合で、失点がこのリーグ最多の38と多く、GK4人が出場機会を得ているのはそうした理由もあるかもしれません。
  • コンサは試合後の会見によるとシステム「1-3-2-5」にしたとのこと(私はボール非保持を基準に表記するのでいつもの1-4-2-3-1表記ですが)。堀米勇輝の左での起用はその関係だったようで、その時は梅津が3枚の中央、西野が左になります。
  • なおホーム側がメインスタンドから見て右手ですが、大型ビジョンがホーム側のみにあるという変なスタジアムだなという感想でした。福島のピンクのユニフォーム(ふくしまSDGs仕様)、コンサの赤黒着用と相まってこの表記だとコンサホームの試合のように錯覚しそうです。

2026年5月10日日曜日

2026年5月9日(土) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第16節 北海道コンサドーレ札幌vsRB大宮アルディージャ 〜結局のところ…〜

1.スターティングメンバー


  • 連休の連戦で大宮もコンサ同様にターンオーバーしており、前節は主力の休養と考えると2節前の14節、vs福島とのメンバーの差異を見るのが良いかもしれません。
  • 14節との比較では、左MFの泉、3月に加入して14節で初スタメンだったカウアンディニースがベンチスタートで、それぞれ加藤(左SBから1列上がる)と小島が起用されています。システムはやはりダイヤモンド型の1-4-4-2とするのが適切でしょう。木寺は高校3年生で(たぶん)プロ2試合目。

  • コンサは前節からトップにバカヨコ、左MFに原、右にティラパット。家泉と青木がコンディション不良で欠場とのことで、梅津が初スタメン。

2026年5月7日木曜日

2026年5月6日(水) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第15節 北海道コンサドーレ札幌vsAC長野パルセイロ 〜「2人目」は最低限〜

1.スターティングメンバー


  • 長野は開幕8連敗(但しPK負け2つを含む)で藤本主税監督→小林伸二監督へと交代し、9節からは3勝3敗で立て直しつつあるものの、依然としてこのリーグ10チーム中の最下位。
  • なお14節を消化しJ2・J3混在の4つのリーグはJ2勢が軒並み上位に上がってきました。印象としてはPK勝ちでの勝ち点2が大きく、J2勢がこれで勝ち点を拾っているように思えます(GKとキッカー両方のカテゴリーによる差を感じます)。

  • コンサは前節のターンオーバーから戻してきましたが、FWは結果を出している大森を引き続き起用。右MFはティラパットではなく田中宏武。