2019年10月27日日曜日

2019年10月26日(土)2019JリーグYBCルヴァンカップ 決勝 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ ~陽はまた昇る~

0.スターティングメンバー

スターティングメンバー

 札幌(1-3-4-2-1):GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MF白井康介、荒野拓馬、深井一希、菅大輝、鈴木武蔵、チャナティップ、FWジェイ。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF石川直樹、MFルーカスフェルナンデス、中野嘉大、早坂良太、FWアンデルソン ロペス、岩崎悠人。(宮澤が間に合わないことも含め)予想通りのメンバー。

 川崎(1-4-2-3-1):GK新井章太、DF登里享平、山村和也、谷口彰悟、車屋紳太郎、MF大島僚太、田中碧、家長昭博、脇坂泰斗、阿部浩之、FWレアンドロ ダミアン。サブメンバーはGKチョン ソンリョン、DF奈良竜樹、マギーニョ、MF中村憲剛、長谷川竜也、下田北斗、FW小林悠。DFを2人メンバーに入れたのは登里の負傷退場で混乱が生じたリーグでのガンバ戦の反省か、カップファイナルのシチュエーションを考慮してか。ジェジエウが間に合うとの予想に反し奈良がベンチ入り。右SBでの起用を予想していた守田は負傷でメンバー外。
 プレビューはこちら。

1.想定されるゲームプラン


プレビューで書いた通り、制限なくボールが行き来する展開だと川崎に分がある。札幌は「敵陣侵入後は時間と手数をかけず、なるべくシンプルにシュートで終わる」、「川崎がボールを保持する時間帯は引いて我慢」によってこの問題の解決を図っていたと思う。
・川崎は札幌相手で特段の仕込みはなし。いつものサッカーの延長線上。前半から仕掛けて試合を決めたかっただろう。

2.基本構造

2.1 川崎ボール保持時の札幌の川崎対策

<川崎の特徴を考慮した札幌守備の役割分担>

 プレビューで触れたが、川崎は中央に人を集めての攻撃に特徴がある。
 札幌は2列目のサイドの選手(家長、阿部)だけでなく、3列目の大島や田中も機を見て中央に進出してくるのでこれを考慮する必要がある。
(イメージ)川崎は中央に人を集めてユニットでのコンビネーション発動を狙う

 札幌は下図のような設計で対抗する。
 特徴は1列目の役割。普段は4バックのチーム相手には、シャドーの武蔵とチャナティップを下げて[1-5-4-1]で守り、このシャドー2人がサイドでWBの菅と白井をサポートする(サイド2枚で守る)傾向が強い。が、この日は武蔵とチャナティップは中央寄り。スタートポジションでは大島と田中へのパスコースを、ジェイと3人で寸断。中央での仕事に専念させて、サイドは菅と白井に任せる
 そして川崎の選手が集まってくる中央のバイタルエリアは、荒野と深井、福森、進藤、キム ミンテの5人で常にコミュニケーションを取り、人を受け渡しながら人を捕まえる。
 川崎は、ダミアンはフィニッシュ以外の局面にあまり関与しない(本人は早いタイミングでボールを欲しがっていたが、ダミアンが望むようなボール…札幌がジェイにシンプルに放り込むようなもの)はほぼ全く供給されず、フィニッシュの局面でファーサイドで待っているだけになっている。だから札幌はダミアンの優先順位を下げて、2列目3人にフォーカスした対応が成立する。FWをあまり重要視しない対応は賭けだが、川崎相手には理にかなった話ではある。
サイドはWB2人に任せて中央でのマーキングと受け渡しに専念しつつ前線に3枚を残す

<目的は「前に3人を残すこと」>

 上記は説明のためのイメージ図で、厳密には、川崎は最終ラインに大島か田中が下がり、このいずれかの選手を起点としてそのサイドから攻撃を始めることが多い。こうすることで川崎は、CB2人を中央から動かさずにボールを保持し、攻撃することができ、札幌の逆襲(中央のジェイにボールを当ててからチャナティップが前を向いて、武蔵が背後を狙う)に対応しやすくなる
 札幌はその場合も、チャナティップか武蔵が、落ちる大島と田中についていく対応になるので、あまり初期配置から人を動かさなくても川崎の配置の変化に対応できる。最適配置になっていることで、ベガルタ仙台戦などのような、本来選手を置きたい位置から大きく乖離してしまった現象は生じにくくなる。
川崎が変形しても前線・中盤・DFの枚数を変えずにそのまま対処できる

 攻守は一体だ。札幌は「前に3人を残した状態」で後ろの選手が人を捕まえて、どこかでボールを奪って(誰でもいい)3人で攻撃するまでが守備→攻撃のセットになっている
 奪ったらトップのジェイへ。ジェイを利用して、チャナティップが前を向いてボールを受ける。その間に武蔵は裏に走る。チャナティップからのスルーパス。この3人の川崎相手にも通用する個人能力を組み合わせた速攻を狙う。川崎に攻め込まれても、武蔵とチャナティップは下がりすぎてはいけない。前線にジェイを置いておく意味が半減してしまう。武蔵のスピードなら、谷口にも勝てると踏んでの判断だ。
前に3人を残した状態でボールを狩って3人の能力を活かした速攻を仕掛けたい札幌

2.2 川崎の狙い(サイドでの崩し)

<5バックの札幌相手にはサイドからスタート>

 対する川崎の狙い。
 最終的に狙っている形は、札幌のWB(下図では白井)を引き出し、その背後に選手を走らせて完全にサイドで抜け出した形からのクロス。ダミアンや小林は、この「合わせるだけ」の形からの得点がいくつかある。
 ただ、札幌もこの形を警戒しており、抜け出す川崎の選手のことは警戒し、また白井の背後は進藤、菅の背後は早めに福森を当ててカバーする。「2.1」に書いた通り、武蔵とチャナティップをあまりサイドに下げない対応になっているので、福森と進藤は積極的にサイドに出張して人を捕まえていい、とする整理になっている。
(川崎の狙い)札幌WBの背後に抜け出して完全に崩してからダミアンへクロスをお膳立て

 そこで川崎は、
阿部と家長はサイドからスタートして札幌のDFをサイドに引き出す

 最初から阿部も家長もサイドに張る。札幌は常に白井や菅が1人で対応できなくなり、ミンテはボールサイドにスライドするので、中央でダミアンへのマークが非常に弱くなる
 更に川崎の右サイドでは右利きの脇坂、左サイドであれば、左利きの選手…時に家長を逆サイドから持ってきて「抜け出してのクロス役」として使う。
 こうなると札幌にとって困るのは、想定以上に人が増え、また予想外の選手が乱入してくるので、選手間でコミュニケーションをとっての受け渡しの作業の負担が増加する。DFはボール周辺の雲行きをまず見て、マークする選手を見て、スペースを見て、更に誰を誰に受け渡すかを考えるのはいくら集中していても難しくなる。

<なるべくゴールから離れて守りたい札幌>

 だから札幌は、なるべく自陣ゴールから川崎を遠ざけた状態で、ボックス内から川崎の選手をなるべく遠ざけた状態で(=最終ラインを上げて)守りたい。そのために、人を捕まえてアプローチするタイミングは早めで、よくある「ブロックが整ってから対応」というよりも、ボールに近い選手が早いタイミングで動くようにしていた。
人を捕まえて攻撃をスローダウンさせたら積極的にラインを押し上げてゴール前から遠ざける

 川崎は、ダミアンは最前線でボールを要求するが、裏に抜けるFWへのシンプルなパスは殆ど選択されない。必ず手数を欠けた攻撃に帰結するので、札幌はダミアンの裏抜けは選択肢から捨て、アグレッシブに高い位置で守りたい振る舞いになっていた。
 但しこの狙いは、前半の時間経過とともに曖昧になっていく(後述)。

2.3 あくまでボール保持時の強みを活かす札幌と川崎の対応


 プレビューでの筆者の予想は、札幌はボール保持時にリスクを避ける、つまり奪われたら失点のリスクがあるプレー…自陣ゴールの近くでキム ミンテやGKク ソンユンがボールを保持するようなプレーを避けて、さっさと最前線のジェイに放り込む選択肢を最大限に使ってくるとの予想だった。この予想は大きく外れる。

 ゴールキックなど、主に自陣深くからリスタートできるときに、札幌は必ず下図の形…中央空洞化のミシャ式[1-5-0-5]からスタートし、川崎の1stディフェンスを地上戦で剥がした時に得られるリソースの活用を狙っていた
得意のミシャ式ビルドアップで中央を空洞化させてからスペースをチャナティップに使わせる

 川崎は予想通り[1-4-4-2]で、ダミアンと脇坂が1列目で札幌の最終ラインを監視。札幌はキムミンテと深井の間に荒野が下がって、川崎の2枚に対して3枚で対抗していた。

 ダミアンと脇坂が高い位置からプレスを仕掛ければ仕掛けるほど、その背後はスペースができやすい。ここを使いたいので、プレビューでは「荒野は下がってはいけない」と書いた。が、札幌はこのスペースにチャナティップが降りてくることで、荒野が下がってもスペースを使えていた
 チャナティップが降りてくるのは想定内で、川崎は田中に監視させるのだと思っていた。が、田中、というか川崎はこの位置でのチャナティップに、特に試合序盤は簡単に前を向かせていた。並みのDF1人にマークされても剥がしてフリーに近い状況を作れるチャナティップがフリーだと札幌にとってはありがたいほかない。これによって中央の制圧とスペースの活用に成功した札幌が、開始15分までは狙い通りの攻撃を展開する。
チャナティップが中央で前を向けば川崎のDF4人vs札幌のアタッカー4人の有利な局面に

3.覚悟の欠如

3.1 菅のゴールで札幌が先制(得点の流れ)


 構図的には「2.2」の続きの話になる。開始15分までは札幌のボール保持時の狙い通りに試合が進み、その、いい流れの中で10分に白井の突破からのクロスをファーサイドで菅がボレーで決めて札幌が先制

 先に得点描写を示す。やはり札幌が狙いたい、大切にしているGKク ソンユンから始まるポジショナルなビルドアップを狙うシチュエーションから得点は生まれた。川崎の1列目のプレスに対し、キム ミンテからチャナティップへのパスで難なく1列目を突破する。チャナティップが田中と家長を引き付けてから福森に預け、フリーの状態で必殺の左足からサイドチェンジ。
(札幌の先制点)ミンテからチャナティップへの縦パスが成功し福森のサイドチェンジで右に大きく振る

車屋が必死にスライドして白井を追うが、サイドチェンジを受けてトラップ→顔を上げた白井と、反転から10mほど並走してきた車屋の対峙では白井が有利。車屋が反応できない縦方向に時間をかけずに仕掛けると、川崎はまだ最終ラインに枚数を”補充”できないので中央3枚で守っている。3枚で守れる範囲はたかが知れている。大外でフリーの菅が力の抜けた逆足ボレーを叩き込み(厳密にはGK新井に当たって)枠に吸い込まれた。
川崎のDFが揃う前の白井の速い仕掛けで勝負あり

3.2 横幅4枚で守る「覚悟」が足りない川崎


開始15分の川崎の問題は、「横幅4枚で守る覚悟」の欠如にあった。
 5トップで攻める札幌は中央にジェイと武蔵、下がったところにチャナティップ、タッチライン際に菅と白井の配置。川崎は4バックが、ジェイと武蔵、チャナティップが関与する中央での攻撃をケアできるポジションを取ると、下図のように約40mのペナルティエリア幅くらいの領域しかカバーできない。大外は空けておいて、ボールが出たらSBがスライドして守る、という具合に捨てる、もしくは優先度を下げる対応になる。それで守り切れるならいいが、札幌はそうした「捨ててもOKな選手」をワイドに置いていない。川崎が4枚で守り切れると思っていたなら認識は甘い。
 では4枚じゃなくて5枚、6枚にすればいい。枚数を増やせば守れる領域は40mから拡大するが、家長と阿部で枚数を増やすことは不可能。なぜなら、家長と阿部は前線の脇坂とダミアンに連動して高い位置で福森と進藤を監視しているので、白井にボールが入った時に、阿部はサイドで30mほどプレスバックしないとプレーに関与すらできない
 逆に言えば、白井にボールが入った時に阿部が30m走るための時間が何らか確保できるなら(かつ何度も阿部が走れるなら)この対応は成立するが、白井は早く仕掛けることでそのような時間を与えない。
横幅を使う攻撃には4バックのみでは守り切れず、半端に高い位置にMFを置くとサポートできない

 この構図があるので、札幌の5トップにボールが入る状況が頻発すると、札幌には大きなチャンス、川崎はトラブルを抱えることになる。ならば、川崎は白井や菅にボールが入る状況の阻害により注力すべきだが、それに至る2つのポイント…①札幌最終ラインの3人でのボール保持、②中央のチャナティップ、どちらに対しても川崎の対応は「絶対ここから先に進ませない」という対応ではなかった
 特にチャナティップにボールが入ると、川崎にとって非常に危険なシチュエーション。昨シーズンのベストイレブンに対し、そもそもボールを入れさせまい、少なくとも前を向かせまいとする対応のチームは増えてきた。が、田中はチャナティップにボールが入って、前を向いてからようやく正対して1on1、というもの。その後に待ちうける状況を考えると、川崎の対応は横幅4枚で守る覚悟が欠如していたという感想しかない。

 15分頃を過ぎるとこの構図は変化する。

4.生命線と防衛線

4.1 覚悟なき撤退で札幌の強みは消える


 川崎は時間経過とともに、札幌のボール保持時に、撤退の色を濃くする。ダミアンと脇坂が高い位置から、深井、キムミンテ、荒野の3人を監視するのはやめ、1列目をハーフウェーライン付近に設定する。

 主戦場は所謂ゾーン2(ピッチを縦に3分割した時の中央のエリア)に移る。こうなると、札幌はゾーン1を超えてゾーン2まではノーリスクで進出できるが、その後の展開が厳しくなる。
 川崎は[1-4-4-2]でブロックをセットし、1列目が札幌の3人を監視する、家長と阿部が進藤と福森を監視するのは同じ。違いはその先で、受け手となるチャナティップや、前線のジェイが享受するスペースが減る。受け手がプレッシャーを受けている状態になると、出し手はボールを預けにくくなる。活動スペースが限定的になることで、田中はチャナティップを捕まえやすくなった。白井-車屋の関係もほぼ同じだ。
川崎がゾーン2からコンパクトに守ると札幌は中央でスペースを創出しづらくなる

4.2 15分以降の生命線


 パスではなくリスク回避的な放り込みが増えると、札幌はボールを手放すようになる。
 一つ幸運だったのは、この日はソンユンのフィードが冴えていた(年に3回くらいある、あたりを引いた格好だ)。
 ジェイはいつも通り、背中で相手DF(主に山村)をブロックしながら頭で競るというよりフリック、川崎のゴール方向、もしくは川崎DFラインの背後にボールを流し込むような競り合いを続ける。ジェイは飛べないが、山村もその跳躍力を発揮できないシチュエーションだ。ジェイが競った後、味方に繋がらなくても、放り込みを頭ではね返されて押し戻されることだけは回避できる。その間にラインを上げたり、陣形を整えることができるので、前半15分以降はジェイの前線での体を張るプレーが札幌の生命線だった

4.3 徐々に下がる防衛線


 川崎の狙いは基本的に「2.2」の通りだが、15分で札幌の出方を見た上で以下の対応をしていた。
家長のドリブルや川崎からボールを奪えない状況は札幌のラインを押し下げる要因に

 サイドに開いた後の家長のアクションが典型だが、ゴールではなくコーナーフラッグに向かってドリブル。
 札幌は家長に正対し、中央を切って対応。中央で左足からのシュートやラストパスを封じたいので必然とそのカットインを警戒する。右サイドのタッチライン際に家長がいる状況は、それ単独では怖くないが、家長が縦方向にドリブルすることで札幌は最終ラインがズルズルと下がる。「2.2」で書いたが、自陣ゴール前から川崎を遠ざけたいが、そうはいかなくなる。

 そして札幌の最終ラインが下がった、押し上げられなくなった状態で、川崎は中盤でボールサイドに人を大量に投入しての得意の密集攻撃。ラインが下がっていると、人を投入する余地が生まれる。
 人を集めるとスペースがなくなる。それでも川崎のパスがつながるのは、単にうまいだけでなく、「2.2」に書いた通り札幌の「人を受け渡す守備」に限界があることを示している。阿部が白井の背後に抜け出す。札幌はその動きに対応するのは進藤なはず。が、進藤の対応が遅れるのは、進藤は阿部だけでなく他の選手のマークも担った状態で、かつその選手が移動したら味方とコミュニケーションをとって受け渡す、更に隣を守る、キム ミンテや荒野から進藤に受け渡される状況もある…という具合に、非常に頭に負荷がかかった状態だからだ。
密集攻撃からのサイドでの抜け出しを受け渡しながらついていくことは困難に

 川崎は前半、この形から再三チャンスを作る。19分には阿部からダミアン(ポスト直撃)、39分には家長からダミアン、44分には家長から脇坂。全て札幌のマークは中央、特にキム ミンテと福森を越えたファーサイドのところでフリー。今日がダミアンの日だったら、前半で試合が決まっていてもおかしくない状況だった。

4.4 徐々に勇敢さを失う札幌と、前線を牽引するジェイ


 札幌はラインが下がると次の問題が露見する。
 あくまでイメージだが、札幌は下図のような関係性で川崎の選手を捕まえ、受け渡しながら守る。ここで考慮する必要があるのは、「4.3」に書いた受け渡しの負荷の問題に加え、選手個々のクオリティの差。
 特に、2018シーズンのリーグMVPである家長、ブラジル代表経験のあるダミアンといった選手とのマッチアップで、札幌のマーカーは迂闊に飛び込めないし、ペナルティエリア付近でのファウル回避を第一に考えての対応になるので、1on1ではマーク関係を維持するだけで精一杯、ボールを刈り取るところまでは到底持ち込めない
 特にダミアンは、札幌のDFに体を預けた状態でボールをブロックしてから反転に持ち込もうとする。キムミンテならパワーでは負けないが、マークする選手+カバーリング役のもう1人が欲しいところで、局面で完全に同数守備になってしまうとカバー役がいないため、札幌の選手はボールにアタックできず、これもズルズルと川崎を札幌ゴールへ近づけることになる。
1on1の状況ではゴール前でリスクを冒せないのでズルズルと下がるだけになる

 こうなると札幌はもっと枚数が欲しくなる。ボールサイドで、チャナティップと武蔵のポジションが下がり、時にジェイも(ミシャのベンチからの激しいジェスチャーもあって)川崎の中盤でフリーの選手を捕まえにプレスバックすることになる。
 チャナティップと武蔵が下がるとジェイは孤立。札幌は「2.1」の通り、この3人を前線中央に残した状態で、その選手特性を活かしたカウンターをしたいが、1人が欠けると難しくなる。ジェイ1人だと完全にそのユニット攻撃は不可能。なので、守り切ったとしても、そのボールをどうマネジメントするかが問題になる。ボールの行方を決めておかないと、川崎が再び回収して殴る、「ずっと川崎のターン」に陥る。前半、札幌の前線3人が絡むカウンターは18分に武蔵が抜け出した形の1回。これは狙い通りだったが、この後が全く続かなかった。
 1人残っているジェイが1人でなんとかできるならいいが、相手は谷口と山村の2人だ。
チャナティップと武蔵を枚数確保のために下げるとジェイが孤立

 ジェイがこの状況に動く。川崎の攻撃を守った後、谷口と山村のサンド状態を避けてボールを「1人で何とかできるスペース」へ移動する。これは本来武蔵を走らせたかった、車屋の背後にできるスペース。ここでならボールを収めて、札幌は数秒間、陣地回復(陣形を整える)する時間を作れる
スペースに流れて1人でボールキープするジェイ

 ボールをキープした後は、スペースが残っていれば、味方の上がりを待たずに自ら持ち込んでシュート。この角度は本来左利きの選手の方がゴールを狙いやすい。武蔵を右シャドーで使うことの問題点はここにあるし、ミシャが三好、アンデルソン ロペス、金子拓郎と「左利きの右シャドー」に拘る理由でもある。ロッベン獲得にゴーサインを出したのもこの位置なら使えるためだろう。


 筆者がジェイを変えないでほしいとしたのはこの展開を見ての感想。前半終了時点でオーロラビジョンにトラッキングデータが表示され、札幌のスプリント回数は1位が武蔵、2位がジェイ(12回)。これには筆者の周りの席ががざわつく(どうでもいいが2列前にコハロンがいた)。
 それだけジェイがハードワークするとガス欠は遠くないが、ジェイのポジションにアンデルソン ロペスを入れると、基本的にゴールに向かうことが第一なロペスには、ジェイが担っていた陣地回復の仕事は難しくなるだろうし、そのためミシャはジェイを可能な限り引っ張るだろうと予想した。

 この予想は外れ、後半早々にミシャが動く。
 そして前半ATに川崎の左CKから、ダミアンがフリックしたボールをファーで阿部がワントラップからGKの股抜きシュートで川崎が同点。札幌には痛恨だが、上出来のスコア1-1で折り返す。

5.勝負の一手

5.1 避けられないリスク


 前半の15分から強まった川崎の猛攻を思い返すと、後半立ち上がりは静かなスタート。ハーフタイムを挟むとそれまでの熱が一旦リセットされたようなよくある展開でもある。
 札幌はこの”リセット”を利用し、再び「3.」に示したようなポジショナルなビルドアップを敢行し、ゲームを初期状態に戻そうとする。50分頃の札幌のゴールキック。川崎は脇坂とダミアンで高い位置からク ソンユン、キム ミンテを追いかける。ソンユンのパスは札幌ゴールから2mくらいで脇坂の前を横切る。
 ジェイはこれを見て「放り込んでいい」と指示を送る。が、札幌の選択は再び脇坂&ダミアンと勝負。
 ここで脇坂&ダミアンを剥がして、中央にスペースがある状態からゾーン2に侵入するシチュエーションが最も札幌の強みが活きるし、逆に、他に得点機になりそうなパターンが前半45分で見えなかったためだ。勝つためにはこのリスクは避けられない

 リスク覚悟での初めの10分。53分にはキム ミンテからのパスが合わず阿部がゾーン3でインターセプト。脇坂のミスで札幌は難を逃れる。
 更に56分には武蔵とジェイで高い位置からの守備を敢行するが、これが剥がされて札幌は完全に前後分断した状態、突如生じた札幌の不可解なバラバラプレスを川崎が難なく突破し、家長のクロスから阿部が落として脇坂が決定機も枠外。
(57分)バラバラプレスから家長がサイドを突破し川崎に決定機

 直後、アンデルソンロペスの投入後にも脇坂がフリーでゴールエリア付近からシュートを放つも枠外。

5.2 ミシャ、勝負の一手


 そんな展開で57分に札幌はジェイ→アンデルソン ロペスに交代。ロペスが右シャドー、武蔵がFWに回る。ベンチに下がるジェイの足取りは軽く、疲労を感じさせない。その割にはあっさりと(まだいける等と食い下がらず)下がるジェイ。交代は既定路線だったのかもしれない。
57分~

 恐らくアンデルソン ロペスの投入の意図は、ボール非保持時の守備も含めたバランス改善。前半は「2.1」の通り、武蔵とチャナティップ、シャドー2人で大島と田中へのパスコースを寸断していたが、アンロペはほぼ車屋をマンマーク。川崎の、車屋経由での左からの展開を牽制する。そして、それまで自重していた荒野がポジションを上げて、得意の前方向への守備で大島への監視を強める。
左右非対称の守り(ロペスは大島ではなく車屋をマーク)

 川崎は、谷口がこの札幌の変化に気づいたかというと微妙なところだが、普通に考えれば離さずにマークされているSBをわざわざ使うことは避ける。川崎の展開は右サイドに偏る。家長のサイドが脅威にならないことはないが、札幌は右サイドでアンロペが加わることによってマークがズレにくくなるので、それまで後方の選手を悩ませていた「受け渡しの負担」は減少する。

5.3 取捨選択


 この交代により、札幌は前線でのジェイによる起点創出能力を失う。武蔵がトップに入った後は、前半何度か成功していたク ソンユンやその周囲の選手からの前線へのフィードは殆ど川崎ボールになる。
 しかし、前半の15分以降の展開のように、川崎に押し込まれた時に、勝つためにどのような能力が必要になるかを考えた結果、ジェイの起点創出能力を捨ててでも、武蔵の守備貢献、およびチャナティップのスルーパスと組み合わせた時の川崎DFライン背後への強襲能力を選択したということになる。

 ミシャの判断は当たっていた。67分には自陣でのインターセプトからチャナティップ→武蔵→後方から駆け上がってきたアンロペがハーフスペース付近からシュート。
(67分)自陣からカウンターでアンロペの決定機

5.4 長老登場


 川崎は64分に脇坂→中村。長老の登場に今度は川崎側が湧く。73分には札幌が白井→ルーカス フェルナンデス、川崎がレアンドロ ダミアン→小林。
73分~

 全盛期ほどの動きの量、速さを感じない憲剛。札幌の中盤は、荒野が高めのポジションを取るので深井がアンカーで中村を見る形が多くなる。これは川崎の選手の動き出しが少ないほどハマる。田中、大島、そして家長も運動量が落ちてくると、川崎は札幌の選手のマーキングによってボールが収まらなくなる。
 サイドのスペースへのフリーランも減少。脅威になっていたのは、足元に入った時の家長の仕掛けに代わっていた
川崎の運動量が落ちると札幌の人を捕まえる守備は守りやすくなる

 札幌の中盤でのインターセプトが多くなる。74分には福森が憲剛へのパスを引っ掛けたところから、武蔵→アンロペのラインからシュートチャンス。そして86分にはアンロペの裏へのパスに武蔵が完全に抜け出すが、ファーストタッチのミスでシュートを撃てず。監督の仕事としてはここまでで、後は選手の問題だ。

5.5 中間ポジションの主導権は札幌へ


 川崎も札幌と同じく、原理は人を捕まえて受け渡す守備だ。相手が札幌(ミシャは基本的にプレーする”レーン”を決めていて、勝手に横に移動することを嫌う)のため受け渡しが札幌ほど生じていないが、人を捕まえることは大前提だ。

 途中投入された中村は、脇坂のような猟犬的な振る舞いをキム ミンテや深井に対してはしない。これに川崎は、家長の運動量低下もあると、[1-4-4-2]でブロックは組んではいるものの、その選手間の距離が開いてくる

 こうなるとそのブロックの中の「中間ポジション」は札幌の選手が制圧する。前半はこのブロックの中にボールを供給すると、川崎の選手に引っ掛けられる恐怖からパスを前に出せなかったが、ボールの受け手は周囲にスペースができ、出し手(例えば、脇坂に監視されていたキムミンテ)も圧力を感じない状態。こうなると、ロペスやチャナティップが中間ポジションでボールが受けられるようになる。

 札幌は特に左利きのロペスに右サイドでボールが入ると、対角の菅と福森が登里の視界の外からオーバーラップ。チャナティップが警戒される中で、ロペスからの展開が成立すると再び川崎は「4枚で守れない状態」に陥る。
中間ポジションでチャナティップとロペスが受けての展開が増える

 ロペスにボールが入るとミシャは「左や左!」と大きく指示を送る。が、菅や福森の動き出しはあるもののロペスからのパスが合わないことが多く、これは川崎に致命傷を与えられそうで、そこまで到達できなかった


6.蘇生

6.1 最初のマッチポイント


 90分が近づきお互いにオープン気味な展開に。
 85分前後にそれぞれ1度ずつビッグチャンス。川崎はCKから谷口の正面でのヘッドを、ク ソンユンが横っ飛びでセーブ。札幌は86分に先述の、ロペスのスルーパスで武蔵が抜け出す形。最後のタッチで全てが台無しだったがこれも中間ポジションで川崎の守備を完全に崩した形だった。
(86分)武蔵の決定機

 その直後の88分、川崎は1列上がって2列目左にいた大島が進藤の前でボールを受けて高速ターンに成功。進藤が寄せに躊躇する一瞬を狙って小林がキムミンテの背後に走る。完璧なパスが大島から通ってGKとの1on1を沈めて川崎が2-1と勝ち越し
 得点の要因は端的に言うと「受け渡しの失敗」。荒野と深井はそれぞれ、田中と中村憲剛を意識していたのはそれまでと同じ。進藤が躊躇したのは、大島を荒野に受け渡せるかを考えた時に阿部がその視界を横切る。処理する情報量が多くなり、過負荷状態に陥った進藤は対応が遅れてしまった。「受け渡しには限界がある」としたその通りの結果になった。
 

6.2 蘇生


 残された時間は数分。川崎は時間消化に移る。札幌の最後の攻撃は武蔵が粘って右CK。福森のインスイングのキックに、「スカウティング通り」ゴール中央に入り込んだ深井が頭で合わせて札幌が同点。いつしか怪我と戦う男から、怪我を克服した男へのフットボールの神様からのご褒美のような得点で終わりかけた試合は振り出しに。


7.エクストラタイムの行方

7.1 谷口の退場と札幌のマッチポイント


 どちらに転ぶかわからない雰囲気で始まったエクストラタイム。川崎は阿部⇒長谷川の交代からスタート。
91分~

 意外な形から試合が動く。
 3分、札幌は川崎陣内中央で拾ったチャナティップがスペースに突進。ペナルティエリア付近で谷口のファウルを誘い、VAR判定の末に谷口は一発退場。そしてそのFKを福森がファーサイド、GK新井も反応できない球速でトップコーナーに叩き込んで遂に札幌が勝ち越し。1人多い状況で1点リードと莫大なアドバンテージを得る。


7.2 まだ死なぬ


 後のなくなった川崎は最後の交代カード、大島を下げてマギーニョを右SBに投入する。中村が中盤の底、車屋が左CB、登里が左CBに移動する。
 札幌は延長後半から足のつった福森を下げて石川。
110分~

 前提として既に100分を戦った後。お互いに11人対10人といっても、その人数以上に展開はオープンだ。ボールを持っている側にはスペースがある。アウトサイドまではボールが届く。
 そのアウトサイドには共に延長から投入された、フレッシュな長谷川とマギーニョ。リーグ戦ではいまいちチームにフィットしきれないマギーニョだが、1人でサイドをカバーできる走力と突破力はこの消耗戦では札幌のDFにとって脅威だ。
お互いに突かれているのでサイドにフレッシュなドリブラーを配しておくだけで突破口ができる

 逆に札幌がボールを保持することになると川崎には厳しいシチュエーション。ただでさえ足が動かない状況で前線は数的不利、[1-4-4-1]にしているので小林1人で札幌の3人を見るような状況だ。札幌が後方のトライアングルでボールを保持している時は、このままパスを回して試合終了という展開も頭をよぎる。
川崎はボールを奪い返す必要があるがトップに小林1人なので追いきれない

 が、そう簡単にいかないのがサッカーという競技だし、特にミシャチームの難しいところだ。これまでに経験したことがないシチュエーションで、札幌の選手は4点目を狙いに行く。その攻撃が失敗し、川崎に攻撃権が移ると、川崎は先述の「フレッシュなサイド」が仕掛ける。延長後半の109分、長谷川が獲得した左CKから、ファーで山村が落としたボールを小林がオフサイドラインすれすれで詰めてスコアは3-3。1度目のマッチポイントの権利は失われてしまった。

7.3 最後の交代カード


 札幌は117分に最後の交代カード、菅→中野。この延長戦で使える4枚目のカードは負傷交代等に備えて残しておいたもので、特に深井のコンディションを考慮していたようだが、土壇場で最後の戦術的交代が行えるようになった。
117分~

 ドリブラーのイメージだが、相手の裏を取る動き出しも巧い中野に3分間でワンチャンスが託される。右サイドにアンロペ、ルーカスとボール持ちたがりの選手が仕掛けたそうな素振りをすると川崎のDFの意識は右へ。中野は相手が目を切り、アンロペがルックアップしたタイミングで大外から中央を狙う。120分戦った状況で1人少ない相手に、この形は1度は発動でき、決定機を作れるとのミシャの計算は確かだった。119分に中野がこの形から裏を取るが、供給されたボールはイメージと合わずGKにキャッチされる。
中野が背後を取る(119分)

 決着がつかずPK戦へ。

8.(PK戦)札幌の2度目のマッチポイント


 PKに関しては諸説ある。ある人は「1,3,5人目が大事」というが定かではない。
 札幌は「蹴りたい奴が蹴れ」としたらしい。川崎は3人目の車屋が失敗。4人目まで決めて、札幌5人目の石川がスポットへ歩く。筆者の周りでは微妙な空気が流れたが、筆者の頭によぎったことは「下手な選手が5人目なわけがない」。石川は…少なくとも、巧い選手の挙動ではなかった。インサイドで置きにいったキックを川崎のGK新井がストップし、6人目の進藤も「うまい選手のキック」ではなかった。この瞬間に夢は破れた。

雑感


 月並みだが、誰もが認める通り、中村憲剛の評価の通り、勇敢な戦いだった。そして我々が見たいと願っていた景色をいくつも見ることはできた。しかし、少なくとも2度は”マッチポイント”を得ていながら、最も見たかった景色は見ることができなかった。
 こうなってしまうと色々な「たられば」があるが、プロの選手、監督、スタッフが全てを捧げ、出し尽くした結果だ。前々から書いているが、どれだけ準備をしても人生にはミスがつきものだ。このゲームと向き合ったプロの仕事にリスペクトを送りたい。
 陽はまた昇る。また明日になり各々が仕事をする、家事や子どもの送り迎えをする、学業に励む、1日1日を過ごした先に次の試合が待っている。同じシチュエーションは二度はないが、何度か陽が昇った先にあるはずの、再びこの舞台を、見たことがある景色として迎える時がくるはずだ。

 最後に、札幌と川崎の差について。札幌の選手には悪い意味で「特別なシチュエーション」でのゲーム。川崎の何人かの選手は、もっと精神的、技術的、身体的にタフなゲーム(ワールドカップの本戦やその他の国際試合、リーグやカップの優勝を争う試合)を経験している。選手の立場として、このゲームのクオリティを特別な1日ではなく、日常にしていくには、身も蓋もない話だが北海道にはハンデがあるし、代表戦や海外でのプレーを経験すること等によって「日常」のクオリティを高める必要があると改めて感じさせられた。

用語集・この記事内での用語定義


1列目守備側のチームのうち一番前で守っている選手の列。4-4-2なら2トップの2人の選手。一般にどのフォーメーションも3列(ライン)で守備陣形を作る。MFは2列目、DFは3列目と言う。その中間に人を配する場合は1.5列目、とも言われることがある。
守備の基準守備における振る舞いの判断基準。よくあるものは「相手の誰々選手がボールを持った時に、味方の誰々選手が○○をさせないようにボールに寄せていく」、「○○のスペースで相手選手が持った時、味方の誰々選手が最初にボールホルダーの前に立つ」など。
ゾーン3ピッチを縦に3分割したとき、主語となるチームから見た、敵陣側の1/3のエリア。アタッキングサードも同じ意味。自陣側の1/3のエリアが「ゾーン1」、中間が「ゾーン2」。
トランジションボールを持っている状況⇔ボールを持っていない状況に切り替わることや切り替わっている最中の展開を指す。ポジティブトランジション…ボールを奪った時の(当該チームにとってポジティブな)トランジション。ネガティブトランジション…ボールを失った時の(当該チームにとってネガティブな)トランジション。
ハーフスペースピッチを縦に5分割した時に中央のレーンと大外のレーンの中間。平たく言うと、「中央のレーンよりも(相手からの監視が甘く)支配しやすく、かつ大外のレーンよりもゴールに近く、シュート、パス、ドリブル、クロスなど様々な展開に活用できるとされている空間」。
ビルドアップオランダ等では「GK+DFを起点とし、ハーフウェーラインを超えて敵陣にボールが運ばれるまでの組み立て」を指す。よってGKからFWにロングフィードを蹴る(ソダン大作戦のような)ことも「ダイレクトなビルドアップ」として一種のビルドアップに含まれる。
ビルドアップの出口ビルドアップを行っているチームが、ハイプレスを突破してボールを落ち着かせる状態を作れる場所や選手。
マッチアップ敵味方の選手同士の、対峙している組み合わせ。
マンマークボールを持っていないチームの、ボールを持っているチームに対する守備のやり方で、相手選手の位置取りに合わせて動いて守る(相手の前に立ったり、すぐ近くに立ってボールが渡ると奪いに行く、等)やり方。
対義語はゾーンディフェンス(相手選手ではなく、相手が保持するボールの位置に合わせて動いて守るやり方)だが、実際には大半のチームは「部分的にゾーンディフェンス、部分的にマンマーク」で守っている。

4 件のコメント:

  1. いつも楽しみに読ませていただいております。
    コンサ史上最高の大一番となった今回の試合分析は、いつも以上に気持ちのこもった充実した内容で、あらためて当日の試合を楽しく振りかえることができましたし、堪能させていただきました。本当にありがとうございます。大一番を経て、いつも楽しませていただいている御礼をしたく、コメントさせていただきました。試合後の分析はとても大変だと思いますが、これからも楽しみにしております。

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    1. ご丁寧にありがとうございます。たいへん励みになります。こういうゲームのために続けてきたと言っても過言ではありません。今後もよろしくお願いします。

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  2. 川崎サポです。試合の時は緊張と興奮でとても冷静に試合を観戦することができなかったのですが、こちらの記事のおかげで試合の内容が整理できました。白井選手の突破、福森選手のFK、そして札幌サポーターの応援、どれも素晴らしかったです。また、雑感として述べられていた「見たことがある景色として迎える時がくるはずだ。」という部分を読み、2年前のルヴァンカップ決勝で敗れた日に感じた気持ちを思い出しました。ぜひまた決勝の舞台で再戦できる日を1サポーターとして願っています。素晴らしい記事をありがとうございました。

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    1. コメント&閲覧ありがとうございます。これまでに数百試合程度色々なサッカーを観てきたにもかかわらず、カップ戦の重みや決勝戦の重みが初めてわかったというのが率直な思いです。当事者しか知りえないことに触れられて勉強になりました。優勝おめでとうございます。

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