北海道コンサドーレ札幌について考えるブログ
北海道コンサドーレ札幌の戦術、試合の分析、考察、検証、マッチレビュー
2025年9月13日土曜日
2025年9月13日(土) 明治安田J2リーグ第29節 北海道コンサドーレ札幌vsいわきFC 〜待ちガイル戦法の落とし穴〜
1.スターティングメンバー
いわきはFW熊田が出場停止で加藤が8節以来のスタメン出場。谷村が移籍してからの6試合はシステム1-3-1-4-2を維持したまま3勝2分1敗で乗り切っています。
コンサは前節と同じメンバー。
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2025年8月31日日曜日
2025年8月30日(土) 明治安田J2リーグ第28節 北海道コンサドーレ札幌vsRB大宮アルディージャ 〜エナジーフットボールvsレガシーフットボール〜
1.スターティングメンバー
17節時点で2位につけていた大宮。その17節から25節までの9試合は1勝5分け3敗とブレーキがかかります(17節よりも先に18節を消化)。直近の26-27節は愛媛と熊本に連勝を飾り、試合前時点で首位・水戸と勝ち点差5の4位につけ依然として自動昇格を狙える位置をキープ。
夏のマーケットではその昇格争いのライバル水戸から津久井を、広島から期限付き移籍でDFイヨハを獲得し、浦上をコンサに放出。ただこの新戦力がまだフィットしているとは言い難く夏場にかけて試行錯誤しているようです。
23節(7/12、vs甲府)から4バックのシステムを採用…ということですが、みた感じは別に3バックだとされていた以前のものとシステム的に明確な違いがあるかというと微妙で、以前もbuild-upの際は1-4-4-2気味だったり敵陣でのプレッシングはマンツーマン気味だったりしたので、どちらかというと選手起用と振る舞いに注目した方が良さそうです。
キャプテンのガブリエウは24節以降欠場が続いており故障だと思われます。カプリーニも24節以降ベンチスタートとなっていますが、こちらは後半のジョーカーで、前半はオリオラサンデーのような選手を起用してボールを捨て(日本でよく用いられる表現に準ずると「シンプルにプレーする」か?)、後半に選手交代で試合を決めるというやり方にしているようです。おそらく夏場の気候なども考慮しているのだと推察します。
コンサは前節甲府に勝利したメンバーからスタメンは変更なし。青木とバカヨコがサブ入りしキングと佐藤が外れています。
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2025年8月23日土曜日
2025年8月23日(土) 明治安田J2リーグ第27節 ヴァンフォーレ甲府vs北海道コンサドーレ札幌 〜建前と本音の使い分け〜
1.スターティングメンバー
甲府は前節から、右CBにヘナトアウグスト→土屋に戻してきました。夏のマーケット後半に宮崎が徳島に移籍しましたが、彼がシーズン序盤に務めていた右SBは前節は佐藤→今節は初スタメンのミカエル ドカ。
コンサはGKとCBは同じ。中盤センターに高嶺が復帰し、WBは原・青木から白井・パクミンギュへと両方入れ替えてきました。前線はバカヨコがメンバー外でマリオ セルジオが初スタメン。シャドーには長谷川。
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2025年8月16日土曜日
2025年8月16日(土) 明治安田J2リーグ第26節 北海道コンサドーレ札幌vsブラウブリッツ秋田 〜むしろ去れないことの方が問題だ〜
1.スターティングメンバー
夏のマーケットで秋田は、22節までに10ゴール4アシストと、それまでの総得点25の半分に直接関与していた小松がヴィッセル神戸へ、CBとして最多の17試合に先発していた井上竜太が東京ヴェルディへ移籍。
それでも小松が移籍した23節以降は熊本に3-2、磐田に4-1、藤枝に0-0と粘りを見せており順位も降格圏の18位から15位に上げてきました。
この試合時点で18-20位はいずれもシーズン途中で監督を交代した富山、山口、愛媛が並んでいる。良い時の秋田は特定の選手に依存しない上での強さみたいなところがあるので個人的には就任6年目の吉田謙監督を信じた方が良さそうに見えますがどうなるでしょうか。
メンバーは前節からFWに梅木→累積警告4枚の鈴木翔大が戻ってきました。
一方でこの1週間で監督を交代し、「戦えない奴は船降りろ」と石水船長がゲキを飛ばしたコンサ。割と、最近(ミシャ期以降)サポーターになったりコンサに関わり始めた方も結構いらっしゃるようですので私から一言。
コンサは30年間ずっとこんな感じなのであまり深く考えたり思い詰めないでください。
考えるだけ無駄です。「考えるブログ」からのお願いです。
さて、しまふく寮出身者では初のトップチームスタッフとなった柴田監督。現役時代は「
三浦俊也監督にしょっちゅう怒鳴られていた
、技術はないけど大柄で優しそうなCB」というイメージしかなかったですが、割とこのクラブのアカデミーでは「戦術に明るい気鋭の指導者」と評価されていたようです。
初陣のシステムは岩政前監督を踏襲する形となった1-3-4-2-1。就任から4日で抜本的に変えるのは難しいので理解できますが、バルバリッチ元監督を踏襲しての3バック採用から結局10年間、手持ちの武器をあまり変えずに戦っている四方田元監督を見ていると、こうした部分も含めてこれから柴田監督のお手並み拝見といったところでしょう。
メンバーは、前節最後まで奮闘した宮が右ハムストリング肉離れで離脱。高嶺はトレーニングには部分参加で大事には至らないようですが、中盤センターには3ヶ月ぶりのスタメンとなる大﨑が起用され、キャプテンマークを巻きます。
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2025年8月11日月曜日
岩政大樹監督との契約解除について(雑感)
総括はシーズン終了後に出しますが、今の時点で感じたことを書いておきます。最近物忘れが気になるので忘れないように書いておこうという趣旨もあります。なお画像には特に意味はありません。美味しかったです。
前提:
前提として監督人事というのは何かの”手段”です。何かの、とボカシましたが基本的には
チームが〜〜なプレーをするための手段(戦術浸透や選手の育成、それらのコンセプト提示など含む)
試合に勝つための手段
この2つかなと思います。ただし「試合に勝つための手段」だとして、目的が試合に勝つ、と言って良いのかは微妙なところかもしれません。いいプレー、相手を上回るプレーをした結果が「試合に勝つ」(勝てるかもしれない)という関係性だからです。人生の目的が「結婚」だとするのがちょっと変に思えるのと近いでしょうか。幸せになることが目的で、結婚は幸せになるための手段である、みたいな。
あとは日本サッカーにおいて見られる傾向としては、監督がサッカーの専門家、技術者だけではなくクラブの顔役やスポークスマン役、アイコン役も兼ねている場合がある。ベガルタ仙台が手倉森誠監督を招聘(2度目)した際に経営者の方が理由の一つとして「地元財界とのコミュニケーション力がある」みたいな話もしていましたが、典型的なパターンでしょうか(もっとも手倉森監督周りではコミュニケーションという言葉は頻出ワードのようですが)。
岩政監督の前にある種の”名物監督”と7年にわたる長旅を繰り広げたコンサ(で、監督人事を担当していた人)も、おそらく似た考えを持っていたのかもしれません。弁が立ち、メディアに出ることが苦手ではなく情報発信でき、スポンサー企業やサポーター(97%はサッカーについて無知)に対し、
なんとなくポジティブな雰囲気を醸し出せる
ということはプラスに働くのでしょう。あくまでなんとなくですが、なんとなくが重要なわけです。だって誰も真面目に検証しないですから。
なお「サッカーはデータが10割 最強アナリストが明かすプレミアリーグで優勝する方法」 (イアン・グラハム著)によると、マルセロ・ビエルサは監督の仕事について
戦術的アプローチの策定
選手選考
チームの感情コントロール
の3つだとしているそうです。
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2025年8月9日(土) 明治安田J2リーグ第25節 V・ファーレン長崎vs北海道コンサドーレ札幌 〜札幌の二度泣き〜
1.スターティングメンバー
長崎は6/16に下平監督と契約解除し、ここ2シーズンは現場を離れていた(それこそジップラインを飛ぶような役回りでしたね)高木琢也新監督に託すという、拡大を続ける路線とは反面スモールクラブっぽい選択をとります。
ただ以降の5試合は熊本、山形、大分相手に3連勝、いわき、仙台相手に引き分けと、流石はリーグ戦600試合近くを戦ってきた監督の手腕を発揮しているように思えます。
夏のマーケットでは6/4に江川、7/22に翁長といずれも復帰となる即戦力級の選手を加えましたが、後者に関しては6/28に松澤、7/7に増山とワイドの主力2人が退団したため動かざるを得ない状況でした。特に増山はキャリアのピークというか、外国籍選手と笠柳、松澤といった若手がひしめく中でも特に信頼できる選手だったため結構大きいだろうと予想します。
このほか中盤の安部も移籍しており、送り出す側と言えば良いでしょうがスカッドのキープが難しい夏を過ごしています。
下平監督体制の、5/18の16節(vs大分)から3バックの1-3-4-2-1を採用しており、霜平監督期は最終的にはマテウスをトップに配していましたが、これも積極的にそうしているというよりは、失点を減らすことに苦心する中でこれしかない状況まで追い込まれていた感はあります。高木監督体制ではトップにフアンマを戻して、バランスをリセットした印象を受けます。
この日のメンバーは前節からフアンマ→エジガル ジュニオ。エジガルも下平前監督期はやや序列が下がっていた印象ですが、監督交代でリセットされたのでしょうか。DFにエドゥアルドが前節から戻ってきたのは非常に明るい材料でしょう。
コンサは前節試合中に受傷したと思われた高嶺もスタメンに名を連ねており、スタメンは前節と同じ。サブに出間→長谷川の変更のみですが、DFの並びが西野を左、浦上を右、宮を中央とし、高嶺と田中克幸の並びも前節と左右入れ替えています。
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2025年8月3日日曜日
2025年8月2日(土) 明治安田J2リーグ第24節 北海道コンサドーレ札幌vsサガン鳥栖 〜拭えぬ不足感〜
1.スターティングメンバー
ここ4試合を大宮、いわき、千葉、大分相手に3勝1分けで乗り切り試合前の段階で4位につける鳥栖。ほぼこのメンバーとシステムで直近は固定されています。本田は2年間のリハビリを経て復帰戦となるメンバー入り。
コンサは岩政監督曰く
「放浪の旅に出た末に」
3バックへの変更というか回帰を決めたとのこと。らしさ満開のポエミーなテイストですが、キャンプでも元々取り組んでいたものでもあります。鳥栖、長崎と3バックシステムの難敵相手に連戦だから、ということかとも思いましたが相手に合わせる意図はあまりないのかもしれません。
選手では大﨑が今節と次節の2試合出場停止。HT明けに選手が出てくる際、パクミンギュと長谷川(16番)と思われるユニフォームが飾られていましたが特に負傷のアナウンスはありません。
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北海道コンサドーレ札幌の2018-2024シーズン(4) 〜選手雑感その1〜
4.選手雑感 最後に24シーズンにプレーした選手の雑感を書いて今回の企画を終わります。まずはFW/攻撃的MFなど。 数字はFOOTBALL LABを参照。あまりプレーを見ていない選手は言及なし。 4.1 FW 7 鈴木 武蔵 32試合出場(2,489分、うち先発29)、6ゴール、...
2025年3月9日(日) 明治安田J2リーグ第4節 北海道コンサドーレ札幌vsジェフユナイテッド千葉 〜差し込む光の正体は〜
1.ゲームの戦略的論点とポイント 近年のご様子は…: リーグ戦では内村圭宏が伝説を作った2016年11月12日以来の対戦。ただカップ戦では昨年8月に天皇杯で、お互いターンオーバー気味でしたが対戦しておりジェフが品田のフリーキックを守り切って勝利しています。印象としては、ミシャみた...