1.予想スターティングメンバー
予想スターティングメンバー |
- 札幌はホーム開幕戦ということで、攻撃的なスタイルで臨んでくると予想します。といっても、メンバーは前節からそう大きくは変わらず、トップにジェイ、南の島で生活中の荒野に代えて田中と予想します。ドゥグラス オリベイラは前節一定程度の期待感を抱かせましたが、温存したジェイで勝負してくるのではないでしょうか。また中盤は、高嶺も候補ですが高さも考慮して田中、と予想します。
- 後は、流石のクオリティでチームを救ったしたルーカスや、高嶺のスタメン起用(一応出ずっぱりの福森に代えてはあるか。あるとしたらかなりのサプライズです)あたりが、思い当たる選択肢です。
- 東京は2人程度のターンオーバーをしながら、ここまで4勝1敗と上々の滑り出しです。GKの林とCBの森重&渡辺は代えがきかない存在で、今後、例えば小川をCBで起用してどちらかを休ませたりするのでしょうか。そして橋本がいいタイミングでロシアに旅立ってくれた中盤は、キャプテンの東が軸で、安部とアルトゥール シルバの起用を予想します。髙萩も考えられますが、川崎戦の大敗からやや序列が下がっているでしょうか。
- 前線はキーマンであるディエゴ オリヴェイラの起用法がポイントですが、前節の浦和戦と同様にこの試合も右サイドだと予想します。プリケツでゴリゴリアタックしてくるディエゴを、札幌の左(福森)とマッチアップさせるのは理にかなっているはずだからです。もっとも深井の胸板がいつも通り尻拭いをするのですが。なお、私は胸派です。
2.FC東京の印象
- 東京の印象は一言で言うと個人能力が高いチームです。具体的にはGKの林とセンターバックの森重、渡辺、前線のディエゴ オリヴェイラといった選手を指します。橋本も特筆すべき選手だと思いましたが、移籍してしまったのは非常にラッキーです。
- 那須大亮氏のYouTubeチャンネルで、ダビド ビジャが林を「ゴールを守れる面積が広い」と評していましたが実に的確で、セーフティなポジショニングから、驚異的な反射神経で特に長身GKの泣き所であるゴールの下隅を守る能力が高い選手だと感じます。このようなGKに対しては、ペナルティエリア内で角度をつけて(理想はGKの眼前でボールが横切るような)ボールを動かしてからシュートに持ち込むことです。
- CBの渡辺と森重は競り合いの強さが特長で、昨年8月の対戦ではジェイですら渡辺に対し、ボールを収めることに苦戦していました。現実的に考えると、ドゥグラスではこの点はかなり難しいのではないかと予想します。
- CBが強力なので、東京はある程度個人の力ベース守れてしまいます。枚数が足りなかったり、ボールホルダーに対するプレッシャーが弱くても、中央でFWをマークできていれば火消しできてしまう印象です。シュートまで持ち込まれても、林が控えています。
- ディエゴ オリヴェイラは背番号9番をつけていますが、柏レイソルから移籍してきてそのプレイヤーとしての本質というか、使い方が明らかになった選手だと感じます。ディエゴは昨シーズンのトップスコアラーであると同時に、日本代表でいうところのケイスケホンダ選手ロールというか、身体的な強さを活かして前線で基点を作る役割を担っていました。昨年5月の味スタでの対戦でも、札幌の深井に対して肉弾戦を仕掛けており、深井の胸板vsディエゴのプリケツという個人的には非常に興味深いマッチアップでしたが、結果的にはディエゴの寄り切りだったと記憶しています。
- チームコンセプトは、相手にボールを渡しても問題がないというか、自陣に引き込んでからの速攻がファーストチョイスです。永井はシーズン20ゴールすることはないと思いますが、いるだけで、この展開だけで脅威なのは言うまでもありません。
- 加えて、2020シーズンの戦いぶりを見ていると、長谷川健太監督はチームにマイナーチェンジを施しています。おそらくこの理由は、昨シーズン序盤に独走しながら、次第に勝ちきれなくなりマリノスに逆転でリーグ優勝を攫われたという辛酸を舐めたことがあると思います。シンプルに強い2019シーズンのチームでしたが、マクロな視点というかゲームプランという意味でも、ディティールという意味での戦術的な視点でもパターンはほぼ決まっており、各チーム研究が進むリーグ終盤になるとこの点が弱みとなった印象です。
- ですので、ディエゴ オリヴェイラをあえてゴールから遠ざかるポジションである2列目に配し、即興性のあるレアンドロをチームに加えて、同郷のアダイウトンらと組ませることで、ここでも個人のクオリティを採り入れて、彼らに自由を与え、チームに予測不可能性をもたらすことで上積みを図っていると感じます。
3.試合展開の予想
- 夏休みに朝6:25から近所の公園で開催されるラジオ体操のように毎回同じことを書きますが、札幌の左サイドは今回もいつもと似た構図…福森をSHの選手(ディエゴ オリヴェイラ)がケアするのでチャナティップが比較的活動しやすい、になりそうです。橋本がいない東京は、チャナティップを捕まえるのは東でしょうか。アルトゥール シルバでしょうか。CB渡辺の前進守備だと背後のギャップが気になります。橋本がいる時よりは、このエリアの防衛能力は低下していると思います。
- これ(チャナティップが前を向けそう)は札幌にとっては大きいのですが、武蔵を欠く状況での対FC東京(というか林)を考えると、これだけでは得点するには不十分で、やはりよりゴールに近い位置までボールを運んでから林を左右に振ることが求められます。
ディエゴが福森に出てチャナティップがオープンになるところからスタート |
- 札幌は前節仙台戦で2得点を奪いましたが、この点がまだ不透明です。ジェイはサイドからクロスが上がるシチュエーションでのみゴールを向いてプレーします。このサイドからのクロスは、先述の「よりゴールに近い位置までボールを運んでから林を左右に振る」には不十分な印象で、白井のクロスからの(渡辺か森重に体を当てられた状態での)ジェイの空中戦だと、これぞプロの紙一重の攻防ですが、これまでの対戦を見ても林は反応してしまうように思えます。
- なので、札幌はチャナティップにボールが入った時に、中央で3人目、4人目の誰が絡めるかがポイントになりそうです。この点では、金子よりも駒井の方が戦術理解としては上だと感じますし、駒井は恐らくジェイの脇を裏に抜ける動きを繰り返しますすが、東京が引くと裏にはスペースがなくなります。なので、田中や福森の支援も必要に思えます。菅は死角から飛び出すフィニッシャーとして、動きが合うと面白くなります。
GK林を考慮すると、中央でボールを動かして崩したい |
- 東京としてはこの状況は歓迎で、札幌のボールが回るほど、確実に背後のスペースが生じます。永井がいるなら菅野は全く気を抜けない状況が続くでしょう。
- 福森の周囲はどうでしょうか。ディエゴとの”斬り合い”関係になりますが、ディエゴはある程度の守備負荷を課せられても前に出ていける運動能力があります。札幌がディエゴにどれだけ負荷を課せられるか、現実的には、仙台のジャーメインにやられたように、長くても20分程度で押し込む時間は終わってしまうのではないでしょうか。やはり前半だけで2度、3度は被カウンターの機会を覚悟したほうが良さそうです。
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