2019年7月9日火曜日

2019年7月7日(日)明治安田生命J1リーグ第18節 北海道コンサドーレ札幌vs松本山雅FC ~ジェイボールvsソリボール~

0.スターティングメンバー

スターティングメンバー

 札幌(1-3-4-2-1):GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MFルーカス フェルナンデス、荒野拓馬、深井一希、白井康介、アンデルソン ロペス、鈴木武蔵、FWジェイ。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF濱大耀、MF宮澤裕樹、駒井善成、FW菅大輝、藤村怜、岩崎悠人。チャナティップは前節に引き続き欠場。左WBを菅→白井に変更した点以外は前節仙台戦と同じ。
 松本(1-3-4-2-1):GK守田達弥、DF今井智基、飯田真輝、當間建文、MF田中隼磨、宮阪政樹、藤田息吹、高橋諒、前田大然、杉本太郎、FW高崎寛之。サブメンバーはGK村山智彦、DF浦田延尚、MF中美慶哉、パウリーニョ、安東輝、岩上祐三、FW山本大貴。アルウィンでの対戦からは故障中の橋内→當間、パウリーニョ→藤田、トップにレアンドロ ペレイラ→高崎と3人を入れ替えてきた。
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1.想定される互いのゲームプラン

1.1 札幌


 まず、松本得意のハイプレスに対してはロングフィード(ジェイに当てる)で対処する。問題なく対処できれば、札幌にとり、松本は「5バックで引いてタフに守ってくるチーム」という扱いになる。ここを解決するためにゴール前に人を多く送り込む。つまりいつもと同じ。

1.2 松本


 札幌が「最大人数で攻撃して最大人数で守る」なら、松本は「最大人数で守りながら少ない人数でシュートチャンスを作る」を得意としている。少ない人数でシュートチャンスに繋がるシチュエーションとして、①札幌のビルドアップでミスを誘発、②前掛かりになったタイミングでのショートカウンター、を狙い続ける。

2.基本構造

2.1 ジェイボール


 以前も書いたが、2018シーズンの湘南ベルマーレとの対戦で、ミシャが野々村社長に「湘南のハイプレスを回避するために都倉とジェイに放り込むビルドアップでもいいか?」と確認したことがあった。社長に確認するのもなかなかない話だが、ともかくミシャ札幌においてはハイプレスでビルドアップを阻害してくる(ミスを誘ってワンチャンを狙ってくる)チームに対してはロングフィードによる回避で対抗、とする傾向が顕著だ

 札幌は松本も湘南と同じ分類に入ると考えていた。開始20秒頃に福森がハーフウェーライン付近から、ジェイとそのマーカーの飯田の頭上を越える山なりのソフトなボールを送り込み、ジェイが落としたところからコーナーキックを獲得した局面があったが、この試合を通じて同様のキック…”福森の左足から、ジェイと飯田の頭上を少し越える高さの、松本DFとGKの間に落ちるキック”がピッチのあらゆる場所から繰り返される。
福森から松本DFとGKの間を狙うキックで前進

 ジェイはあまり動くことが好きな選手ではない。基本的には足元でボールを貰ってからプレーする方が好きだし、ジュビロ磐田でも空中戦以上に地上戦で脅威となっていた選手だった。この試合を見返して欲しいが、ジェイは味方のパスによくサムアップをする。この試合では、上述の”福森の左足から、ジェイと飯田の頭上を少し越える高さの、松本DFとGKの間に落ちるキック”にも上機嫌で「グレートボール!」とでも言いたげなリアクションだった。札幌は意図的にこれを狙っていたことになる。
 このパスを直接ゴールやシュートチャンスに結びつくことは簡単ではない。一方、背後に落ちるボールはDFにとってクリアが難しい。福森のスーパーなキックの精度を最大限に活用して、飯田がクリアすることが難しいボールを蹴り続けることで、そのセカンドボールを松本のペナルティエリア付近に散らし、松本得意の気持ち前プレを回避し、松本陣内でプレーするという意図があった。

 札幌のダイレクトなビルドアップは殆どこのパターン決め打ちで、そのため深井とキム ミンテも必要以上のパス交換をせず、すぐに福森を使っていた。


2.2 チャナティップロールの行方


 リーグ戦前節の仙台戦で露見された課題の一つに、チャナティップの役割を誰が担うか?というものがあった。中盤空洞化のミシャ式において、実質唯一のMFとしてプレーするチャナティップがいないと、前線のゴツくて強そうな人たちに有効なパスが供給されない(福森の、難易度が高いロングフィード便りになってしまう)。
 誰がチャナティップのように中盤で受けて、パスで展開するか。この試合でのその役割は、左シャドーに入った武蔵が担っていた。

 それは武蔵のポジショニングを見れば明らか。札幌のビルドアップ部隊が松本のプレッシャーを受けない(≒ジェイボールを使わなくていい)状況では、札幌左サイドは下図のようなポジショニングになる。福森が前に、武蔵は引く(ゴール前から消える)。そして白井はワイドから中に入っていく(消えたシャドーと入れ替わるようにワイドストライカーとして振る舞う)。これは5バックのチームや守備を固めてくるチームに対してこれまで札幌が仕掛けてきた、福森・チャナティップ・菅の関係と全く同じ。
武蔵がシャドーのプレーに徹し白井と福森を活かす

 しかしキャストが違う。これがうまくいくのか?という感想はもっともだ。一番違うのは言うまでもなくチャナティップ→武蔵の部分だが、松本はあまり引いて受ける武蔵やロペスを厳しくチェックせず、リトリートを優先していた。よって武蔵は容易に起点になれていた。

 7分の白井の先制点はまさにこの形から。サイドで福森が横幅を担い、白井はワイドストライカーとして中に入っていく。武蔵が下がって受け、チャナティップのようにドリブルで縦に運んで引き付けてから福森を使う。チームのストロングポイントであるファーへのクロスからの空中戦。飯田は武蔵の突撃に気を取られてジェイを捕まえられずボールウォッチャーになっていたので勝負あり、だった。
(札幌の先制点)武蔵が引いて起点→福森が大外クロスマシン→白井はワイドストライカー

 白井の1つ隣のレーンに移る動き、武蔵のパスレシーブからのターン、ドリブルは菅とチャナティップがこれまで繰り返してきた仕事と全く同じ。ただし菅は中央に入るタイミングがあまり合わないので、成功したのはイニやんポルやん来週の神戸戦くらいしかないのであまり記憶にない人が多いかもしれないが。宮吉がWBで使われていたのも同じ狙いだった。ミシャが右利きの左WBを2年続けて獲得した理由でもある。

2.3 奥義ソリボール


 松本の基本的な振る舞いはやはりソリボール。詳しい説明は省略する。自陣では1-5-4-1のブロックで守り、特に「5-4」のバイタルエリアを締める。そして札幌がボールを後ろに戻すと陣形押し上げと、1-5-2-3に変化してDFやGKといったミスをした時のリスクが大きい選手のボールタッチを狙う。ビハインドになってもこの考え方は変わらない。勢いよくプレスをかけている時もあるが、これを行うシチュエーションやパターンは決まっている。基本はまずリードされていても自陣に撤退。
 ビルドアップはターゲット(高崎)の頭へのフィードが基本。しかし、試合途中からは違った顔も見せる(後述)。

3.ボールは次第に松本へ

3.1 松本の狙いはGKク ソンユン


 福森からのジェイボールには難しい対応を迫られていた札幌。札幌のこれが効果的だった理由の一つに、福森は思ったほどの圧力を受けなかったことがある。アルウィンでの対戦と比べると松本の前線の、ボール非保持時のテンションはそう高くない。それは札幌が先制し、追いかける展開となっても変わらず、自陣にリトリートしてのロングカウンター狙いで時間を進行させる。

 例外はク ソンユンがボールに関与する時。ソンユンには考える時間を与えない。受け手を監視したうえでソンユンに寄せて、物理的だけでなく失点直結の心理的プレッシャーを与える。
 菅野に比べると札幌のサッカーにかなり慣れてきたソンユン。ただ、松本の執拗な”プレッシャー”によって普段と異なる選択も増える。↓は16:40、リスタートからの場面だが、ソンユンは本来のターゲットであるジェイと武蔵を避けて大外に張るルーカスにフィード。このシチュエーションはどこに蹴るかが基本的に決まっている。基本はジェイ、少なくともルーカスではないが、そのイレギュラーな選択は松本のプレッシャーによって強いられている。
ソンユンに圧力をかけるとイレギュラーなボールの失い方が増える

3.2 ボールは次第に松本へ


 早々に先制し、その後も何度か松本ゴールに攻め込む札幌。序盤こそ大量得点の匂いも感じさせたが、その後は松本が徐々に盛り返す。結果的には、試合を通じてのボール支配率が30%台であることも少なくない松本が、25分時点で50%を超える支配率を記録する展開になった。

 いくつかこの要因を挙げる。一つは、札幌のロングフィード攻勢に対する松本の対応。上記「3.1」で示した16:40の構図は好例で、松本の対応は①ソンユンに圧力をかけて自由に蹴らせない(ジェイ以外に蹴らせる)、②ジェイ以外にフィードが飛べばマンマークの選手が弾き返す、③セカンドボールを拾ってすぐに前に運ぶ、という対応が徹底されている。
 対する札幌は、この時ルーカスに蹴ったこともあって、競り勝てないのもそうだがセカンドボールを拾える体制になっていない。ロペスがなんとなく近いポジションにいるが、ロペスがセカンドボールを拾えるよう常に準備しているかというとそうではない。選手特性や彼自身のプレーの志向性など色々な観点があるが、根本的にはロペス1人が何かしたところで劇的に改善されないとも言える。

 2つ目は松本のビルドアップに対する札幌の対応。これは↓の21:00頃が典型だが、ジェイを頂点とする札幌の前線守備はプレスのスイッチが全く入らない。この時は守田がボールを保持して10秒ほど、蹴る準備を整える時間を与えている。ソンユンなら2秒しか時間は貰えない。守田は10秒じっくり使え、また松本の選手はソリボール仕様に陣形を整える(セカンドボールを拾う)時間を得る。このことが、本来パワーバランスは札幌優勢な(高崎はそんなに空中戦が得意ではない)高崎とミンテの競り合いの勝敗に少なからず影響した。
ジェイを頂点とする札幌前線の対応は松本のビルドアップに十分すぎるほど時間リソースを与える

3.3 ジェイボールの弊害


 そして札幌の前線守備が大したことがないと見抜くと、松本は更にボール保持時間を増やし、ボールを動かしながらより確実性の高いビルドアップに切り替えてくる。
 今井と當間。J1基準で言うとそこまでボールを運ぶことに長けたDFの選手ではないと思うが、この2人がボールを持ちだすと札幌のジェイの脇はほぼ素通り、守備基準であるロペスと武蔵も、ハーフウェーラインを越えようとする動きをそこまで警戒する素振りはない。

 ボールはシャドーを経由して、最終的にWBまで下げられることが多かった。松本のシャドーやWBに札幌は”守備の基準”がないわけではない。むしろミラーマッチなので明確にある。よってシャドーにはCB(この時は前田に進藤)、WBにWB(高橋にルーカス)が寄せていく。
スイッチが入らないので松本はハーフウェーラインまでフリーパス

 しかしボールが下げられ、松本の當間や飯田にボールが渡ると、再び誰に誰が守備をするのか不明瞭な状態になる。繰り返し言うが基準はある。當間にはロペス、飯田にはジェイ。しかしその通りに動かない。ジェイは松本のアンカーポジションの選手を気にするような挙動が多かったが、それはチームとしての指示なのかわからない。

 生じていた現象は、ジェイやロペスは自分が責任を持つべき選手に寄せない。その後方、荒野と深井の2センターと、最終ラインの選手は自分の守備基準の選手にボールが入ると寄せていく。結果↓のようにボールにわらわらと寄っていくが、肝心なところで圧力がかかっていないので、松本がサイドを変えて簡単に前進できてしまっていた。
最終ラインとセントラルMFは流石に守備の基準を持っているが他の選手が曖昧なのでボールを狩れない

 松本はこの時間帯、簡単にボールを手放さない。26分の展開が典型だが、左サイドで高橋や宮阪がタッチライン際に追い込まれながらも、簡単にクリアで逃げずにバックパスをしながら札幌の監視が薄くなる「安全地帯」へ逃れてキープする。そこから反対サイドで展開して、オープンな今井から前進。それだけで札幌は松本に自陣に容易に侵入されてしまった。

 そんな展開から松本の同点ゴールがセットプレーから生まれる。31分、恐らく前半4本目のコーナーキックだったと思うが、宮阪のアウトスイングのキックに、ペナルティスポット付近で高橋が落として混戦から當間が蹴り込んで同点。

4.ふたたびソリボール

4.1 札幌vsソリボール撤退編


 スコアがイーブンとなってからは、松本が試合に対する姿勢を変える。変えるというか、いつもの姿…撤退して耐えてトランジションから前進、要するにソリボールスタイル。
 想定外?の展開になった札幌。人数をかけて攻勢に出る。しかし人が多ければいいというものでもない。最後は選手個々のクオリティで決まるというなら、その前段階として選手がクオリティを発揮できる場を整えることが必要になり、それは必ずしも味方選手が局面に多く関わることによって担保されない。その意味で重要なのは、クオリティを発揮しやすくなるためのスペーシングだ。

 札幌の前線5人にはいずれもクオリティがある。その中でスペースを享受できそうなのは、サイドに張るルーカスと、シャドーで中間ポジションを狙う武蔵だった。ジェイは常に飯田とのデュエルを迫られる。ロペスは浮いたポジションを狙わず最前線に張り付く。よってこの2人はあるとしたらフィニッシャー。そこにボールを届けられそうなのがルーカスと武蔵だった。白井もいるが、あまり選択されないのは菅と同じ。そしてルーカスは高橋が密着マークでクロスをカットするので、札幌は武蔵が頼りになる。ルーカスはサイドから中央(本来ロペスがいるべきエリア)にも入ってくる。
可能性がありそうなのは武蔵かルーカス

4.2 十八番のカオス展開とトランジションの応酬


 ずっと攻撃しているのは大変だ。一息つきたいが、松本は一息つかせない。札幌がボールを前に動かさないなら前進し、札幌ゴールに近いエリアでミスを誘ってくる。後半は札幌がボールを保持しながらも、一息つこうとした時に松本の圧力でボールがイーブンに→互いに奪い合った後でトランジションの応酬、という大味な試合展開になっていく。
 なお両チームには決定的な違いがある。松本のトランジションからのアタックは前田に依存するところが大きい。札幌は武蔵と、ロペスがいる。複数の起点が、両サイドにあるとその対処はより困難になる。53分には武蔵の爆走カウンターからのクロスにジェイがフリーで合わせるが、シュートはクロスバーを叩く。

 先に動いたのは札幌。64分に白井→菅、71分に深井→宮澤を投入。宮澤は深井の疲労度も考慮しながら、トランジションゲームから引き戻したかったのだと思う。
 しかし松本の運動量はそう落ちないこともあって、ゲームは相変わらずカオスさを残したまま進む。76分に前田→中美の交代があり、杉本は86分に岩上と交代するが、この2人がこの時間までピッチに残っているのは結構遅めの交代になる。この点では、プレビューで少し触れたが、松本は前線が過度の頑張りによってガス欠が早めな傾向にある。この試合では76分前で前田を引っ張れたのは、ジェイボールに傾倒する札幌があまり疲れさせることができなかったこともあったように思える(もっとも単にドームが快適だったとかそういう要因もあるだろうが)。

5.雑感


 ミシャが「就任以来最高の出来」と自賛したガンバ戦よりも決定機らしい決定機はあった。その意味では悪くない出来だったとは思う。ただ、ガンバ戦はボールとゲームをコントロールし続けたことに価値を見出すべきだったのだとしたら、この試合では松本の”いつものやり方”に苦しみ、90分間の内かなりの時間帯でコントロールを失っていた。1-1のスコアと幾つかの決定機は、ガンバ戦とは異なりジェイや武蔵、ク ソンユンといった個人のクオリティにかなり依存したものだったと捉えると評価は難しくなる。
 前節ホームでの鳥栖戦とこの試合から見えてきたのは、恐らく「先行した後は引いてカウンター」という戦略を、相手がどこであってもある程度、標準装備としていく考えがあるように思える。90分常に同じテンションでプレーできないとしたらそうしたやり方も必要だ。ただそうなると、引いて守ることへの適正もメンバーセレクションに大いに影響してくる。また、何人かの離脱者が戻ってもその戦略でいくのかは興味深いところだ。
 そう遅くないうちにチャナティップが戻ってくる。武蔵は開幕戦ではベンチスタートだったが、FWとしても、またこの試合はプレーの幅を広げシャドーとしても計算できることを示した。前線の残る1つの枠を、ケンカになりそうな2人の争いがしばらくは繰り広げられるだろう。

用語集・この記事内での用語定義


1列目守備側のチームのうち一番前で守っている選手の列。4-4-2なら2トップの2人の選手。一般にどのフォーメーションも3列(ライン)で守備陣形を作る。MFは2列目、DFは3列目と言う。その中間に人を配する場合は1.5列目、とも言われることがある。ただ配置によっては、MFのうち前目の選手が2列目で、後ろの選手が3列目、DFが4列目と言う場合もある(「1列目」が示す選手は基本的に揺らぎがない)。攻撃時も「2列目からの攻撃参加」等とよく言われるが、攻撃はラインを作るポジショングよりも、ラインを作って守る守備側に対しスペースを作るためのポジショニングや動きが推奨されるので、実際に列を作った上での「2列目」と言っているわけではなく慣用的な表現である。
守備の基準守備における振る舞いの判断基準。よくあるものは「相手の誰々選手がボールを持った時に、味方の誰々選手が○○をさせないようにボールに寄せていく」、「○○のスペースで相手選手が持った時、味方の誰々選手が最初にボールホルダーの前に立つ」など。
トランジションボールを持っている状況⇔ボールを持っていない状況に切り替わることや切り替わっている最中の展開を指す。ポジティブトランジション…ボールを奪った時の(当該チームにとってポジティブな)トランジション。ネガティブトランジション…ボールを失った時の(当該チームにとってネガティブな)トランジション。
ビルドアップオランダ等では「GK+DFを起点とし、ハーフウェーラインを超えて敵陣にボールが運ばれるまでの組み立て」を指す。よってGKからFWにロングフィードを蹴る(ソダン大作戦のような)ことも「ダイレクトなビルドアップ」として一種のビルドアップに含まれる。
ビルドアップの出口後方からパスを繋いで行うビルドアップに対し、相手は簡単に前進させないようハイプレス等で抵抗する。
この時、ハイプレスを最初から最後まで行うとリスキー(後ろで守る選手がいなくなる)ので、ハイプレスは人数やエリアを限定して行われることが多いが、ビルドアップを行っているチームが、ハイプレスを突破してボールを落ち着かせる状態を作れる場所や選手を「ビルドアップの出口」と言っている。
ブロックボール非保持側のチームが、「4-4-2」、「4-4」、「5-3」などの配置で、選手が2列・3列になった状態で並び、相手に簡単に突破されないよう守備の体勢を整えている状態を「ブロックを作る」などと言う。

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