2018年9月2日日曜日

2018年9月1日(土)14:00 明治安田生命J1リーグ第25節 北海道コンサドーレ札幌vsヴィッセル神戸 ~札幌のイニエスタ~

0.プレビュー

0.1 スターティングメンバー


スターティングメンバー

 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MF早坂良太、宮澤裕樹、深井一希、菅大輝、駒井善成、チャナティップ、FW都倉賢。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF石川直樹、MF白井康介、荒野拓馬、小野伸二、FW内村圭宏、宮吉拓実。ジェイは右太もも痛で欠場(金曜日の練習を回避していた)。前節累積警告4枚で出場停止だったチャナティップ、8/15の第22節ガンバ大阪戦で負傷した石川が復帰し、選手配置もいつもの形に戻してきた。
 ヴィッセル神戸のスターティングメンバーは4-1-2-3、GKキム スンギュ、DF三原雅俊、大崎玲央、渡部博文、アフメド ヤセル、MF三田啓貴、藤田直之、アンドレス イニエスタ、FW郷家友太、長沢駿、ルーカス ポドルスキ。サブメンバーはGK前川黛也、DF那須大亮、ティーラトン、藤谷壮、MF大槻周平、FWウェリントン、田中順也。数試合の実験を経て、イニエスタは定位置の左インサイドハーフ、ポドルスキは右ウイングという形で落ち着きつつあったがこの日はやや異なる形だった。夏のマーケットで最終ラインに大崎とアフメド ヤセル、前線に古橋亨梧と長沢というスタメンクラスの選手を加えた一方で、チョン ウヨンはカタール(アル・サッド)へ移籍。外国人枠の割を食うと思われたウェリントン及び「ウェリボール」も健在である。

0.2 積み残された問題点


 前回神戸ホームでの対戦では、ポドルスキを欠く神戸は序盤からウェリントンへのロングフィードを多用し、札幌最終ラインにとっては分の悪い肉弾戦に持ち込まれた格好となった。
 「ウェリボール」対策として、ボールの受け手(ウェリントン)を潰すことが難しいならば、①ターゲットが競った後の対応(セカンドボールの処理)に注力する、②そもそもターゲットに簡単に蹴らせないようボールの供給役にプレッシャーをかける、といった対策が考えられるが、①については、神戸は縦幅を使うことで札幌のセカンドボール回収が困難な状況に追い込んだ。
対ウェリボールの問題点①(縦に引き伸ばされセカンドボール回収が困難)

 そして②については、守備時5-2-3⇔5-4-1の陣形で戦う札幌は基本的に前線守備に3枚しか割かないことが多い。状況によっては中盤センターの深井・宮澤のいずれかを前線に投入することもあるが、それでも最大で計4枚となり、↓の図のように神戸がふぃーりどプレイヤー5人以上でビルドアップを行うと、人を意識した守備では必ずカバーしきれない選手ができてしまう。結果、ボールの出所も抑えられない、ウェリントンも抑えられない、セカンドボールも拾えないということが同時多発的に発生した末の完敗だった。
対ウェリボールの問題点②(札幌の「人を意識した守備」では4バックでのボール保持に対して分が悪い)

(詳しくはこちら)
 2018年5月20日(日)17:00 明治安田生命J1リーグ第15節 ヴィッセル神戸vs北海道コンサドーレ札幌 ~ウェリボールの圧力~


1.基本構造

1.1 3枚が基本だった神戸

1)SBは関与しない構造に


 「0、プレビュー」の「0.2 積み残された問題点」を踏まえて読んでいただきたいのだが、神戸は前回対戦時とビルドアップのやり方を変えていた。前回は先述のように、両SBを含めた4バックがビルドアップに関与し、札幌の前3枚での守備を横幅を使って空転させることを試みていたが、この日はビルドアップのを始める段階(GKキム スンギュのゴールキックなど)から、SBは高めの位置を取っていて組み立てに関与しようとしない。CB2枚と、アンカーポジションを取る藤田の計3枚でまずボール保持と前進を試みていた。

2)3枚ならば射程範囲内(特に、ジェイがいないので)


 「神戸は3枚」と聞いて勘の良い方なら察知したと思うが、「3枚しか」ビルドアップに投入しないことは、基本的に前3枚で、かつ人を基準とした守備をする札幌にとって非常に都合がよい。当然札幌は(イニエスタ加入後の)神戸のビルドップのやり方がこのように変わっていることは把握していて、高い位置からまず3枚をぶつければ神戸は簡単に前進できなくなると読み切っていたことだろう。
 ジェイを欠く札幌は、チャナティップと共に駒井をシャドーに起用している。攻撃時は都倉が中央、右に駒井、左にチャナティップの配置を基本とするが、前線から守備を行う際は都倉とチャナティップが2トップ然として横並びになり、駒井がトップ下のような位置で神戸のアンカーを見る、といった具合に神戸の選手を捕まえやすい形に変化し、人を捕まえる守備を敢行していた。
神戸は基本3枚なので1トップ2シャドーで捕まえられる

 このやり方は後半に2点差をひっくり返した第23節FC東京戦と同様で、この時はジェイと都倉の2トップがそのまま相手のCB2枚を見る形にして成功した(逆転勝利を収めた)が、やる気がないわけではないのだが、連続したアクションが苦手なジェイは、人を捕まえる守備を敢行する局面では毎回物足りなさを露呈する。その点、駒井・チャナティップ・都倉のユニットならば十分にに機動性があるので、相手がマークを外そうとしてポジションを変えても簡単に外されることが少なく、また攻撃→守備の切り替え時にバッファを生じさせることも少ない(ジェイは攻撃が終わると、切り替わる際によく数秒歩いている)。
 この時、神戸側の状況にも言及すると、SBを組み込まないことで、CB2枚が作るペナルティエリア幅内の領域で前進を図らなくてはならない。言い換えれば札幌は前3枚で守る範囲が、ピッチ横幅の68メートルからペナルティエリア幅の40.32メートルに狭められている。前回のように、SBが頻繁に関与する状況であれば、札幌は3枚で68メートルの幅をケアしなくてはならなかったが、神戸が自ら「幅」を狭めてくれる展開となった。
SBが関与すると守らなくてはならない横幅が広くなる

1.2 数的同数守備で手詰まりになる神戸

1)中央は最大4枚(イニやんはお休み)


 このように札幌の高い位置での守備原則は比較的シンプルに考えられている。よって神戸が枚数を変えてきたときの対応がポイントとなるが、中央のエリアでは、神戸のCB2枚とMF3枚に対しては基本的に常にマンマークでついていく対応を徹底していた。神戸はCB2枚と藤田に付かれると、次は三田がサポートに落ちてくる。三田が落ちて4枚になるなら、札幌もマーカーの宮澤もしくは深井がそのままついていって4on4。
 そうなると、神戸としては1つは「5人目」をビルドアップに投入することが考えられるが、イニエスタは三田のようにサポートに加わることは殆どなかった。これはベンチからそうした指示が出ていたのかわからないが、かつてはブスケツがマンマークで消された時に頻繁に低い位置まで下がってビルドアップを助けていた光景をよく見られただけに少し意外だった。これはおそらく、神戸は守備時にイニエスタをFWの位置に並べて4-4-2とする運用をイメージしているので、イニエスタは(DAZNのスタメン表記で示されている)インサイドハーフというより、0.5列前のトップ下として考えられているのだと思われる。

 もしくは地上戦をあきらめ、ロングボールを前線に放り込むことも解決策の一つ。前線で完全に数的同数対応をしているので、下の図のように札幌最終ラインと神戸の前に残る選手との人数関係は3on3の数的同数。ここに速いタイミングでボールを送り込んで勝負するやり方も大いに考えられるが、ウェリントンをベンチに置いている神戸はそうしたプレースタイルから転換したいのか、ロングフィードは殆ど使わなかった。札幌最終ラインは高さはあるが、競り合いや駆け引きは依然として怪しいキム ミンテが中央を守っているだけに、ここに圧力をもっとかけていくやり方も効果的だったと思うが、ミンテがそうした脅威に晒される機会は非常に少なかった。
オールコートで数的同数対応なので放り込みも効果的だったと思うが

2)それでも徐々にずれていく


 20分前後から札幌の前線守備を何度か神戸が突破する局面が増えていく。それは苦し紛れの前線へのクリアボールを、「頑張ってなんとか」回収するといったような再現性に乏しい局面もあったが、比較的再現性のあった展開としては、神戸のSBのどちらかの選手が位置取りを下げた時の展開が挙げられる。下の図は三原が低めの位置取りをした時のもので、ずっと大崎を見ていたチャナティップは三原にボールが渡るとここが「ビルドアップの出口」になってしまう。三原を担当していた菅は、三原が視界から離れたことで一度最終ラインまで撤退し、三原を捕まえることができなくなっている。
三原が組み立てに関与する(枚数が増える)

 ここでサポートに深井が動くと、今度は深井が見ていた三田がフリーになり、中盤で宮澤vs三田・イニエスタという1on2の関係になる。深井が動いた時点で札幌の中盤は宮澤1枚と、フィルターとして機能しないくなり、神戸にとってはスループット化し簡単に前線までボールを運べる展開になってしまうので、宮澤は三田に当たることができない。この時点で、数的同数守備は成り立たなくなる。
三原に対応する選手(菅)を投入しないと必ずどこかでズレる
 このような形で数的同数守備が機能しなくなると、札幌はいつもの5バック+4MFの撤退守備にシフトするしか手立てがない。受けに回ると厳しいだけに、早い時間帯に菅の先制点が決まったことは大きかった。

2.ビッグネーム起用の難しさ

2.1 ポドルスキサイドでのパワーバランス

1)SHポルディの前張り


 神戸・吉田監督の試合後のコメントで、ポドルスキを左、郷家を右とした理由について、
右に郷家(友太)を置くことで、相手の福森(晃斗)のところをケアしたかったことと、左のほうが先日のように裏を取れるということで。
と述べられている。ドイツ代表やアーセナル、インテルでは基本的に左サイドに置かれていたポルディが快適にプレーできるように、との意図は容易に想像がついたが、守備面での福森のケアのために、との視点を神戸が打ち出してくることは少し意外だった。

 実際の運用はどうだったか。↓の開始早々の局面を見ると、低い位置で福森がボールを保持したところで、吉田監督のコメントの通り郷家は福森をケアする位置取り、動きを見せている。一方で手前側で、ポドルスキも高めの位置取りをしている。
ポドルスキは最初から高い位置に

 よって郷家もそうだが、ポドルスキが高い位置取りをした背後、神戸の中盤2枚の脇が構造的にどうしても空きやすくなっている。また郷家とポドルスキは高い位置取りをする代わりにというか、少なくとも自分の前方で相手選手がボールを保持している時は積極的に追いかけたり、圧力をかけたりといった姿勢を見せる。しかし中央のイニエスタは、そうしたアクションがあまり得意ではないのか、神戸はキム ミンテや深井が中央でボールを保持したときに距離を詰められていないことが多かった。

SHの背後(中盤センターの脇)が常時空いている

2)いてほしい位置にいてくれない


 ポドルスキが最初から高い位置を取っていること、言い換えれば守備面で中盤の選手としてカウントできない選手を起用していることは、神戸にとって確実にボトルネックとなっていた。
 ↓の5:00は、深井がボールを運び、縦パスを狙うところだが、福森に対してはタイトに対応する郷家は深井に対しては非常にルーズ。またファーストディフェンスが決まっていない中で、三田と藤田も中途半端な位置取りになっていて、
ポルディが高い位置にいる分中盤にスペース

 深井は三田と藤田の間を割るパスを簡単に出せる状況。都倉が受けようとするが、神戸はCB大崎の前進守備で対応する。
深井の縦パスを大崎がカット

 大崎がスライディングで掻き出したボールは札幌右サイド、丁度、藤田の左側、神戸の左SHの選手が本来いるべき位置に流れる。ポドルスキはこの数秒間の展開で常にジョグを続けていて、ボールがこぼれてからようやく反応するが、札幌の駒井にセカンドボール争奪戦で後手に回る。
ポルディにいてほしい位置にボールが流れる

3)サイドのケアは二の次に


 ポルディ1人ならまだ補いきれるかもしれないが、これが2人になると状況は更に難しくなる。↓の5:08は、先の駒井のボールゲインから続く局面。進藤がボールを持った時、イニエスタは中央で宮澤へのパスコースを切るべく破線矢印のように動く。
イニエスタが宮澤を切る

 進藤は駒井に縦パス。駒井に入ったタイミングで、宮澤がイニエスタを外すように前方に動くと、完全にフリーな状態で前を向いて受けることができる。
宮澤の次のアクションでイニエスタが外され神戸2列目の前ポで完全にフリーに

 神戸はイニエスタと長沢の1列目守備に、左のポドルスキも含めたチェーンの守備強度がが非常に不安定で、気まぐれに動いたかと思えば札幌のボール保持を突っ立って見ているかのような局面もあった。よって中盤センターの三田と藤田も、1列目の選手に変わって自身がボールにアタックすべきか、ステイしてスペースを守るべきか非常に難しい判断を迫られることになる。

 ただでさえ、札幌は1トップ2シャドーという中盤センターの脇に人を配しやすい形であるうえ、1列目&ポルディの守備が怪しいこと、神戸は生じるスペースやギャップに対して、最終ラインの選手の前進守備で対応しなくてはならない局面が増える。
最終ラインは中央で手一杯に

 そして4枚で守っている最終ラインは、中央を突かれると誰が対応しても1枚がアタック、残り3枚は中央に絞る形になるので、アウトサイドの監視は更に甘くなる。
縦パスで中央に絞らせるWBは更にオープンに

2.2 札幌のイニエスタ

1)間受けで更にサイドをオープンに


欧州のサッカーシーンでは、戦術の進化により、ワイドなサイドアタックに対して横幅を4枚で守ることが難しくなってから既に数年が経過している。サイドアタックへの対抗策として、守備能力の高いサイドハーフ、具体的には最終ラインに加わって大外の守備を任せれる、日本人でいうと原口元気のような選手を、4バックの布陣を好む監督の多くは欲するようになってきたと感じる。またロシアワールドカップの日本代表でもそうだが、宇佐美貴史のような大外を守れない選手の中盤起用は更に難しくなってきている。
 話を札幌神戸に戻すと、郷家の右サイドはともかく、神戸は左を突かれるとポルディが戻ってこないため、最終ラインに人を増やして札幌のサイドアタックに対応することは不可能。この状態でも、福森やキム ミンテからWBへのフィードで、サイドで仕掛けの形を作ることができるが、チャナティップの存在が更にサイドアタックの破壊力を増幅させる。
 チャナティップへの縦パスで一度、神戸のDFの意識を中央に引き付けると、4バックが絞る神戸の大外は更に放置される。そこから対角の早坂へのフィードという形がこの試合、特に際立っていて、オープンスペースを享受する早坂に対し、神戸はSBヤセルが相当遅れてスライドするしかない。
横幅4枚で守る神戸にさらに追い打ちをかけるキープ&サイドチェンジ

2)横幅4枚の限界


 札幌の先制点の局面も先述のチャナティップのキープ&サイドチェンジからだったが、早坂⇒駒井とつないだクロスの段階で、札幌はゴール前に都倉1枚、神戸は3枚で守っている。神戸は数的な関係では十分に対応できる状況だったが、DF3枚で守れる「幅」はゴールエリアの横幅程度で、ペナルティエリアの幅全体をカバーすることはできない。札幌はゴールエリアの脇、ハーフスペースに菅が大外から飛び込んできて、三原の後方から頭で合わせて先制点を挙げるが、やはり4バックでうち1枚が大外で釣り出される(ヤセル)展開になると、こうした形の攻撃への対応は難しくなる。
4枚では大外クロスを守り切れない

 札幌はこのWBがワイドストライカーとして中央に飛び出す形を、特に宮吉が得意としていて、菅も何度か試みてはいるもののこれまであまり効果的なものとなっていなかった。白井のサイド起用も増えてはいるが、今後白井はこうした形でフィニッシュに絡めるかがpointになりそうである。

3.イライラ ポルやん

3.1 ポドルスキ退場


 前半アディショナルタイムに、ポドルスキが深井へのアフターチャージで1発退場。確かにあのプレーが退場にならないリーグ、審判もいるが、深井への危険なプレーという点で十分退場に値するものでもあった。
 神戸は前半ラストプレーではイニエスタを左MFに配していたが、後半頭から、三原→藤谷に交代し3バックに変更。札幌は手を痛めた駒井に代わり宮吉。
46分~

 後半1つ目のプレーで、藤谷が後方から一気に前線に走り、高い位置を取ろうとするが、このプレーがふさがれた後の神戸はどうしても3バックが5バック化し押し込まれることが多くなる。5-2-2、1列目に変わらず長沢とイニエスタのユニットではスイッチが入らず、無防備な2-2の脇から容易に侵入を許す。
イニやん+長沢では守備範囲が狭い

 そして最終ラインに5枚を並べ、守備は最後のところで跳ね返すという意思は伝わったが、後半立ち上がりはそのやり方に順応できず、ボールへのプレッシャーが甘くなったところを福森のアーリークロス→都倉の右足ボレーで札幌に決定的な追加点が入る。

3.2 ウェリントン登場


 55分、「足に違和感」のイニエスタに代わってウェリントンが投入される。これにより、前から追いかけるだけの走力はそれなりに補充された神戸。前4枚は気持ちで走って札幌の選手を捕まえていき、捕まり切らなかったら5バックに任せる対応を徹底する。
4枚で可能な限り追いかけまわす

 そしてボールを回収したら、後方の選手が勇気を持ってドリブルで運んでいく。「勇気」以外の補足をすると、2点目を奪って以降の札幌は前線からのマンマーク守備の意識とエネルギーが明らかに低下し、シャドーが下がって守ることが多くなる。まだ完全に疲れているようには見えなかったが、どこで守備のスイッチを入れるのかは不明瞭だった。
 神戸は札幌の1列目守備さえ曖昧にしてしまえば、質的優位を作れるウェリントンに預けることでマイボールの時間と攻撃機会を創出する。
1列目が曖昧ならウェリントンに簡単に預けられる

4.ウェリボール再び


 73分、神戸は渡部→ティーラトンに交代。再び4バックに戻す。
73分~

 札幌の守備も前半と同じ形に戻る。恐らく、ベンチから4バックになったという情報があったのと思われる程度にスムーズに対応できていたが、都倉とチャナティップがCBを捕まえ、宮澤が藤田を見るまではよかったが、ティーラトンのサイドで宮吉か早坂(疲れが見えていた)のどちらが対応するか、不明瞭になっていた。
 神戸は左からティーラトンのフィード、右は藤谷のオーバーラップで攻勢をかける。加えて、ウェリントンへのロングボールもこの時間帯にようやく解禁される。79分の長沢の得点に繋がった2本のCKも、ウェリントンが収めたところからの攻撃だった。
ティーラトンへの対応が不明瞭

 1点差とし、更に気持ちで前に出てくる神戸。しかし直後にチャナティップドリブルから得たFKを、福森が池内明彦主審の力も味方に付けて流し込み3-1。後は神戸の選手と都倉らの小競り合い以外には何も起こらなかった。

5.雑感


 「ボール保持に長けたチームや選手でも、ボールを取り上げてしまえば何も起こらない」という言い回しはよく聞くが、個人的にはそれを実践できた事例は意外と多くないと思っている。改革途上の神戸相手に前半それができたのは、高さのウェリントンや裏抜けの古橋を欠く神戸のオプションの乏しさもあったが、同時に1人で何役もこなすチャナティップと駒井、都倉の能力がもたらす多様性に依るところが大きかったと思う。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。にゃんむるです。
    台風、雷&地震と3連発で来たけど、大丈夫でしたか?
    私のところは震度6弱でしたが、電気も復旧して取りあえずは落ち着いた状態となっています。
    無理せずマッタリで良いですよ。このブログは、即効性よりも、読み直ししたりして自分の考えとすり合わせしてフムフムするのが面白いのだから。
    そんな感じ。またのー('ω')ノ

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    1. 停電がやや長めのエリアでしたが幸い大事には至りませんでした。6弱とは恐ろしいですね…
      リーグ戦の日程に影響がないようで、選手スタッフは慌ただしいと思います。

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