1.スターティングメンバー
- しっくりくるサムネがないですがとりあえずこれ(空色パフェ @もりのふうアイス)にします。
- 宮崎の2025シーズンはJ3で19勝10分9敗、前年の15位から4位にジャンプアップし、昇格プレーオフを勝ち抜いてクラブ史上初のJ2昇格を果たしました。
- 百年構想リーグでもこの勢を維持し15勝3敗(PK負け2を含む)の好成績でWEST-Bで鳥栖や大分を抑え(勝手に彼らが抑えられていたのかもしれませんが)1位で通過しています。
- J2開幕後は横浜FCに0-1、甲府と1-1、湘南と0-0、仙台に2-4、鳥栖に0-2と最初の5試合で勝ちなしの状況から、6節(vs藤枝)を3-2、7節(vs八戸)に3-0と連勝。百年構想リーグの得点王に輝いた土信田が開幕後にガンバに移籍することとなりましたが、橋本がいれば一旦は目処が立つでしょう。
- コンサはボール保持時3バック、非保持の際に5バックになるシステムに変えてくるサプライズ。野瀬が欠場の影響なのか?ただ一応キムゴヌンなどの選手もいるので、いつもの1-4-4-2とすることもできたと思いわれます。
2.スタッツ
3.試合展開
わざと縦パスを入れさせる?:
- 宮崎の戦術的な特徴は、ボール保持の際にGKのロングボールで敵陣に押し込んでからスペースへのランで選択肢を与えることの徹底、ボール非保持の際のラインアップの徹底と中央誘導から、プレスバックで数的優位な状況を作っての中盤でのボール奪取、そしてそれらを接続するトランジションの局面での選手の個を活かしたボールキープ、といったところでしょうか。
- まずコンサがボール保持、宮崎が非保持の局面から見ていきます。前半シュートゼロに終わります。
- 宮崎はマンツーマンで人を見るというかは11人でスペースを管理する守り方をするので、相手が4バックだろうと3バックだろうと同じ対応をしてきます。
- build-upの際に、FW橋本が左右どちらかのサイドに限定させつつボールを持ったDFに寄せる。左右のMFの村越と阿野がワイドのパスコースを切るように立ちます。
- この時、トップ下の奥村はコンサのボランチ付近にいますが、パスが入らないように頑張って動いてパスコースを消しているというかは、パスを入れさせるのはOKだけど入った瞬間にプレスバックする準備をしていたような印象でした。
- これによってコンサの、ボールを持った選手に最低2人(奥村と家坂or山内)でアタックして、奪えなくても付近にいるもう1人のボランチの選手だったり、中央に絞ってきた村越や阿野も加わって連続してボールにアタックしたりセカンドボールにチャレンジします。
必要なキャストはわかりきっているのでは?:
- コンサは宮崎のこうした対応に、前進する場面をほぼ全く作れず前半はシュートゼロに終わります。
- コンサが前進というか宮崎陣内に入ったわずかな局面では、宮崎は全員で撤退して自陣ペナルティエリア付近に1-4-4-2でブロックを作って一旦は跳ね返すという対応と、コンサが自陣方向にバックパスをした時にラインプッシュで押し上げを徹底します。
- 最終的にコンサはサイドから放り込んで宮崎に跳ね返されていましたが、それは全くの無策とは見ておらず、1-4-4-2で守る宮崎に対して何回かサイドを変えてスライドが遅れたりズレるところを誘発しながらチャンスを待つ、という考えがあったように思います。
- 大外にそれこそジェレミードクみたいな?ボールを持ったら特に何も考えなくても勝負に持ち込めてかつある程度勝てるウイングがいたらそれだけで何回かチャンスを作れるのでしょうけど…と書いて思い出しましたがコンサにはヴィニペイショットという選手がいて、ほんの数週間前まで神様のように崇められていましたね…
- ともかく諸事情でコンサはウイングにヴィニを使わないという決断をしたわけで、ならばいきなり大外の選手が(勝ち目の薄い)ドリブルで勝負というよりは、ボールを動かしながら相手が崩れている局面を誘発しつつ待つことが必要になります。
- ただコンサがそうして左右にボールを動かしてやり直している時に、宮崎はコンサが放り込んでこないと見るとラインアップして徐々に陣形を押し戻します。
- コンサはウイングバックの左右にパクミンギュ、白井を起用していましたが、この2人が敵陣で受けた時に1v1を仕掛けるとか中央にクロスボールを入れるといったアクションが少なく、↑に書いたような思惑があったとしても少なくともワイドの片方に脅威になれる選手…それこそこの日シャドー起用でほぼ内側のレーンにいた長谷川のような選手がタッチライン付近に1人は立たせておく必要があったように思えます。
- 後半ATの話に飛びますが、髙尾の右クロスを途中出場のバカヨコがファーサイドで完全に競り勝って1点を返します。
- これは後半ATで宮崎が疲れていることを考慮しても、髙尾という単独突破がない選手が大外にいる時に、髙尾が余裕を持ってクロスボールに持ち込めるよう中央で一度引きつけてから渡す、狙い通りのいい攻撃でした。
#アマドゥバカヨコ 選手の今シーズン初ゴール🇸🇱#髙尾瑠 選手がダイレクトであげたクロスにヘッドで合わせる⚽#consadole #コンサドーレ https://t.co/PSm5aWUHPF pic.twitter.com/cMlnSuBC7n
— 北海道コンサドーレ札幌公式 (@consaofficial) September 26, 2026
- これがもう少し前半からできていれば、というか、単純にCBの跳ね返す能力だけを問われると宮崎も厳しいはずですので、大外がパクと白井という組み合わせではなく片方でもより脅威になれる選手がいれば、試合の大半の時間で宮崎のDFが簡単にラインナップして対処できる状況は変わっていたかもしれません。
リトリートの判断が宮崎を助ける:
- 宮崎がボール保持、コンサがボール非保持の局面の話をします。
- ボールが宮崎陣内にある時に、コンサはいつもの1-4-2-4気味の形でセット。しかしメカニズムとしてはこの時点で既に5バックで守ることを念頭においた形になっていました。
- 宮崎はボール保持の際に、ポゼッションが安定しそうだと判断すると、右SBの松本がタッチライン際でポジションを上げ、目安としては対面のコンサの長谷川を追い越すポジションを取るところから毎回始まります。
- >ポゼッションが安定しそうだと判断 と書きましたが、宮崎のGKやCBがボールを保持している時にコンサの大森と荒野は中央のボランチの前に立つことが多く、CBにあまりプレッシャーをかけてこないので宮崎としては非常に楽だったと思います。
- 試合を見ていて最初にこの点が非常に気になりました。
- というのは、宮崎はこの①ポゼッションで松本を上げてから前進、の他に、②GK茂木のロングボール、という2つの前進のパターンを持っているとして、これら両パターンとも最小限のパスで前進するというか、パスを何本も繋いでゆっくり徐々に前進してくるというよりも前に出れる時に一気にポジションを上げてくる。その「前に出れる時」が、GK茂木がゆっくり時間を使ってボールを保持している時やCBがボールを保持していてコンサがそれを放置しているという場面です。
- ですのでこの試合コンサは、おそらくハイプレスが機能しないのでリトリート主体に切り替えてきたのでしょうけど、この判断が、宮崎の狙い通りのプレーができる試合展開となったことに影響していましたし、特に荒野のような前線で身体を張ってなんぼの選手を起用していたのにリトリートというのは、見ていてあれ???と思ってしまいました。
万能FW橋本:
- 宮崎のポゼッションに話を戻すと、宮崎は松本と阿野がいる右がビルドアップにおけるストロングポイントで、右CBの黒木から始まりますが、黒木には3つの選択肢があります。
- サイドの松本または阿野に展開
- スペースに走る橋本に蹴る
- 中央で奥村か阿野(大外を松本に任せて絞ってくる)が引き取る
- 基本的には1か2を見ていることが多かったと思います。
- 宮崎のFW橋本は191cm82kgというスペックながら、毎試合非常に動きの量が多い選手で、このポゼッションのシチュエーションではまずDF背後に動き出して、相手のDFラインを下げたりギャップを作ったりといった仕事を担います。
- 宮崎は確かにこの橋本へのDFからの浮き球は多用しますが、その性質はコンサの大森がDFを背負った状態でボールを押し付けられるのとは別で、宮崎は橋本が走るタイミングとコースとスピードを考慮してスペースで前向きにプレーできるようなボールを供給します。
- チームとしての宮崎における橋本のプレーの特筆点として、サイズを活かしたというか頭を使ったプレーもできるので、先ほど宮崎は選択肢を3つ持っていると書きましたが、橋本が背後と頭という2つを持っていると考えると実質+1で4つとも考えられます。
- 何度も動き直しつつ身体を張れるFWという点で、サイズ感は違いますが往年の柳沢のようなプレースタイルかもしれません。
- そして宮崎はパスの出し手(黒木)が、橋本の動き出しを毎回必ず見ていて背後なのか頭なのかを使い分けます。もっともこれは宮崎の緻密さでもありますが、↑に書いた通りコンサのリトリートの意識が強過ぎて黒木がイージーな状況だったということもあるでしょう。
歓声というより感嘆:
- この試合、開始6分に宮崎が2回目くらいのチャンスで、橋本の2つの選択肢のうち”頭”から村越に渡ります。
- 松本山雅でプレーしていた百年構想リーグでもコンサDFを切り裂いた左足をコンサは無警戒だったのか知りませんが、フリーでニアにミドルシュートを流し込んで宮崎が先制します。メインスタンドから「うぉ〜」といった歓声ではなく「わぁ〜」みたいな感嘆?の声が上がったのが印象的でした。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 26, 2026
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 宮崎vs札幌
🔢 1-0
⌚️ 8分
⚽️ 村越 凱光(宮崎)#Jリーグ pic.twitter.com/JRzFBbPbSQ
- 美しいゴールへの感嘆の声を思い起こしながらコンサの対応を整理します。
- ↑で、コンサは宮崎陣内にボールがあるときは見かけ上は1-4-2-4だった、としていますが、実際はこの時から5バックの1-5-2-3に近いメカニズムでした。
- 宮崎のSB松本がボールを持つと、コンサはSBのパクが前に出て対応します。そして宮崎の右MF阿野はCB起用の内田が捕まえて、西野、髙尾はボールサイド(主に宮崎の右、コンサの左)にスライド。そして髙尾の右隣に白井が戻ってきて、登録上の4人のDFと並んで5バックを形成するのがコンサの用意してきた形でした。
- しかしこのゴールの場面では、白井が最初、宮崎の左SB下川やこのサイドでの展開を牽制するように荒野の隣くらいに立っていて、そこから宮崎の橋本を使った早い攻撃で村越に渡ったため、さすがの俊足白井でも帰陣が間に合わず。
- ボールサイドにスライドしている西野、村越から簡単に目を切っていた髙尾の様子を見ると、完全にここは白井に任せる想定だったのでしょうけど、それは確かに原則なんだけどこの状況で「おーい白井ー戻ってこーい」みたいな感じで任せるのはキツすぎるというかもう少し臨機応変さがあっても良かったように思えます。
- 試合経過とともにコンサは白井のポジションが徐々にDFに近づいていきます(完全に前を捨てたわけではなくその意味では非常に頑張っていましたが)。
- そうなると今度は宮崎の左側のDFの選手がボールを持った時に制限をかけることが難しく、↑に書いたようにポジション移動の時間が欲しい宮崎としては、その時間確保の観点で助かっていたと思います。
システム変更で対応も、丸腰で送り出される感がより顕著に:
- ボール保持も非保持も機能しないコンサは、前半の飲水タイムでボール保持の形を変えます。
- 梅津を右CBに置いた4バックの1-4-1-2-3に近い形に。
- 非保持は梅津が右のボランチに上がって1-5-2-3で、白井はほぼ前に出てこなくなります。
- 非保持はそんなに変わらないとして、ボール保持はコンサ視点では、3バックのメリットをほぼ全く活かせていなかったので1枚減らしてCB2人の形にして、整理されたといえばそうなのでしょう。
- 目に見える形で変化があったといえそうなのは左サイドで、ボール保持時にパクミンギュと内田が縦に並ぶことで、パクは後ろをあまり気にせず最初から高い位置を撮ることができ、このサイドでは長谷川も寄ってくることで宮崎としてはコンサの3枚への対応がやや難しくなっていたと思います。パクと内田がそれぞれ縦突破からクロスに持ち込むという、それまで見られなかった形も発現していました(中央の味方に合いませんでしたが)。
- ただ宮崎はコンサの人をマークするのではなくて選手間で連携しながらスペースを管理している部分が大きいので、宮崎の視点ではそこまで変化を強いられるような話ではなかったとも言えるでしょう。
- コンサの選手が宮崎の4バックの間、所謂ポケットを突くようなアクションがあったら宮崎も困ったのでしょうけど、大外をパクや内田、白井が疾走する以外は足元でのアクション主体で、それならば必ず誰かがスペースを消す対応になっていたので、大局的にはコンサのシステム変更は特に利がない展開となりました。
- そして後述しますが、この変更以降コンサは大﨑がCBにほぼ毎回「運べ!」とボディランゲージで試みるという非常に既視感のある光景が頻発します。
- ベンチワークでも特に変化を起こせない状況で、40分に右クロスから奥村が合わせてスコア0-2となります。
3戦連発!奥村が追加点を奪う🔥
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 26, 2026
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 宮崎vs札幌
🔢 2-0
⌚️ 40分
⚽️ 奥村 晃司(宮崎)#Jリーグ pic.twitter.com/dr0Pti9JwL
- 橋本へのロングボールを梅津が処理し、コンサのGK田川がボールを持ちましたが、村越がすぐに田川に寄せてトランジションを誘発します。
- 宮崎は主に橋本か奥村でしたが、このシチュエーションでとにかく田川に時間を与えないようにしていました。↑に書きましたがコンサの荒野や大森にそうしたアクションが皆無で、GK茂木がゆっくりプレーできていたのとは非常に対照的でした。
- 阿野が拾って、家坂を経由して前残りの松本から家坂がポケット侵入。最後は教科書通りに目線を変えるマイナスクロスでした。
- コンサはトランジションから、いともイージーにポケットに侵入されてしまいました。
- コンサのトランジションを見ていると、遅いとか走っていないとか以前に、これもチームとしてゴール前で跳ね返すのかなるべく下がらずにボールを奪うのかがそもそも不明瞭なように見えます。
- この時も、大﨑が遅れてポケットに入っていく家坂を捕まえようとしていましたが、大﨑としてはここで自分が真ん中から動いても誰もカバーしてくれない(長谷川は遅めに戻っているが荒野は戻ってこようとしない、DFや他の選手も押し上げとか圧縮とか連動して行うアクションを出せない)ので、遅れたというかステイせざるを得ない状況だったとは思います。
- これに関しては宮崎はトランジションの際に、ボールを失ったら必ず一番近い選手がスプリントして遅らせて、相手のミスを誘えそうならそこで人数をかける、3-4秒?で奪えそうにないならリトリートに切り替えるといったコンセプトが感じられ、こうしたチームだと走ることに意味が出てくるので選手の振る舞いも変わってくると思われます。
一度もボールを失わなかった奥村:
- 2点目を挙げた宮崎の奥村。この試合のMOMを選ぶならこの選手だったでしょう。
- 宮崎はボール保持の際に、スペースに走る役割主体なのがFWの橋本と中盤の家坂、スペースにも走るし足元でも受けるのが右SB松本と左MFの村越。そしてトップ下の奥村と右MFの阿野が足元で受けるプレーに長けている。この2人が簡単に失わないので、宮崎の選手はボールを預けたら前に出て行ける信頼のようなものは感じました。
- 阿野は右サイドでキープして松本や家坂の攻撃参加を誘発し、攻撃に厚みをもたらす役割があるとして、奥村はトランジション(宮崎がボールを奪った直後)の際に中央の下り目でボールを引き受け、味方の1人2人だけではなくチーム全体が押し上げて立て直すための時間を創出するというより重要で、ここで奪われたらチームのコンセプトがかなり揺らいでしまう役割だったと思います。
- その上でこの試合、コンサはおそらく奥村のこうしたシチュエーション10回ほどのうち1回もボールを奪うことができず、おそらく奥村はこれ以外のシチュエーションを含めてもボールを失うことはなかったと思います。
- あとはよく、ブロックを作って守るスモールクラブのことを「カウンターサッカー」といった解像度が低い言葉で表現されることがありますが、宮崎がそうしたカウンターアタック偏重のチームだったら、奪ってから奥村に預けられた時にとにかく縦に急いでワンチャンを狙うような展開になるのでしょうけど、奥村のやっていることはその対極でボールをキープして時間をかけて遅攻に持ち込みチームを安定させるような振る舞いでした(そもそもカウンター狙いだとトップ下を経由しないとか、もっとフィジカルに優れた選手が起用されるかもしれません)。
ピッチに共通言語なし:
- 後半開始からコンサは大森・荒野・パク→唐山・宮澤・青木に交代。おそらく宮崎のGKとCBに対しプレッシャーをかけていくために前線にスピードが必要ということで、この組み合わせしかなかったのではないかと推察します。
- 54分にコンサはスローインから一度戻して、宮澤のワンタッチパスが唐山に繋がり、白井が中央右からシュートもクロスバー直撃…でこの試合1本目のシュートを放つことに成功します。
- 青木は右に入って、宮崎で阿野がやっている役割に近いというか、張って仕掛けるというかはやや下り目でボールを受けて髙尾の攻撃参加を誘発するようになっており、こうした変化もあってややコンサはボールを保持する時間は増えていたかもしれません。それでも宮崎は勝手に崩れてくれるチームではないので、コンサがゴールを割る(というかシュートに持ち込める)のは宮崎の足が止まった時間帯になります。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 26, 2026
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 宮崎vs札幌
🔢 3-1
⌚️ 82分
⚽️ 唐山 翔自(札幌)#Jリーグ pic.twitter.com/dlMOYRlAQZ
- 宮崎の足が止まるまでの時間に顕著だったのは、西野と梅津がボールを持つたびにアンカーの大﨑が宮崎陣地方向に手を動かして「ドリブルでボールを運べ」(conducciónしろ)という懐かしの光景でした。
- かつて徳島や神戸で中心選手だった時期のある大﨑が考えるフットボールのセオリーなのかビルドアップのやり方みたいなのはなんとなく想像がつく反面、監督もスカッドも違うコンサではどう考えているのかは聞いてみたいところもあるのですけど、おそらく西野としては大﨑の”言語”がわからないのではなくて、西野は宮崎の前線守備をもっと自陣で引きつけてから剥がして前線にスペースを作らないと難しいみたいに考えていたのではないかと思います。
- 重要なのはどちらが正しいとかではなくて、コンサのチーム状態としてCBとアンカーというコアなポジションの選手が試合中にこのレベルの”会話”を試みているけど共通理解が見出せない。宮崎が会話の必要なくどうプレーするのか理解している状況と極めて強烈なコントラストがありました。
- その大﨑が接触プレーからの脳震盪交代で67分に木戸と交代。宮崎は71分に阿野・家坂→井上・渡邉に交代。
- 色々な意味で現状は木戸の方が西野や梅津と相性が良くて、ボールを引き取って疲れが見える宮崎を更に走らせるような左右に揺さぶるプレーを見せます。が、78分にCKからの宮崎の3点目(黒木が押し込む)では、大﨑の交代に伴いマークが変わったことで、髙尾が橋本をフリーにしてしまったということは影響としてあったかもしれません。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) September 26, 2026
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 宮崎vs札幌
🔢 3-0
⌚️ 78分
⚽️ 黒木 謙吾(宮崎)#Jリーグ pic.twitter.com/AUummWKLE2
- 宮崎は87分に橋本→松本。メインスタンドからケンチいけ!と声が飛びますが、万能FWの橋本とのクオリティの差は明らかで、全体を通じた話として、コンサにバカヨコのゴールが生まれるなど押し込んだのは宮崎の選手が疲れたり交代が行われてからでした。
4.雑感
- 前提として、私は宗教上の理由で宮崎という土地が好きというか非常に興味があるのは否定しません。そうしたバイアスを除いても試合の大半を支配しコントロールしていたのはシュート4本に終わったコンサではなく宮崎の側だったでしょう。
- そのバカヨコのゴール前でのパワーにせよ、前半ロングボールを放り込まれた時の大森も身体を張るプレーにせよ、そうした部分的、局所的になところでは人件費上位のクラブらしくなのか、宮崎のDF1人では止められないところもありました。
- 但しそれらは奥の手、とは言わなくても次善か、次次善か、次次次善か知らんけど体を張れる選手にボールを押し付けるというのはオプションの一つに過ぎないはずで、そういう”点”のような話ではなく”面”としてみた時に、フットボールのあらゆる局面で宮崎が上回っていたゲームでした。
- その差は何なのか。一つは、宮崎はGMを兼任する大熊(弟)監督の手腕なのかわかりませんが、選手の組み合わせをうまく見出している印象で、この点コンサはいまだに組み合わせが見えず試行錯誤を繰り返している状況に感じます。
- もう一つは11人の組み合わせだけでなくチーム全体としての共通理解だったり、同じ絵を描くと表されるような部分。
- 前のシーズンにコンサを率いていた監督が、フットボールには事前に決めた対応が中心になる部分と決めるだけでは解決できない(選手がピッチ上で解決するしかない)部分があるみたいな話をしていましたが、ピッチ上で解決するといっても多くは相互作用的なプレーなので、コンサの選手に何か物足りなく感じるところはそうした共通理解のなさなのかなと思います。
- あとは細かい話ですがゲームプランとしては、まず試合前に「宮崎が引いてくるよりも、チャレンジャー的にアグレッシブに来る方がイヤですね(フフフ)」みたいなやり取りが地元メディアとあった中で、コンサが5バックを採用して引き気味に試合に入ったことは驚きというか思わず突っ込みたくなるところでしたが、この消極性が裏目だったというか、宮崎が右サイドの松本と阿野にボールを渡した時にコンサは簡単にマークがズレる構造になっていたのがまず躓いた要因だったかもしれません。
- 他には、圧縮してスペースを守ってくる宮崎にはサイドチェンジが有効なはずなので、サイドチェンジと言えばベンチに入っていたあの選手の起用があるかと想定しましたが、そこは特定の選手が担うというよりはチームとして狙いを持ってやっていくという意図だったのだろうと予想します。できていたかは別にして考え方はそこは理解します。それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。









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