2017年9月12日火曜日

2017年9月9日(土)13:00 明治安田生命J1リーグ第25節 北海道コンサドーレ札幌vsジュビロ磐田 ~同じ絵を描ける仲間~

スターティングメンバー

0.プレビュー

0.1 スターティングメンバー


 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF横山知伸、河合竜二、福森晃斗、MF早坂良太、兵藤慎剛、宮澤裕樹、石川直樹、FWヘイス、都倉賢、チャナティップ。サブメンバーはGK金山隼樹、DF進藤亮佑、MF荒野拓馬、小野伸二、FW内村圭宏、菅大輝、ジェイ。中断期間中、8/29に横山が全体練習に合流、9/3に紅白戦に出場し準備を整えたうえで1ヶ月半ぶりに公式戦復帰。前節からメンバー外となった菊地、マセードの詳細はわからない。また増川も9/3に実戦復帰、紅白戦で35分間プレーしている。
 ジュビロ磐田のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKカミンスキー、DF高橋祥平、大井健太郎、森下俊、MF櫻内渚、ムサエフ、川辺駿、小川大貴、中村俊輔、アダイウトン、FW川又堅碁。サブメンバーはGK三浦龍輝、DF藤田義明、MF上田康太、太田吉彰、 松浦拓弥、宮崎智彦、FW齊藤和樹。中村俊輔は前節試合直前に体調不良で出場回避したがU-20ワールドカップで負傷した小川航基、4/30の札幌戦で負傷した山本康裕は長期離脱中。松本昌也は8月に右膝内側側副靭帯損傷で離脱中。

0.2 その他


 国際Aマッチウィークを挟んでのリーグ戦。ロシアワールドカップ最終予選を戦うナショナルチームに、札幌はタイ代表のチャナティップ、磐田はウズベキスタン代表のムサエフが召集され、前者は2試合ともスタメン出場、火曜日にメルボルンでオーストラリア代表戦を戦い、札幌に戻ったのは木曜日だった。そのためジェイをスタメンに予想するメディアもあったが、既に替えのきかない選手になりつつあることからスタメンに名を連ねている。
 ムサエフはナショナルチームではボランチの3~4番手。木曜日にアウェイで中国代表、火曜日にホームでウズベキスタン代表戦があったが、この2試合ともベンチスタートだったため、スタメン出場は既定路線といったところか。

1.前半

1.1 両者の基本認識

1)勝ってるチームは変えないし、変えなくてよい


 札幌が前節勝利した仙台と同様に、磐田もシステムは3-4-2-1。
 前節は仙台に対し、システムのかみ合わせを利用して高い位置から守備を行い、ショートカウンターを繰り出すという、いつもの自陣にタックルラインを敷いて撤退する以外の戦い方もあるぞ、と示した札幌。この試合も同様に、序盤は各ポジションでの数的同数を活かして磐田にプレッシャーをかけていく(前節とほぼ同じ構図なので図は省略します)。
バックパスで下がると都倉がスイッチを入れて3バックにプレッシャー

 札幌の守備の基本的な解釈としては、仙台戦同様に、「対面の選手を見て捕まえていれば大きくは破綻しない」という考えになる。そして相手が形を変えてきて、「対面の選手」の掌握が困難になれば一度撤退し、5-4-1に近いブロックを築いてとりあえず人数を確保する。

2)無理をしない磐田


 磐田は札幌が数的同数で守備をしてくること自体は頭に入れていたと思われる。しかし磐田はこれに対する、有効な回避手段を持っていたかというと微妙なところで、立ち上がりは札幌に追いかけられると安易に前に蹴り出して回避・陣地回復という展開が多かった。後述するが、磐田は組織として札幌のプレッシャーを回避するというより、中村を中心とした即興性のあるプレーで打開を図ろうとする傾向が見られた。

3)結構緩かった磐田(話し合いの結果?)


 試合前の時点で勝ち点42の6位、名波監督をして「でき過ぎ」と言わしめた磐田だが、順位や成績ほどのコレクティブさはあまり感じない。
 守備の局面では、磐田は札幌以上にリトリートの意識が強く、まず撤退することを優先する。そして磐田も札幌と同じ解釈…対面の選手を意識しているところはあるものの、基本的には5-2-3でゾーンを組み、ボールを基準にポジションを取りアタックしていくのだが、磐田はこのアタックする基準や判断が「選手任せ」という印象が否めなかった。

 例えば↓の6:36、スローインから札幌は福森にボールが戻される。福森に渡ると、マッチアップ上「対面」の中村が寄せていく。正面を切られた福森は中央の宮澤へのパスを狙い、体は中央を向いている。
 この福森→宮澤というラインをアダイウトンは明らかに視界に捉えているように見えるが、中村に連動してアダイウトンがここでボールを狩りに行く、というには極めてスローな動きをするだけにとどまる。
アダイウトンの寄せは緩い

 宮澤が難なくターンで前を向き、チャナティップへ縦パス。アダイウトンがカラーコーン状態なのであっさりと前線の選手にボールが渡る。
 なお磐田の守備が5-2状態(札幌が頻繁に陥っている状況でもある)ので、図の白円のスペースをヘイスが使えるともっと楽になるのだが。
宮澤はノープレッシャー

4)札幌の約束事の基準


 一方で札幌の守備を観察していると、守備にある規則性が見られた。それは磐田のビルドアップがDF3枚だけで行われている状態であれば都倉がスイッチを入れて捕まえに行く。逆にボランチのムサエフや、シャドーから中村が落ちてきて、磐田のビルドアップが3バックだけではない”イレギュラーな状態”になると、闇雲に捕まえに行くのではなくて5-2-3の形で一旦撤退する、という対応を徹底していた。
DF3枚のみの時は捕まえに行く(結果磐田は蹴る)

 中村が落ちると、磐田のDFはこの王様を無視することは稀で、ほぼ必ずと言っていいほどボールを預ける。ゴールに近い位置で前を向かれると今なおリーグで最も危険な選手の一人だが、ハーフウェーラインよりも手前であれば持たれてもそう脅威にはなりえない。
 むしろ、本来シャドーの中村が落ちてくると磐田の受け手が1枚減り、かつ前線の駒はどちらかというとゴリゴリ系のアダイウトンと川又。強さ、速さは札幌にとり脅威だが、組み立てにはほとんど関与しない。中村が触った後の磐田の展開は殆どが両WBで、ここは石川と早坂が常に監視しており、問題なく対処できていた。
ムサエフや俊輔が落ちてきたら放置

1.2 均衡を崩すもの

1)王の移動


 冒頭に書いた通り、同じシステムを採用しており両チームのマッチアップが噛み合っているが、最もギャップが生じていたのがやはり中村俊輔のところ。シーズン開幕当初から、DAZNで磐田の試合を何度か見ていたが、ビルドアップにおいて中村は右サイドを中心に広範に動き回る。磐田は開幕当初4-2-3-1で、中村は2列目右サイドに配されていたのだが、中央のプレッシャーを嫌ってSBのような低い位置に落ちてボールに触る回数を増やしていた。
 この試合も同様で、開始10分前後から、磐田の攻撃機会の大半は中村が落ちてセンターサークル付近で前を向いてボールに触る形が頻繁に見られた。
中村がDFラインまで落ちてきて前を向く

 しかし先述のように、札幌はCBがアダイウトンと川又、WBが磐田の両WBをケアしており、中村が移動してもこの構図は崩れない。WBが監視されているので中央(ボランチの川辺やムサエフ)に渡しても、ここも札幌はWボランチを中心に監視しているので、安易なパスはカットされる。
中央に出したところで札幌が奪う

 この状態で札幌ボールになると、磐田は守備に切り替わるが、この時、中村がDFラインの近くにいたままの状態からのスタートになるので、↓の写真のように中村がそのままDFラインのユニットと同化したまま撤退することになる。この局面は札幌がサイドからクロスに持ち込んだが、中村はクロスを上げられた時にペナルティエリア内にいた。
ネガトラ時もDFのような位置にいる俊さん

 磐田の攻撃はこのような大胆なポジション移動を伴うので、その移動の時間、またそこからポジションを復元する時間を必要とするので、全体としてどうしても展開が遅くなる。ポジションを移動したり、復元したりするための時間を作り出しているのが、最終ラインでのボールキープ(ムサエフが落ちてこれば、札幌はプレスに来ないので、その間に形を変えられる)だが、磐田が形を変えている間に札幌もブロックを整えている。よって繰り出される攻撃は殆どがスローな展開からのものだった。

2)ごりごりアダイウトン


 全体として”遅い”磐田の攻撃に速さと力強さを与えている異質の存在がアダイウトン。中村とは正反対で、繊細なボールタッチはないが前を向いて持てばそのままゴール前まで突撃する力強さを持っている。
 磐田としては、アダイウトンが前を向いて突進できるだけのスペースを作りたい。そのために活用するのが、札幌のWBの裏。WB同士が1on1の関係で見ているので、磐田が小川にボールを渡すと早坂はポジションを上げてケアする。早坂も磐田が裏を使いたいことはわかっているので、小川に対して縦を切るように正対する。
 これによって小川→アダイウトンという直接的なボール供給は断たれるが、代わりにスペースを享受しているので、放り込めば、多少アバウトなボールでも収まってしまう。場合によっては、ここに川又も登場して収めようとする。
小川に食いついた早坂の裏

 28分、磐田の先制点となった川又のPKは、川又がロングボールを収め、アダイウトンの突破から。横山はアダイウトンに正対し、一度は掻き出したかのように見えたが入れ替わられて後ろから倒してしまった。
 開幕から増川が長期離脱中の札幌は、CBの「強さ」の確保で苦労している。ゾーンで守っているとは言えど、1トップに所謂9番タイプを置くチーム相手だと、中央にパワーで負けない選手を置かないと突破口にされてしまうというのが、リカルド サントスvs菊地というマッチアップだった8/5セレッソ大阪戦の前半だった。
 今のところ、河合の起用しか有効な手だてが見つかっておらず、また3バックの左は福森が鉄板として、アダイウトン対策には右にもある程度強い選手を置きたいとなると、菊地ではなく病み上がりの横山を右に回さざるを得ないという考えだったと思う。

1.3 WBの背後

1)孤立する早坂


 磐田が早坂の背後をアダイウトンに使わせようとしていた一方で、札幌も磐田のWBを引き出してその裏を使いたいという狙いがあったように思う。ただ、札幌にはアダイウトン、もといサイドで強靭な強さ、速さを発揮できる選手がいない。都倉が身体的資質としては近いと思うが、都倉はFWとして起用されている。ヘイスもチャナティップも中央の選手で、特段仕込みがなければ中央にポジションをとるので、終始早坂は孤立していた。一方、左の石川はというと、遅攻では石川のプライオリティが低く、また福森が時折サポートに来るので、早坂ほどの孤立感は感じなかった。
サイドで孤立する早坂

 早坂がボールを持った時、多くはこのような状況。正面は小川が塞いでいて、小川の背後は空いているが、サポートは少ない。となると独力突破でしかサイドのスペースを使えない。

2)偶然か必然か


 札幌の同点ゴールは意外な形からだった。40分、右サイドで持った早坂がアーリークロスだったのか、中央に蹴ったボールは小川の顔面付近に当たって小川は倒れる。ボールは宮澤へ。磐田の選手が一瞬フリーズし、DFのスライドが遅れた隙に宮澤のパスに早坂が抜け出しグラウンダーのクロス。これを都倉が中央で合わせて同点。
 先に書いた通り、やはり早坂が小川を突破しないと札幌はサイドからチャンスが生まれない。突破したといえばそうだが、予想外の形だった。

2.後半

2.1 変わらぬ風景


 後半立ち上がりも、磐田に対して圧力を弱めない札幌。磐田は前半と変わらず、中村が下がって落ち着かせようとするが前の受け手が不足する。縦パスが入ったところを素早く囲み、ボールを回収してカウンター、という展開が機能していたのは札幌の方だった。
 札幌がボールを回収すると、磐田も前半と同じくリトリート。磐田の前3枚の中で、ボールへのアタックの意識が最も強いのは実は中村。ただ、1人だけでアタックしても、周囲が連動しなければ、多くの場合徒労に終わってしまう。そして中村はアタックしているというが、運動量は確かに多いが、一人で奪いきれるほどの守備強度はない。川又とアダイウトンは多くの局面で連動せずステイしている。磐田は奪いどころがはっきりせず、ズルズルと下がるだけだった。

 ピックアップするほどのものでもないかもしれないが、磐田の守備は札幌よりも適当というか選手任せなのでは?と感じさせる局面も少なくない。↓の62:48は蹴りあいになったボールを福森がトラップして札幌の攻撃に移行したところ。手前のサイドプレイヤー同士、石川と櫻内は既に攻守を切り替えて走り出している。
福森がキープしてトランジション

 5秒後。アダイウトンは福森にフラフラっと寄っていくが、この程度の寄せでは福森は全く脅威を感じない。この試合、全体的に磐田の守備組織のバラバラっぷりを度外視しても、アダイウトンの守備は明らかに強度を欠いていて、こんな選手だったかと思わせるほど。
 アダイウトンがボールホルダーに寄せたとして、周囲の選手は連動しているかというと、中村は自陣方向へリトリート、川又は5秒前から殆どポジションを動かしていない。奪いに行くのか、遅らせるのか、リトリートなのか、判断が全て選手任せなのでバラバラになっている。

前3人の動きは不統一

 更に3秒後。福森からパスを受けた河合はこの緩さを見てドリブルで運ぶ。お世辞にも運べる選手ではない河合(ただ、ここ数試合は明らかに運ぶ・蹴るの判断が向上している)だが、アダイウトンはここでもジョグでついてくるだけ。川又は”なんとなく”寄ってくるが、河合の正面は全くコースも切られていないので、札幌がボールを失う危険性はほとんど感じられない。
河合が悠々持ち上がる

2.2 仙台仕込みの?駆け引き


 65分、札幌は都倉を下げてジェイを投入。磐田のこの緩さならジェイを出す余地…ゴール前までボールを運ぶことはできるので、あとは決定力を増強したいとの判断だったのだろう。
 札幌が特に何もしなくても、5-2ブロックのいるだけ守備が常態化している磐田。札幌も前線3枚の守備が機能せず、5-2ブロックで守る試合はこれまでも何度もあったが、札幌はその場合、CBがボランチ脇のスペースに積極的に迎撃に出てくる(特に福森)。磐田はそうした迎撃もほとんどないので、ボランチ脇は使い放題。チャナティップもそうだが、ヘイスやジェイがこのスペースにたびたび登場する。
がら空きのボランチ脇に落ちてきたジェイへ

 中央でジェイやヘイスがボールを持つようになると、磐田の意識は中央に寄り、サイドが手薄になりやすくなる。この状況で、サイドで常に駆け引きをしていたのが石川。石川はサイドにおいて、上下動だけでなく左右…レーンを意識した動きを繰り返していて、パスを貰いたい時はタッチライン際に開いたポジションを取り、隣のレーン(ハーフスペース)が空いた時は自らそこに侵入していく。
 ↓の74:11は一度ハーフスペースへ侵入する動きを見せ、対面の太田(直前に櫻内と交代)をピン留めすると、ジェイが左サイドを向いたタイミングで再びサイドに開き、パスコースを確保する。この時、後方から福森が上がってくる。ジェイは福森の動きを見ており、ジェイ→福森→石川という経路は選手間で共有されている。
石川が太田を引っ張る

 石川が大外に開くと、ハーフスペースから太田を引っ張り出す。ここで札幌はハーフスペースに侵入する選手がいれば、最短距離でゴールに迫ることができるが、このイメージができている選手は恐らく石川のみ。中央のチャナティップが流れてくるが、ここを使う意識はこの時はない。福森はスペースを察知して全速力で走りこめば、立ちふさがる中村(恐らくこのスペースが見えている)を振り切って侵入できたかもしれないが、
ジェイから上がってきた福森→石川へ

 この後の動き(わざわざ回り込んでオーバーラップ)を見ると、恐らくそうしたイメージはない。結局この局面は、磐田のDFがゴール前に揃った状況でハイクロス(石川の右足)。ジェイがいるので選択肢としてはなくはないが、スピードを落とさずにハーフスペースを突けばより得点の匂いがしただろう。
福森は遠回りする

2.3 描かれた同じ絵


 83分、札幌は宮澤に変えて小野を投入。小野は指を3本立ててピッチに入るが、中盤は右から小野-兵藤-チャナティップ、ジェイとヘイスの2トップという3-5-2。小野やチャナティップのインサイドハーフはともかく、流石にアンカー兵藤は練習していないだろうと思うのだが、結果的には小野の投入だけで十分だった。
 先ほどの局面のように、ジェイが中盤に下りてきてサイドチェンジ。石川は最前線で一度裏抜けの動きを見せて太田を引っ張る。すると福森に時間ができる。
石川が太田を引っ張る

 石川が太田を引っ張ったことで、太田は福森へのスライドが遅れる。アフターチャージはファウルだが、主審は流す。
太田は福森へアフターチャージ

 石川が拾ってチャナティップに戻すと、先ほど福森に見えていなかったハーフスペースが見えている選手が2人。1人は小野。もう一人はチャナティップ。小野はチャナティップに渡った瞬間にハーフスペースへのラン。
小野が動く

 狭いスペースの察知(通常は受け役)が得意なチャナティップから小野への縦パス。小野の「お母さんのようなパス」が石川へ。一度中の小野を経由したことで、磐田DFの意識は中央に一瞬寄る。
 普段はなかなか揃うことがない、中央を使う展開が描ける仲間が複数ピッチに立つと、中央で受ける選手、縦パスを出せる選手、横幅を作ると揃うのでサイドアタックもより威力が増す。
磐田は中の小野に釣られる

3.雑感


 まず、あまり相手をディスってもいいことはないが、順位と明らかに不釣り合いな、磐田の連動性も圧力もない守備(筆者はジェイがのびのびとプレーできる相手は新潟と甲府くらいだろう、と書いたが、磐田もこのリストに加えるべきだった)、川又やアダイウトンの個による打開以外にシュートに持ち込めない攻撃、前節の札幌の戦いをろくに見ていなかったと思わせる準備不足のビルドアップ等が勝利の裏には存在した。
 札幌については、点を取りに行く状況で、とりあえず小野を投入して、何とかしてもらいたいのかと感じさせるような起用法は2016シーズンや、2017シーズン開幕当初もあったが、これまでは小野が入ってもチームとして特に準備もされていないので、特にフィニッシュはさいどから都倉目がけて放り込む形が大半だった。この試合は小野に加えてチャナティップ、石川と、「同じ絵を描ける選手」がピッチ上に残っていたことが、サイドからのクロス一辺倒ではない崩しの形となって表れた。
 どうでもいいが、「同じ絵を描ける選手」と最初に言っていた人は今頃どうしているだろうと検索したところ、まだ同じことを言っていた。
【金沢】柳下監督、開幕戦へ「戦う姿勢できている」
1月11日の新体制発表で「アクションサッカー」を旗印とした柳下監督。ゼロから約1か月のキャンプを通じ、攻撃的なスタイルをチームに落とし込んできた。指揮官は「完成というのはない。ただ、やろうとしていることを積極的にやろうとして実際やっているし、一つ一つ身になっている。ある程度、全体像を理解できて(全員で同じ)絵を描くことはできてるんじゃないか」と手応えも口にした。

5 件のコメント:

  1. レビューいつも拝読しています。面白かったです。

    ジュビロが遅かったのは札幌ドームの芝の影響もあったと名波監督はコメントしていましたが、こういう理由もあるんですね。俊輔が全く脅威にならなかった理由もわかりました。

    磐田の前プレがハマらなかったのはコンサドーレはが3バックの横のスペースへの飛び出しをしつこく狙っていたのと
    河合と福森が最前線の都倉を見ていてロングボールからチャンスにもなっていたので
    ジュビロのディフェンスラインが下がって川又が孤立したのも要因でしょうね。
    好調時は川又とアダイウトンは前から追いまくるので、それをさせないような対処法を準備していた四方田監督の用意周到さには頭が下がります。

    一つ聞きたいのは都倉と宮澤を下げてジェイと小野を入れたのは結果オーライでしたが
    「勝負勘」以外に
    戦術的な理由があるなら教えてください。

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    1. コメントありがとうございます。
      ジェイを入れた時間帯は、磐田の守備が改善される見込みがないと見切るタイミングでもあったと思います。時間限定であれば中央のターゲットとして都倉よりも優れていることの別に、ボランチ脇が空くのでそこに下りてきて収めてもいいよ、という指示もあったかもしれません。
      小野のインサイドは2か月ほど前に初めて試されたときはぶっつけ感が強かったですが、恐らくトレーニングでも試している形だと思います。小野もシャドーというより下がり目で触るタイプなので、磐田の空きやすいエリアにハマったのはあったと思うのと、これまでは小野が入っても受け手と出し手、両方揃わないということがありましたが、チャナティップと同時起用で解決された形となりました。

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    2. なるほど。
      小野伸二はワンタッチパスが真骨頂ですし
      縦パス通せる選手と3人目の動き出しができる選手のどちらも揃わないと発動しない才能ですが
      ゴールシーンではうまく生きましたね。
      ありがとうございます。

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  2. 神戸相手に速い切り替えで圧倒したチームとは思えないほどに磐田の出来は悪かったですね。約束事がハッキリしていない、福森にチェックに行くわりにはあっさり裏抜け許すとか行くところ行かないところがバラバラでコンサは菱形ビルドアップがプチ復活していた気配さえありましたから。アダイウトン対策に起用した横山がまずい対応でPKの原因を作ったのにはガッカリしましたが…。
    今までは都倉をかなり我慢して引っぱり続けることが多かったですが、ジェイの加入でスパッと交代するようになったのはいい傾向かと。「前線からの守備どーすんの?」ってのはあるんですが、都倉はつまんないトラップミスもしてたしあの出来なら起点を作るためにジェイを入れるのはアリだったでしょう。
    宮澤の交代はたぶん足が万全ではないためだと推測しますが、チャナティップの頑張りがあったぶんだけ無理遣いさせずに済んだ。自分で決めるというよりは周りに決めさせるプレー選択が多いですが出し手にも受け手にもなれる、しかも運動量が落ちずに小回り利く、簡単に奪われないとチャナティップさまさまですね。それでも宮澤と兵藤が共に出続けることが残留には必須条件とみます。

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    1. >フラッ太さん
      私も磐田戦を見ていましたが、少なくともポジトラ時の圧力はもっとありましたね。明らかに俊さんが入ると遅くなるのはあると思います。
      横山の右CBと河合の中央は定番になるんでしょうか…ミラーなら人に強い河合でいいと思いますが、次は神戸相手で
      、再び人につくだけでは守れなくなるのが歴然ですので、まだ懐疑的ですね。
      あと、仰るように兵藤宮澤のボランチが悪くないですね。というか兵藤は何でもできる。休み休み使ってほしいと思うところもありますが、現状替えがきかないですね。

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