1.スターティングメンバー
- 新潟の夏のマーケットでの動きは、inが桑山と前田、イウリ カスティーリョ、outが島村。やはりこのJ2リーグに向けた編成は、百年構想リーグ開幕前にほぼ完了していたと見るのが自然でしょう。
- この日のスタメンも、そのプレーオフラウンドで対戦した時からGK(内山→バウマン)とCB(藤原→マイケルジェームズ)の変更のみで、いずれも当該選手の負傷によるもの。ただ藤原はおそらくCBの軸で期待していたと思われるので、マーケットが閉じる前に動きは検討しているでしょう。
- コンサのメンバーは開幕戦と同じ。
2.試合展開
どこで成果が出ているかというと:
- 2025シーズン開幕戦のコンサのスタメンは、GK菅野、DF髙尾、大﨑、パク、MF近藤、馬場、高嶺、中村桐耶、FW荒野、青木、ジョルディサンチェスの11人でした。
- この試合のメンバーにGK田川、DF梅津、MF堀米悠斗、木實、ティラパット、ヴィニペイショット、FW唐山、とこの時点で在籍していなかった選手が7人。西野もこの開幕時はスタメンの位置付けではなかったことを考えると8人のスタメンが入れ替わったことになります。
- 以前から書いていますが、フットボールのプレーの質が変わるには監督やコーチングスタッフが変わるとか、練習環境のようなインフラが整備されるだけでなく選手が変わる(入れ替える)必要があります。以前のコンサが何らか変革を必要としていたとするなら、何とか今はスタートラインに立てたと言えるのかもしれません。
- 先週の開幕戦vs徳島では、札幌での調整ができたことによるボーナスを享受していたとしても、コンサは変わったと断言はできなくとも、変わりつつある、または変化に対する期待感や兆しは確認することができたと思います。
- ただそのコンサが変わったというのは、前節を見る限りではひとまずは相手のボール保持時の話であって、相手がボールを持っている時には前線の選手の動きの速さと動きの量によって相手のボール保持者を捕まえて圧力をかけて…というプレーは以前よりも良くなっているし積極的になっていると見ましたが、それ以外のシチュエーションで何ができるのか、変わったのかというと、この日の新潟のような、前節の徳島と異なり簡単に前線から食いついてきて中央にスペースを与えてくれないチームとの対戦を見て判断する必要があります。
不相応に過信気味:
- 新潟は1-4-4-2でセットして、2トップの若月と笠井はGK田川にまで出てくることはそこまでない。
- 前節の徳島はトップのアンデルソンが田川に出て、シャドーがコンサのCBを捕まえようとしましたが中途半端になって簡単に真ん中にスペースが空き、コンサは唐山に縦パスを通すことができ唐山が仕掛ける…という場面が前半からありましたが、新潟はそうして前線から仕掛けてハマらない…という展開をおそらく嫌っていたと思います。
- これは新潟の左MFのシマブクが、コンサのCBに出ていくことはなく必ずSBの髙尾を見るようになっていて髙尾のポジショニングに合わせてシマブクも細かく調整していたことから窺えます。
- コンサはボール保持の際の展開がほぼ右からで、それはGKもCBも右利きだからとか、左SBのパクを前に動かしたいからとか、新潟の左SBの加藤のところを突いていく方が、逆サイドの藤原よりも与しやすいと思ったからとか複数の要因があったのかもしれません。
- ただ右か左か、ということ以上に、中央がより重要になります。どうやって中央にボールを届けて前を向かせるか。この点においては、この試合コンサは新潟のブロックを右から迂回するだけでほとんど中央に侵入することができませんでした。
- そしてその迂回攻撃をしている際に、コンサは↑の画像のようにCBが左右に大きく開きます。まさにこれは中央を外して左右から迂回するための配置になっていますが、この時にボールを失って速攻に晒されるとCBが中央にいないので整っていない状況で対応を強いられる、あまりCBが離れすぎているとカバーリングが難しくなる、といった問題があります。
- この試合、16分にコンサの敵陣でのスローインを新潟が奪って若月に縦パス、この時は梅津がボールサイドにいて若月に対応できましたが、この1v1では完全に後手に回ってボックス内でスライディングで倒すという最悪の対応をします(PKを田川がストップするも奥村が押し込んで新潟が先制)。
- 百年構想リーグでも似た形というか、コンサがボール保持の際に後ろにCB2人しか残っていなくて、1v1で仕掛ける形になりやすいというのは常に構図としてありましたが、個人的にはSBを両方前に出しても特に成果はないのでCB2人と反対サイドのCBの3人で守る形が良いように思えますし、見たところコンサのCBは誰が出てもこの広大なスペースを守れるほどではなく、2人だけにしているの色々と過信気味に思えます。
》》》𝙂𝙊𝘼𝙇 𝙋𝙇𝘼𝙔 𝘽𝘼𝘾𝙆《《《
— FC岐阜 (@fcgifuDREAM) February 28, 2026
明治安田J2・J3百年構想リーグ 第4節
🆚 北海道コンサドーレ札幌
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迂回の理由:
- 新潟もボール保持はコンサ同様に中央ではなくサイド、特に加藤の左サイドから迂回することが多かったと思います。
- 左右の話でいうと、新潟は左MFのシマブクを頼りにしているところがあり、奥村は自分の行きたいタイミングで突っ込むというよりは、ボールが渡っても急がずに時間を作って味方が陣形を整えることを意識していて、まずこの左右のMFの選手特性の違いが挙げられます。
- そしてCBとSBも舩木と加藤が並ぶ左の方が、マイケルと藤原の右よりも、よりボールに触る機会を増やすことで選手の特徴を活かして前方向にプレーできる余地があったと思います。
- 加藤は自陣低い位置でのボールタッチが多く、コンサは対面のティラパットが加藤に寄せて、その加藤にシマブクや白井、大西が自陣で近寄って、そこにコンサの対面の選手が寄せて…という構図になって加藤周辺で窮屈な形になったとして、ここで新潟が何らか剥がして反対サイドに展開すれば、奥村と藤原が登場してチャンスになります。この形は何度か見られました。
- もしくは左から何らか敵陣に入れたら、加藤がシマブクを追い越してポケットに入っていくような動きも見せていました。
- ただシマブクが左で持って、仕掛けから最後はFWの頭を狙ったクロスボールだとして、若月と笠井の2人だとコンサのCBとしてはそこまで負担感はなかったと思います。
- この新潟のボール保持の形から、36分にコンサがはめた、というか新潟のミスが生じて同点に追いつきます。
- アンカーのところにいた白井が完全に自陣方向を向いて、前方向に視界を確保できてないのでどうしてもバックパスしかできなくなるという点と、バウマンもそうした選手に出す必要はなかったということで受け手と出し手の両方にフィードバックがあるべきプレーかと思います。
堀米悠斗が古巣相手に決めた!
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) August 15, 2026
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J2リーグ
🆚 新潟vs札幌
🔢 1-1
⌚️ 36分
⚽️ 堀米 悠斗(札幌)#Jリーグ pic.twitter.com/frd9J4HBX4
キャストは決まっているはず…:
- 前半は1-1で折り返して後半最初のプレー。スローインから新潟はマイケルが放りこみ、この日再三背後を狙っていた若月のキープから、白井のクロスをシマブクがボレーで叩き込むゴラッソで勝ち越します。
#若月大和 選手が起点をつくると #奥村仁 選手がポケットを突く。
— アルビレックス新潟 (@albirex_pr) August 15, 2026
後方からサポートした #白井永地 選手のクロスを #シマブクカズヨシ 選手がダイレクトボレーで叩き込んだ。
ホーム開幕戦の振り返りを DAZNで🤳https://t.co/QxBbnHqsfk#アルビレックス新潟 #albirex pic.twitter.com/g3NUTWqT4j
- クロスボールが入った時のコンサのDFとしては、ゴールエリアの幅を3人で守っていたらこういうポジショニングになるとは思いますし、右足のクロスを予想していたら普通はゴール付近、中央で頭に合わせるか低いボールで足元を狙ってくるか…ということを考えるので、ファーサイド、特にシュート位置がゴールエリアの外くらいなのでここを完全に守り切るのはDFとしては難しかったかと思います。
- あとは新潟としては無秩序にアタックしてくるというよりは、それまで以上に中央を閉じてゲームを寝かせたい狙いになります。
- コンサは65分にティラパット、堀米、木實→スパチョーク、宮澤、木戸の3人を入れて、敵陣ではワイドに白井とパクが張る形になります。
- ただ新潟の対応だとワイドに2人で蓋をしてくるとして、このやり方をうまく利用したいというか、ワイドになるべく相手の脅威になれる選手を置いて、新潟の選手がワイドに寄ったところで中央を突くようなプレーが欲しかったですが、まず白井とパクだとこの役割には敵さなかったと感じます。具体的に右にはティラパットかキングを常に置いておくべきでした。
- 新潟はSBが出たときに、SB-CB間のポケットに中盤の選手が入って中央が空く傾向があり、この試合終始沈黙していた唐山が前向きでボールを持てたのもこの形からでした。
- コンサは82分にようやくキングが入って右で新潟に圧力を与えられる(実際に意識されたかは謎ですが)選手が入りましたが、それまでの時間は敵陣でほぼ何もできない状態でした。
雑感
- 配信でも言いましたが、やはり百年構想リーグと昇降格のあるJ2のリーグ戦の強度や緻密さは全く別物で、何人か新しい選手は入ったけど、ブロックを作られると有効打が一気になくなるという、ここ1年ほどのコンサの傾向がこの試合も如実に現れていました。
- 勝ち点を積むためゴール前を固めるのは当たり前の話ですし、百年構想リーグでJ3とJ2勢の差が歴然としていた、という話もしましたが、J3勢を中心に7連勝もあったけど、プレーオフラウンドでは秋田と新潟相手に勝てなかったように、ブロックを作って対応された時に何ができるか、もしくはブロックを作る前に何らか叩けるか…といった部分がこのシーズンを左右すると思われます。
- 新潟はスカッド的にはコンサと同じような、昇格争いの第二集団というか本命ではなさそうですし、前線のパンチ力がもう少し欲しい気もしますが、ここ5-6年ほどの、闇雲に前に蹴るのではなくて盤面をコントロールしていくやり方はまだ幾分か残っているようで、先行されると苦しい相手だったかと思います。それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。




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