1.ゲームの戦略的論点とポイント
大塚真司監督のヴァンフォーレ甲府:
- 甲府は2024シーズンの7月2日に篠田監督→大塚真司監督へと交代し、大塚監督就任後は6勝2分8敗の戦績。篠田監督は三平をトップ下、アダイウトンを左に置く4バックの1-4-2-3-1を使っていたようですが、最終的には甲府お馴染みの1-3-4-2-1に落ち着いて(リベロに山本英臣の登場もあったりして)、大塚監督体制下でも基本的にはそこが踏襲されているようです。
- オフの動きとしては関口が長崎に引き抜かれたことと、なんだかんだ14ゴールとまだまだ動けそうなアダイウトン、そしてウタカ、ファビアンゴンサレスといった前線の外国籍選手と契約非更新、inは復帰の小出や平塚といったJ2では計算できそうな選手を加え、また柏から期限付き移籍の土屋がここまで出場機会を獲得している状況のようです。
- 何試合か見たところ、基本的な戦い方としては我らが岩政監督の言葉を借りれば「J2らしいサッカー」…ゴール前に5バックを並べてスペースを埋め、更にその5人のDFがあまり動かなくても良いようにその前にも4人を並べて5-4のブロックを作り、まず簡単に失点しないことを優先するスタイルで、以前の印象とあまり変わってなさそうです。
- チームによってはホームではもう少しアグレッシブなやり方に変えてくるチームもありますが、甲府は小瀬での試合であっても相手にボールを持たせて守備から入る傾向が見られます。
- ただ、このスタイルであればそれこそアダイウトンのような馬力があり前方のスペースに1人で突進できる選手を起用するとか、もしくは1トップと2シャドーが頑張って走って高い位置からpressingを仕掛けて相手のミスを誘うとか、何らか「前に出る手段」というか、飛び道具的なものを持っていたいところですが、現状そうした武器は見当たらず、となると毎試合徹底してロースコアに持ち込むことが勝ち点を拾っていくための戦略になりそうだな、との印象です。
- また5節のvs磐田では4バックの1-4-4-2っぽい布陣を採用しています。ただしメンバーは普段の1-3-4-2-1の時とほぼ変わらず、本来左WBの荒木が1列下がって左SB、3バックをそのまま右にスライドさせて、本来右WBの宮崎が1列上がって右SHのような役割になるものでした。
- これについては大塚監督は「磐田の前線が1トップ+両ウイングの3人構成なので常に後方に5人、5バックを残す形にする必要がないと考えた」みたいな説明をしており、この考え方からはマンツーマン基調というかマーク関係や数的関係をはっきりさせることを割と重視しているのかな、と感じました。
- もっとも磐田は3トップと言いつつ、SBや中盤センターの選手がハーフスペースに何度も突っ込んでくるので、その度に甲府のマークを担う選手(中盤センターやサイドハーフ)はプレスバックを強いられ大変そうというか、あまり効率的な守り方には感じませんでしたが(最初から5バックでスペース封鎖した方が効率いいのでは?)。
- また恒例の23年度の売り上げは約20億円。この時は山形を下回り、岡山、長崎、徳島あたりとほぼ同額といったところ。ただしこの年はACLへの参加が収入増に貢献しているとのことで、本来のクラブ規模としてはもう少し小規模だと認識すべきでしょう。
https://aboutj.jleague.jp/corporate/assets/pdf/club_info/j_kessan-2023.pdf
スターティングメンバー:
- 互いにミッドウィークにルヴァンカップを消化しましたが、甲府はホーム小瀬に藤枝を迎え、完全ターンオーバーながら2-1で勝利しています。コンサについては割愛します。
- 甲府はキャプテン小出が欠場で、孫を左から中央に回して左には初先発のエドゥアルド マンシャ。中盤センターは中山が前節早々に交代した影響で、遠藤光と平塚のユニット。
- コンサは「勝っているチームは変えない」を徹底して、代表帰りのスパチョークを早速先発起用、中村桐耶は7日間で3試合目ですが、カップ戦では途中から休ませたので大丈夫との判断というか、4バックをするにも左利きのCBができそうな選手が他にいないのでどうしようもないのですが。GKは福島相手に6失点の影響か?菅野ではなく児玉がベンチ入りしています。