0.スターティングメンバー
スターティングメンバー&試合結果 |
- セレッソは予想通り。レアンドロデサバトがベンチに復帰しています。
- 札幌は、2トップとの予想は当たりましたが、ロペスもチャナティップもメンバー外でジェイと弟のドウグラスオリベイラのユニット。ジェイが2トップで先発するのは、今シーズンは初めて、2018シーズンにあったかなかったかだと思います。そして両翼は左に白井、右に金子。このチョイスが大きな意味を持ちます。
- 他、主力ではこれまで一貫して起用されてきた駒井と、中野がメンバー外。故障等ではなく休養だといいのですが。
1.基本構造
1.1 逆足ウイングバックからの放物線
- 札幌のスタメンで最大のポイントは、右の金子、左の白井の両ウイングバックです。左利きの金子は途中出場からこの位置を任されることはありましたが、それは菅が左で起用されていたためで、この日は左が白井。
- 右利きの白井は、愛媛から加入した当初は左右両サイドをこなす、とされていましたが、右サイドでは駒井、早坂に割って入れず左に回り、左でもほぼノーインパクト、ミシャにも「エヒメー」と呼ばれる有様でした。それが効き足の右サイドで継続して起用されてからは評価一変、縦突破を武器にキープレイヤーとして活躍を続けています。
- ですので、白井とルーカスが使えるのにも関わらず金子を右に持ってきたのですが、その理由はプレビューでも多少触れましたが、セレッソの堅牢なCB2人を超えてファーサイドに曲がり落ちるクロスボールで勝負したかったのだと思います。
順足クロスと逆足クロスの描く放物線 |
- チャナティップとアンデルソンロペスがメンバー外である詳細はわからないですが、ジェイとドウグラスオリベイラの2トップで臨むなら、クロスボール、特にジェイの頭を狙うクロスは手持ちの選手から逆算した時に大きなストロングポイントとなります。
- 一方、セレッソは中央のヨニッチと瀬古の両CB、更にはGKキム ジンヒョンを含めたユニットでの空中戦の対処が安定しており、この3人が処理できないところにクロスを打ち込みたい。右サイドから右利きの、例えばルーカスのクロスだとその放物線の軌道は瀬古・ヨニッチ・ジンヒョンのユニットの近くを通過するので、この日はベンチスタート、左利きの金子をこの位置に持ってきたのだと思います。
- 後は、福森の背後をカバーできるのは菅以外では白井しかいない、というのも理由だったかもしれません。
1.2 成功する唯一の方法(=成功するまでトライを続ける)
- セレッソのボール保持に対する札幌の対応は、ハイプレスか引くかのオプションがありましたが、採用されたのは前者でした。これも2トップがジェイとドウグラスオリベイラということで、あまりゴールから離れた位置からスタートするよりも、相手ゴールに近い位置から攻撃をスタートしたかったのではと思います。
- 前線ではジェイはやはり1人1役というか、瀬古を捕まえて殆ど仕事は終わり。セレッソはGKキムジンヒョンに積極的にボールを渡すので、ジンヒョンを追う役割が必要になりますが、これは専らドウグラスオリベイラが体力の続く限り(65分くらいまで)マテイヨニッチと2人を引き受けて二度追いします。
- ドウグラスオリベイラの献身的な働きで、セレッソの2on1の優位性を消す、まではいかなくとも希薄なものにできていたと思います。これで、札幌のハイプレス(からの、高い位置での奪取、からの逆足クロス攻撃)は土俵に乗ることができます。
最終的にはドウグラスオリベイラの二度追いで1on1勝負の土俵に引きずり出す |
- 土俵上での組みあいは、セレッソはSB松田がかなり引いた位置を取ってヨニッチをサポート。白井を引き付けます。ただ、セレッソはSBとWBのマッチアップはスタートポジションが離れていることでの時間を有効に使ってボールをリリースできますが、中盤では高嶺と荒野が、木本と藤田を常に捕まえているので、ここにボールを逃がすと札幌が2度目、3度目でアタックして回収できることも何度かありました。
- 逆にセレッソに優位、札幌に不利なマッチアップは、坂元と福森のところで、坂元の周囲に反転するだけのスペースがあると、福森では対処がかなり難しく、坂元に逃がすとこの相撲は実質的にセレッソの勝ち、そこからほぼ同数、場合によってはセレッソの方が多い3on4、4on5のような関係での速攻に繋がっていました。
2.アイサツがわりだ
2.1 ボールはワイドに、ゴールは中央に
- セレッソボールのキックオフ、左サイドに流れる都倉への放り込みで試合が始まり、序盤は札幌がロングフィードを効果的に使って主導権を握ります。
- 札幌は、金子と白井は積極的に高い位置を取る。そしてジェイとドウグラスオリベイラは前線で張る。4トップ状態でピッチの横幅目一杯を使うポジショニングは、セレッソのゾーンディフェンス(ボールと味方のポジショニングを基準にして守り、相手選手のポジショニングに左右されない)の原則に対して矛盾を突きつけます。4バックと4人のMFでコンパクトに守ろうとすると、ピッチの縦横からどこかを捨てなくてはならないためです。
- そしてゴールはゴールライン上の中央にあるので、ボールがどこにあろうと中央を空けることは推奨されません。完全純粋たるゾーンディフェンスはこの世に存在しないといいますが、最終的に札幌は中央を占拠することを考え、セレッソは中央を何らかカバーできるようにスライドして守ります。
- この状態で札幌の2トップが中央に陣取ると、セレッソのブロックはボールを基準にしつつも完全に2トップを捨てることはできません。捨てていいのは、直接ゴールが生まれることはないアウトサイドです。なので、白井と金子は比較的フリーな状態からスタートできます。札幌はこの2人に最終ラインから積極的にフィードを狙っていました。
2トップで陣取られるとセレッソはサイドは捨てざるをえない |
- 札幌は田中が最終ラインに下がり、都倉・奥埜の2トップに対する調節機能を担います。高嶺が中盤下がり目、都倉と奥埜の背後で牽制しつつ、前を向けそうなら中盤からの展開を狙う。
- 荒野と福森はそれぞれ左右のサイドをサポート。特に、ロングフィードが直接渡らなかったりセレッソが跳ね返してセカンドボール争奪戦が生じた時の枚数確保、そして福森は白井との二段構えでの砲台として脅威を与えていたのは言うまでもありません。
2.2 必ず存在する本音建前
- 最初の3分で札幌が立て続けにチャンスを作ります。3分間で金子、白井、福森とアウトサイドのキープレイヤー3人がそれぞれ1回ずつクロス。3本目の福森は、ファーに走り込む金子に合いそうな惜しいボールでした。
- 以下の場面では、札幌右サイドからの展開でセレッソのブロックはボールサイドにスライドしています。ここで、大外でSB松田が1人だけ、予め白井に近いポジションを取ることもできますが、そうするとジェイが中央で空いてしまう。ミンテからジェイへ1発でパスが出れば危険なので、松田はここを離れることはできません。
2トップがいるとある程度、”人”を見ざるをえない |
2.3 PK失敗以上の衝撃
- 悪くない入りをした札幌ですが、先制点はセレッソ。5分、高嶺が菅野にボールを戻して、菅野、ミンテ、高嶺、田中で菱形を作って攻撃を開始しようというところからでしたが、一度田中を経由し、菅野→高嶺→左の福森と渡ったところで、福森の右足ダイレクトのパスがズレて中央の藤田へ。藤田から、モーセのように中央でドフリーの奥埜に渡り、冷静に決めて先制します。
- 福森のパスミスは先日のPKよりもはるかに衝撃的だったと思いますが、それ以外を観察すると、2つ指摘したいと思います。
- 一つは、菅野のボール保持があまり効果的になっていない。ボール保持側はスペースを使ってフリーな状態を作り出し、パスやドリブルでボールを前に進めたいのですが、菅野がこの時、高嶺にボールを渡したところで、高嶺と菅野のポジションが近すぎて、中央にいた都倉が簡単に高嶺を捕まえられる状態になっています。本来もっと高嶺は菅野から離れて、サイドに開いたところから始めてもいいのですが、そこは本人のポジショニングの問題もあるし、菅野が離れている選手に強いパスを出せるのか、という観点もあるし、そもそもチームとして形を用意できているか、トレーニングできているか、等疑問は尽きないのですが、結果的には菅野が近くの選手にパスをするプレーはキムジンヒョンのそれとは異なり、スペースと時間の浪費にしかなっていないと感じます。
セレッソの先制点で気になった2つのこと |
- 話が長くなりますしあんまりネガティブな話を書きすぎるのは気が進まないので二つ目は別の問題を挙げます。高嶺が受けて、福森に渡す前に高嶺は前方(上図の黄色い線)を見ています。ここに本来はチャナティップがいるのですが、この日はメンバー外。チャナティップは必ず預けどころになってくれるので、この選択肢が一つ減った状態で消極的な選択をせざるを得なかったというのはあったと思います。
3.無限大な夢
3.1 徐々に慣れるセレッソ
- 徐々にセレッソは札幌の、ピッチをワイドに使うやり方に慣れてきます。基本的にはゾーナルに守りつつ、大外の選手のポジショニングを随時確認して、寄せられる準備はしておく。白井や福森が、右サイドからドフリーで受けられる機会は徐々に減ります。逆に、右の金子は福森からのサイドチェンジがあるので、丸橋が警戒を強めてもパスが出てくる機会はそれなりに残っていたと感じます。
ワイドを使うのはバレバレなので早めにケアしようとする |
3.2 時間とスペースは金なり
- 結果的にセレッソのディフェンスを裏をかく格好となったのが、無限大の可能性を秘めるドウグラスオリベイラ。リーグ屈指のCBマテイヨニッチとマッチアップし、苦戦が予想されましたが、この試合恐らく3回ほど、自慢のパワーと突進でヨニッチをちぎる活躍を見せてロティーナの肝を冷やします。
- 札幌のようなマンマーク主体のディフェンスは、ボールホルダー1人に対して1人での対応が基本になります。これに対し、本来セレッソのゾーンディフェンスはボールホルダーに対して複数人で近い距離を取りながら待ち構え、複数人で対応することができます。しかし札幌の両ワイドが開いたポジションを取っているので、図のように松田や坂元は隣の選手との距離よりも、札幌の選手との距離を意識するようになる。最初から近い位置にいた方がスライドが楽だからです。
- こうなるとセレッソの1人1人の距離が開きます。距離の広さはスペースに直結します。松田とヨニッチが広がれば、そこでドウグラスオリベイラが反転して勝負できる。狭いスペースでやれるほどのクオリティはない(だから給料が安い)ドグちんですが、ヨニッチ相手の善戦の背景にはこのような仕組みがありました。
ドグちんがスペースを得るとヨニッチにも勝てる(ことが発見された) |
- 気になった点を挙げると、ドウグラスオリベイラもジェイもボックスでずっと待っているというより、元々は動き回ってボールに関与するのが好きな選手だと思います。ミシャの「Jay!」との叫びも空しくジェイは頻繁に下がってくる。
- するとゴール前にターゲットがいなくなる。アウトサイドに逆足の選手を追いているもう一つの利点として、効き足方向にタッチラインがなく、スペースができやすいので、ドリブルで好ましい形を作らなくても早いタイミングでクロスを蹴りやすいのがあります(当然相手も利き足を切りますが)。白井や金子が上げられるタイミングでも、ジェイやドウグラスオリベイラがゴール前にいないと本末転倒なので、ミシャはこれを注意していたのだと思います。
2トップが動きすぎると単調な展開を招く |
- そしてもう一つは、彼らが下がってくると中央のスペースを食い合って、高嶺や荒野が中央を使えなくなってしまう。結果、DFからWBへの長いフィードや、外→外の展開のみになり、セレッソはスライドしての対応が容易になっていたと思います。
4.リスクを感じさせろ
- セレッソのボール保持と札幌のマンマークでの対応ですが、前半は札幌が「成功するまで失敗を繰り返す」作戦でひたすら対面の選手を追いかけます。選手はボールよりも速く走れないし疲れないといいますが、前半なのでまだ疲れをそこまで感じない時間帯は、最終的にはドウグラスオリベイラの二度追いでセレッソのGKとDFにリスクを感じさせ、長めのフィードを蹴らせたところで都倉や受け手を潰す。これを繰り返すことで攻撃機会をそれなりに作れていたと思います。
- 但し17分の、セレッソがGKキムジンヒョンから松田、坂元と繋いでサイドを変えて、清武のクロスに坂元のヘッドで終わった場面は完全に崩している(それこそ、非常に得点期待値が高そうな)場面でした。
- 飲水タイム以降、キムジンヒョンはゴールキックをロングフィードに切り替えます。札幌としては、都倉-ミンテのマッチアップ以外は対処しやすいマッチアップなので、戦略目標は一つ達成できたとも言えます。
- 但しセレッソもピッチを広く使う試みは続けます。特に自陣側を使ってボールを動かすと、ジェイとドウグラスオリベイラの走る距離は長くなる。この守り方になってから、いつもそうですが、ファウル覚悟での対応も少なくなく、1枚貰っているドウグラスオリベイラがヨニッチに手をかけてヒヤリ…な場面もありました。
5.プランBでの抵抗
5.1 対照的な2得点
- 札幌のもう一つの問題点は、マンマークプレスは90分間続けられないのでメンバーを入れ替えないといけないけど、このスタイルに適した選手が10数人しか揃っていないことです。特に、ドウグラスオリベイラとジェイのガス欠は気になるところで、兄貴の分も走り回っていたドウグラスオリベイラは65分くらいで露骨に運動量が落ちていまし(が、結果的には最後まで引っ張ります。代わりがいない)。
- なので、どこかで選手を入れ替えてプランBへと移行する。結果的には、ルーカスが57分頃に準備します。ルーカスが左に入ると面白いなと思ったのですが、やはり右の専門家ということで右での起用を考えていたようで、逆足クロスを活用した戦略はお役御免です。
- それよりも先にセレッソが動く気配を、55分頃から見せており、片山がピッチサイドに呼ばれて指示を受けていました。恐らく札幌の左、白井と福森のクロスが後半も何本か放り込まれていたので、大外の対応のために丸橋に代えて投入したかったのではないかと思います。
- しかしベンチが注視していた59分に2点目が決まります。キムジンヒョンに戻してのセレッソのポゼッション。セレッソはこの形でかならず決まったポジショニングをし、ピッチの縦横を使って目一杯開いてプレーします。キムジンヒョンはジェイを引き付けて、左に開いている丸橋へパス。金子が直前のプレーで最終ラインに下がっていたため対応が遅れましたが、金子がもっと高い位置取りをしていても丸橋が下がればいいのでこのパスでいずれにせよ、札幌のプレス数枚は外されていたと思います。
- 後は清武が引いて作ったスペースで奥埜→右の坂元と展開。坂元のアイソレーションが発動すると勝負どころと見てゴール前の枚数を増やすオートマティズムがあります。最後は坂元が時間を作ってオーバーラップの松田、松田のクロスに清武のボレーはフィットしませんでしたが、リバウンドを奥埜が詰めて2-0。中央→左→右→中央と振られてのビルドアップからのフィニッシュに札幌は全くボールに触れませんでした。
- ゴールキーパーからのプレーで決まった、対照的な2得点だったといえるかもしれません。ミスと成功例という対比というか、菅野とキムジンヒョンのプレーの選択と、それがチームにもたらしているアドバンテージにかなりの差があるという意味合いです。
GKからのフィードでプレスの数人を無力化して丸橋にスペースを使わせる |
5.2 プランBへの移行と抵抗
- スコアが動いて札幌は白井→ルーカスフェルナンデス。金子を左に回して、順足クロス攻撃に戻します。対応に慣れてきたセレッソがSHが下がって中央(金子や白井の効き足側)を閉じれば、逆足クロスは蹴りにくくなるので、ドリブラーを投入してサイドでクロスよりもドリブルでの崩しを増やすという考えは理解できます。
- 73分には宮澤と深井を、荒野と金子に代えて投入。セレッソは都倉、清武に変えて片山と鈴木。
73分~ |
- アンカーと最終ラインを行き来する宮澤が、スペースを察知してドリブルでボールを運びまくります。試合当初の「早めにWBに渡してクロス」が狙いだと、このCBの位置で相手を引き付けるプレーはあまり必要ではないとの判断だったのかもしれません(とにかく早くクロスを上げてDFが揃ってない状態で勝負したい?)。
- ルーカスが仕掛けて、福森と2人で放り込むいつもの形に戻しますが、セレッソの堅牢なブロックを崩せずそのまま試合は終了しました。
雑感
- すっかりここ数週間「内容は悪くない」が何かの合言葉になりつつあると感じますが、セレッソ相手にシュート数、枠内シュート数等で上回っていたというデータは、戦略面では互角以上だったというか、この試合に懸ける監督やスタッフの策は非常に効果的だったと思います。
- 勝敗を分けたのは全般にディティールの積み重ねで、例えば「GKがボールを保持するプレーがあまり効果的ではない」と書きましたが、それはGKがボールを扱うのが巧くなるというより、サポートの選手のポジショニングを1mか2m調節するとか、ボディアングルを調節するだけで効果的なものになったりもします。後はミンテニスタとして言いたいのは、左だとナーバスになるはずのミンテをビルドアップの際に左に置いたりするのもディティールといえばそうでしょうか(田中は自由に動く傾向にあるので、田中が右に動くとミンテが左に回ってしまう)。
- ミシャは試合中によく選手の名前を呼んで、恐らく何らかの指示を伝えようとしているのでしょうが、それを踏まえても、2020シーズンオンチャレンジを続けるなら、まだまだチームには着手・改善すべきディティールがあると思います。
- 私はミシャの指導を受けたことがないので詳細はわからないのですが、本当に細かいところまでこだわるタイプの監督は選手から煙たがれたり、拘りが細かすぎてクレイジーだと言われたりしていると聞きますが、お父さんのようなミシャはそこまでではないんじゃないかと予想しています。今のポジティブなチャレンジを続けるなら、現状の耐性でそうした「拘り」をどう確保していくかが課題なのでは、と感じます。
福森が選手同士で話し合うようにミシャから提案されたとコメントしていたので、細かいところは話し合いで解決して相互理解を深めるやり方でしょう。そのため、ミシャのチームは広島浦和でも一度メンバーを固定すると分かり合っている選手とそれ以外の選手に別れてしまう傾向があります。
返信削除そのためミシャの「来年に向けて」発言からもソンユン、武蔵が抜け降格がない今年チームを一度壊す選択をしたのでしょうが、選手同士の話し合いは全体の方針が明確でないと、有効にはならない気がします。
監督自身も試行錯誤の状態で選手が話し合って同じイメージを共有できるのか不安です。
岩崎ってプレーあまり見たことないんですが、このサッカーに合いますかね?
まず、意思決定に関するギャップを埋めるために話し合いをするのは普通のことだと思います。
削除ルールや原則を押さえたうえで自由を与えられている意思決定をどうするか、の話ではなくて、本来明らかに正解があるポジショニングや体の向きを都度、どこまで落とし込むか、という話です。それがないと結局「●●サッカー”風”」みたいな、本来目指しているものと似て非なるものになります。
私が思うのは、ミンテ選手に対しては滅茶苦茶要求している(だから平気で干す)けど、他の選手にはそうでもない(誰とは言わないけどものすごいフィードを持つ選手)普通に起用している。±を考慮して目を瞑ってきたけど、着手しないと次のステップに進めないフェーズに来てるんじゃないかという話です。
岩崎選手もそのあたりの細かい要求への適応が難しそうでしたね。シンプルに突っ込むスタイルならありだと思いますけど、この試合の2トップを見ても、やはりあのショートカウンターと言っていたスタイルは本来望む形じゃなかったんだろうなと思います。
いつも興味深く拝見しております。
返信削除今年は選手の入れ替わりも少なく、昨年をベースに精度を高めてと言うチーム方針でしたが各チームのスカウティングで見えていなかった弱点が次々と露呈している感じですね。そこを武蔵のスピードと決定力でうやむやにしていたように思います。
ミシャが今後やりたい事考えると何人かの主力選手はビルドアップのために起用したいが、起用するとディフェンスが機能しないって状況になってきますよね。ボランチから後ろはある程度スピードのある選手でないと守備タスクこなせない。今いる選手からチョイスするのも限界に来ているように思いますが、そのあたりもどうお考えでしょうか?
ありがとうございます。
削除難しいですが、一つ言えるのは北海道出身の選手が多いというのがこのチームの営業面での強みやアイデンティティであるので、そこに選手の入れ替えやグレードアップによって本格的にメスを入れると、何人かの選手はチームを去るか、ベンチに座ることやメンバー外になることを受け入れないといけないことになります。
個人的には北海道のカルチャーも考えてこれは現実的ではないと思いますので、補強積極派の方々には「誰々を獲るのはいいけど、誰をベンチに座らせたいんですか?」というのを問いかけたいと思っています。
セレッソ完成度高かったですね。
返信削除ミシャはビジョンを掲げてその気にさせるのは上手いですが、細かいところ詰めていくのはコーチングスタッフ次第でしょうか。ロティーナも攻撃はコーチに任せていると聞いています。
四方田コーチはスカウティングの人ですから、自チームの明らかに弱点となっているところに気付いていないはずがないです。
2年前にFC東京の小川獲得に動いていましたが、来てくれていたら今頃は・・・。
勿論練習は主にコーチが見ていますよ。ただ例えばザックもハリルもポジショニングとか体の向きとか滅茶苦茶細かく見てましたし、監督がケアする話でもあると思います(その二人は結局時間がなくて諦めた)。
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