0.スターティングメンバー
スターティングメンバー&試合結果 |
A(アジアン).
- セレッソは3バック、ないし変則でいいのかな。ここ2試合は大分と横浜FC相手に、松田が最終ライン、片山が右WBでの採用だったけど、今日は木本・ヨニッチ・瀬古の並び。
B(ベコム).
- 丸橋がベンチスタートで瀬古が入る。よりディフェンシブなスカッドだと理解して問題ないと思います。
- 札幌は3枚でも4枚でも対応できるメンバーであるので、スタート時点でいきなり問題に直面することはない。
A.
- 逆に、スタート時点からいきなり問題になることってある?
B.
- 例えば相手が4バック(CB2人)だと踏んで、ジェイとウーゴヴィエイラの2トップの1-3-1-4-2で決め打ちすると、相手が3バックになった時にジェイかウーゴがシャドーに回って、1-3-4-2-1に変形しないといけなくなる。だからこの2人はまだ同時起用できないです。アンロペとか、ドウグラスオリヴェイラは一応シャドーでもいけるので、彼らがスタメンなら、相手が3枚でも4枚でも対応できることになる。去年までを考慮すると、地味に大きな進歩ですね。
1.ゲームプランの推察
1.1 相反するようなしないような哲学
B.
- 1枚絵で表すと、互いの監督の頭の中はこんな感じだと思います。
- ロティーナというか、ポジショナルプレーの哲学として、陣地(Space)を握った者がゲームを制す。なぜならスペースがあればボール保持者はクオリティを発揮でき、それがゴールを生むから。スペースがなければドリブルもパスもシュートも満足にできない、エラーを引き起こす、ともいえるでしょうか。
- 一方、我らがミシャは、最終的にゴールを生むのは個人のファンタジーアだとする考え方がより強いのだと見ています。野々村社長は「クオリティ」と言いますが。ともかくボールを持った時に力を発揮する選手を多くピッチにまず立たせる。
互いの監督の頭の中 |
A.
- ピッチに立たせて好きにしていいよ、ではないとして。彼らがどんな形でボールを受けるべきか?とするパターンはある程度は形を示している。元々その辺の形には、非常にこだわる監督だよね。
B.
- ただ、ロティーナのセレッソと比べると、例えば坂元と金子を比較すると、前者は仕掛けるシチュエーションが決まっている。1人で2人のDFに突っ込んでいくことは稀ですし、仕掛けが失敗した時に味方がカバーしてくれる、かつ相手の2人目のDFを味方が引き付けているようなシチュエーションを作ってから仕掛けます。
- 一方で金子はもっと「好きにしていいよ」の色が濃い。アンデルソンロペスらも同じです。
A.
- だからロティーナにとってベストのFWは、ファンタジスタの柿谷じゃなくて、味方のスペースを作れてカバーリングもできて、ゴール前に顔を出せる奥埜。ただ、基本的な考え方として、どっちも間違ってはない。
B.
- グアルディオラなんかは折衷案と言うか、両方に通ずることを言ってますよね。点の取り方は本質的には教えられないと。
- どっちも大事なんで、そのバランス・配分の話だと思うんですけど、ロティーナもミシャも割と両極端なタイプかと思います。
1.2 互いのプレーのベクトル
A.
- ゲームプランっちゅうよりフットボール観の話になってるな。
B.
- ゲームプランに話を戻すと、セレッソは「どこかで点が入ればいい」。札幌のエラーか、セットプレーか。ボールを保持しているのは、ゴールに向かってプレーというより、ボールを動かしてエラー(個人の技術的エラー、戦術的エラー)を誘うためですね。
- 札幌は対照的に、もっとゴールに向かってダイレクトにプレーする。この辺の考え方の違いは、互いの試合の進め方に関わってくるので、ゲームプランみたいな言い方をしてもいいと思います。
A.
- セレッソが3バックな理由は、横スライドが楽だから、ってのはあるかな。
B.
- ここ2試合も3バックなので他にも理由はあるでしょうけど、最終的にゴール前のスペースを守っていればいい、とするなら、その考え方はあったと思います。札幌は、ジェイの得点シーンなんかそうですが、ピッチを横断するボールでDFが横に揺さぶられた状態が最も脅威ですので。
2.試合開始時点の構造
2.1 セレッソ守備のメカニズム
A.
- セレッソは最終ライン5枚で、中盤4枚?
B.
- 4枚と3枚の中間というか、どちらともいえない変則的な形だったでしょうか。
- ブルーノメンデスが1列目ですが、坂元は1列目の役割も、2列目の役割も担う。主に3つの役割があったと思います(▼図)。
- 特に重要なのは、セレッソのプレッシングは、坂元の1stディフェンスからスイッチが入る仕組みになっています。彼が定位置にいて、ブルーノメンデスと連動して隣の選手にプレスに行くと、セレッソは後方の選手も連動して札幌を追い込んでいきます。
- ただ、役割が多いので、常にブルーノメンデスと並んで1列目で対応できるわけではない。
坂元と松田の変則的な役割 |
A.
- 坂元は攻撃でも重要な役割を担っている。常にフルパワーで稼働することは不可能。プレッシングが起動しない時はセレッソは撤退して守っていたね。
B.
- 札幌のビルドアップが成功する時は、だいたい坂元が直前のプレー(攻撃)でフィニッシュに関与して、定位置からいなくなっているようなときだったと思います。そうするとセレッソはプレッシャーがかからないのでボールは運べる。
- この時はセレッソは自陣で、5-4ブロックで守ろうとします。「1.」に書いた構図だけど、ロティーナ的にはこれでいい、と。失点しなければ。
A.
- 坂元が前に出てきた時は、松田が1列上がってMFみたいなポジションで守る仕組み。
B.
- このあたりはゾーナルですね。ただ、松田が上がるとルーカスが一瞬空く。後から木本か、中盤の選手がスライドしてきますが(後述)。
2.2 セレッソのビルドアップのメカニズム
A.
- 札幌の攻撃は最後クロスで終わることが多い。クロスはキムジンヒョンが処理、なり、ファーを狙ってそのままタッチラインを割る、で攻撃終了。そこからセレッソボールで開始、となると、セレッソのGKからのポゼッションが始まる。
B.
- セレッソは木本が右にズレる4バックでプレーしていました。色々な解釈ができますが、シンプルに言うと「ここに4人も5人も必要ない」と言える。だからキムジンヒョンと、マテイヨニッチ、瀬古の3人だけにしています。
木本が大外にズレて駒井を引っ張る形から開始 |
A.
- 札幌はジェイとアンデルソンロペスでこの3人に対抗するけど、正直なところこの2人だと機動性が落ちる。3人にシームレスにプレッシングができていたかというと、そうではなかった。
B.
- 結局はジェイがジンヒョンを諦めていたと思います。CB2人を見るけど、GKには持たせて蹴らせる。
- ただ、最終的にジンヒョンはどこかでボールをリリースしなくてはならない。受け手を全員マンマークしていれば、中盤から前の選手へのロングフィードなら、その受け手が相当うまく処理して札幌の対面の選手をワンタッチで剥がしたりしなければ、そんなに問題になっていなかったです。
A.
- セレッソは普通に1-5-4-1とか1-5-3-2、1-4-4-2じゃだめなの?
B.
- それぞれ、いいとこどりしたいんだと思います。1トップだとプレスがかからず押し込まれるので、ボール非保持は2トップ。最終ラインはCB3人置きたい。そうすると1-5-3-2が優先順位的には一番近いんでしょうかね。
- 素直にそうしない理由は、ボール保持の際は清武をずっとインサイドハーフに置きたくないし、坂元も大外~ハーフスペースで運用したい。2トップの一角じゃなくて。そうなると守備は1-5-3-2、攻撃は1-3-4-2-1とかでいいんでしょうかね。なんらか説明つける必要があるなら。
3.明暗を分けたディティール
3.1 序盤の攻防の中心人物
A.
- 序盤、札幌はルーカスのサイドからの攻撃が多かった。
- 札幌ボール保持の時に福森がファジーなポジションにいて、松田が出てくるところからズレるのは、試合開始からしばらく続く。
B.
- セレッソは序盤1-5-2-3っぽいというか、ブルーノメンデスの脇に清武や片山が出てきて、最初から極端に自陣に引かないようにしていたと思います。様子見もあって。
- それに対して、札幌は福森が(いつも通り)イレギュラーなポジションを取っていて、▼のような構図になっていました。
札幌左サイドでのギャップ |
A.
- 松田が出てきて、最終的にルーカスが一瞬空く。
B.
- 福森はケアしたかったと思うんですよ。セレッソは。序盤、坂元が仕掛けたり、セットプレー絡みの攻防があったりで、トランジション後、坂元のポジション・役割がちょっと曖昧になる。そうすると福森が大体フリーで持てて、そこから縦パスなり対角へのフィードなりが出てくる。
- ゴール前を固めていても、ずっと引いてるとここから何かが起きるというのもあるのでケアしたい。特にジェイみたいな選手がピッチにいるなら。
A.
- ただここでズレかけてもセレッソは簡単にやられない。
B.
- ルーカスが空きそうになったら藤田か奥埜がスライドしてスペースを埋める。木本が出ても、ヨニッチ、瀬古、あと片山も絞った時に高さで対抗できるので、このルーカスのところのズレがすぐに決定機にはなりえないですね。
- こういうのがあるので、片山は丸橋に代わって起用される理由にはなる。丸橋がいなくてもピッチを広く使えるなら。
A.
- 札幌の序盤のシュートチャンスはだいたいルーカスフェルナンデスが関与していた。▼14分にも福森→アンロペへの対角フィード→最後にフリーのルーカス。19分にも福森のすんごいパスに駒井が抜け出しかける。
- セレッソは結構前から守備していたね。この時は、ブルーノメンデスに坂元が並ぶ1-5-3-2っぽい形にも見える。
14分の札幌の攻撃 |
- 札幌のビルドアップをそこまで好きにはさせる気がなかったのと、ブルーノメンデスを1列目守備で孤立させないような意識づけはあったと思います。
3.2 強度不足
B.
- ただ、札幌のビルドアップの特徴の一つとして、枚数(関与する選手)とポジショニングが決まっているのがある。前回キンチョウスタジアムでの対戦時に▼みたいな感じで、福森のパスをカットされてそのまま持ってかれました(奥埜の得点)けど、この2トップ+MF4枚の形の方がハイプレスするなら適しているんですよ。単純に枚数が多いし、1列目2人で役割をシェアできるし。
- セレッソの前が3-2だろうと4-1だろうと、坂元は福森に当たるのと並行して他のタスクもあるので。どうしても、ハイプレスはマンマーク決め打ちっぽくしないと強度が出ないんですよね。
(前回対戦より)マッチアップが合っている方が札幌としては嫌 |
A.
- だからそんなにセレッソの前線守備は、札幌には脅威ではなかった。ゴール前付近まではそれなりに侵入できる。
- けど、その後のリトリートと切り替えが速くて、自陣ゴール前で落ち着いているのがロティーナ。
B.
- 札幌がセレッソ陣内に入ると、中央は必ず固めているのでサイドに迂回しないといけない。迂回している間にDFのポジションと体の向きを整える。サイドでルーカス、金子が持った時の対応は非常に入念に準備していたと思います。
A.
- セレッソの最初の決定機は、20分ぐらいに、右サイドでビルドアップ成功してから、坂元のインスイングクロスにブルーノメンデスのヘッド。
B.
- 坂元がタイミング外しながらカットインしてくると、札幌のDFはマークを捨ててカバーリングに切り替える選択を考慮しなくてはならなくなる。その辺が、ミンテがブルーノメンデスにちょっと甘くなってるのはあったと思いますが、完全に外された、まではいってなかったですね。この時は。まだもう一手ゴールには必要だと思いました。
3.3 ディティールと立ち返る場所
A.
- セレッソは札幌のマンマーク戦法に、受け手が消されて窒息気味だったけど、33分にヨニッチがドリブルで運ぶ(conducción)ことに成功。この時はジェイが藤田にアタック(スライディングタックル)したことでヨニッチがフリーになっている。
B.
- ジェイのアクションが悪いとは言えないんですけど、ここでジェイが藤田に行くと、キムジンヒョンにもヨニッチにも行けなくなる。特にスライディングタックルだと、体勢回復までに時間かかるので。このあたりのディティールは、札幌は調整しきれていないですよね。
- ジェイが本来マンマークで担当しているヨニッチではなく、他の選手に行くなら、セカンドアクションというか一度藤田にアタックして、すぐ次のプレー…例えばヨニッチに行けるように準備しておく必要があるし、その意味ではここでスライディングタックルしてはダメなんですよね。ただ成功すればボール奪取できてチャンスになるし、ジェイが復帰できない間に誰かがカバーする仕組みがあるといいんですけど、そこまで札幌の守備は作り込まれていない。
A.
- 僅かな隙だけど、こういうディティールからゲームは動くよね。特にロティーナみたいな監督が相手だと。この時は得点に繋がらなかったけど。
B.
- このあたりの、チームの包括的なプレー原則みたいなのはセレッソの方が整備されていて、そこがチームとしての完成度に繋がりますね。立ち返る場所。最終的にゴールを奪う/ゴールを守る、にマイナスなアクションは極力排除している印象があります。
A.
- そんな中で40分、セレッソの2回目くらいの決定機だったと思うけど、ショートカウンターからブルーノメンデスのヘッド。
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🏆 明治安田生命J1リーグ 第31節
🆚 札幌vsC大阪
🔢 0-1
⌚️ 40分
⚽️ ブルーノ メンデス(C大阪)#Jリーグ#北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪
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B.
- 札幌がビルドアップを試みる時は、田中駿汰か福森のいずれかが最終ラインからいなくなる。ですのでゲームを通じたセレッソの狙いの一つだったと思います。片山がものすごい勢いでオーバーラップしてくるのを見ても。
- ミシャの考え方としては、これもZweikampf…1on1で勝てよ、って感じだと思うんで、あんまり何がどう悪かった、って言いにくいんですけど、例えばここでもスライディングタックル(福森)が発生していて、それで松田に渡った時にフリーになってるとかはありますよね。
A.
- 福森が絶対1on1で止めたかったので、スライディングタックルせざるをえなかったんだろうけど、ここでうまく連携できていれば無理をしなくていい。
- 後ろにミンテもいたので、本当に無理をする必要があったかと言うと微妙ですね。一瞬の判断なので難しいんですけど。ただ、言えるのは、2020シーズンの札幌は個人での対応を非常に強く強調しているので、ここも福森が1人で何とかしろ、ということ以外に約束事とか共通理解はないと思います。となると、これしか選択肢がなくなってしまう。
- 後は高嶺の奪われ方がイージーでしたね。本人めっちゃ反省していると思いますけど。ただ、セレッソのこのアプローチの仕方がよかったというか、札幌のアンカーの位置にブルーノメンデスが背後から、前方を中盤センターの選手が出てケア、ってうまく連動して対応できたのがこの試合ここまで殆どなかったので、いけると思っていたのはあったと思います。高嶺は。
A.
- ターンが巧い選手だよね。ここで戻してやり直すって発想はなかったのかも。
4.攻守のつなぎ目
4.1 坂元の移動
A.
- 後半のセレッソは、坂元のポジションをいじっているように見える。
B.
- 後半立ち上がりの何分か見た感じでは、より2トップっぽいというか、前残りしていましたね。5-4ブロックの右を埋める役割をあまり負わされていない。
- セレッソは中盤3枚みたいな感じになっていて、▼みたいな形で、札幌がその3枚の横幅を突く形でボールを運ぶ形がありました。
セレッソの中盤が3枚になると横幅が足りなくなる |
A.
- セレッソの意図は。
B.
- 明確にこうだから、ってのは難しいですが、トータルで見て、福森に対しては坂元を前に置いたほうがメリットがありそう、ってことだと思います。福森が前に出てこれば背後を突きやすくなるし、怖がって下がれば脅威を削げる。
A.
- 52分に、スローインからのトランジション。奥埜の縦パスに坂元が収めて、松田が抜け出しかけるもルーカスのタックルで間一髪。
- 直後53分にも、ルーカス⇒高嶺のパスが引っ掛かってセレッソがカウンター。このあたりから、セレッソのカウンターが増える。
- で、54分にこの得点。
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🏆 明治安田生命J1リーグ 第31節
🆚 札幌vsC大阪
🔢 0-2
⌚️ 54分
⚽️ 清武 弘嗣(C大阪)#Jリーグ#北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪
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B.
- パターン分類的にはトランジションからの失点ですかね。
- この試合を通じて、アンロペは何回も自陣ペナルティエリア付近までプレスバックするなど、かなり守備を頑張っていたと思いますが、結果的にはこの時も所謂、ボール保持と非保持の繋ぎ目に札幌は機能不全になってますよね。
- 今何やってんの?撤退してスペース埋めてるの?人を捕まえてプレッシングなの?その準備をしているの?っていうのがよくわからない状態。チームとしてこの瞬間は機能していない。ロティーナに言わせるとこれは戦術的なエラーなんでしょうか。単に完成度が低いでしょうか。ともかく、ファンタジスタがゴールをこじ開けなくても点は取れるんですよって証明のような得点と言えるかもしれません。
A.
- 清武のボレーは技術的に高難度だったけど、それとは別に、ね。
B.
- 頑張って走って、体を投げ出してタックルして、ってすごく戦っているように見えるんですけど、こういうシチュエーションでいかに対処できるかが勝敗を分ける。
- もしくは、所謂「中盤で利いてる選手」ってこういうときにチームを助けてくれるのかもしれませんけど。ほぼ純粋なマンマークにしていることもあって、札幌にそのレベルで利いている選手はいなかったですね。
4.2 順足クロスで活路を見出す
A.
- 2点差になって、札幌は深井と菅が用意。その間、55分にもブルーノメンデスが裏抜けに成功しかける。
B.
- ジェイは前に言っていた通り、順足クロスの方が好きって話もありましたが、感覚的な話ではあるもののサイドを入れ替えてアクセントをつけたかったのか。その際に、左サイドからクロスを上げるのは菅というより福森、そのサポート役として深井と菅だったと予想します。
A.
- 問題は、左シャドーに入った金子が、効き足でプレーしやすいように流れると菅と被る。ジェイ、アンロペ、金子、菅だと前線は左利き過多な印象がある。
- ただ、65分に福森の高速クロス…が流れてサイドチェンジになって、ルーカスのクロスにジェイ。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ (@J_League) December 5, 2020
🏆 明治安田生命J1リーグ 第31節
🆚 札幌vsC大阪
🔢 1-2
⌚️ 65分
⚽️ ジェイ(札幌)#Jリーグ#北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪
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B.
- 文字どおり、強引にこじ開けたというか。福森もゴールの仕方を知っている選手と言えるかもしれないですね。ボールスピードがあるから、ピッチを横切ったボールがセレッソのDFを揺さぶることになって、ジェイのマークが中央で外れた。
A.
- 福森はそこまで極端に高い位置取りをしない。
B.
- なんでしょうね。普段ならこういう展開でどんどん前に来るんですけど。松田が前に出てくるから距離を取りたいってのはあったかもしれませんが。コンサラボで尋問して欲しいです。何を考えてプレーしているのか。
A.
- 右に移ったルーカスは動きやすそうに見える。69分には、ルーカスが右からカットインして、宮澤のアーリークロス→ジェイの頭→アンロペが飛び込んで倒れるけどノーファウル。
B.
- やっぱりセレッソが中盤3枚になってて、右は松田がすぐ出てくるんですけど、左は片山が、清武との兼ね合いもあって、最終ラインに残っていることが多い。清武が中盤3枚の左っぽい役割になると、セレッソの左と対峙するルーカスにはボールが行き渡りやすくなっていました。
4.3 メリットとデメリット
A.
- 70分頃に飲水タイムで、ここを境に、セレッソは1-5-4-1に変わっている。
- で、74分頃に豊川が用意していたけど、この交代は取り消し。あと、飲水タイム後に2度あったゴールキックの時、木本が中盤に上がって、奥埜がトップ下の1-4-2-3-1っぽい形で開始しようとしていた。
- 結局交代は、76分に清武→豊川、坂元→丸橋。豊川とブルーノメンデスの2トップになった。
76分~ |
B.
- 5バックのメリットは、さっきの札幌の得点みたいに横に揺さぶられた時にスライドしての対応が楽なんですよ。さっきは、やられちゃったけど。あと、ファーサイドへのクロスに対応しやすい。これは札幌が順足ウイングに切り替えると、特にルーカスはそんなにファーに放り込まないので、後者のメリットが薄れる。逆にルーカスがドリブルで仕掛けてくるようになると、4バックの1-4-4-2にして、サイド2人で封鎖したい、みたいな考えだったんじゃないかと思います。
A.
- 結局すぐ5バックに戻して、片山を右に置いて福森の監視。いずれにせよ、セレッソはもうクローズでいいって感じだね。
🎦 ゴール動画
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🏆 明治安田生命J1リーグ 第31節
🆚 札幌vsC大阪
🔢 1-3
⌚️ 80分
⚽️ ブルーノ メンデス(C大阪)#Jリーグ#北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪
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B.
- 豊川が入って、ブルーノメンデスと2トップ。役割分担的には、坂元の時以上に純粋な2トップっぽくなってました。中盤右は片山に任せて。
A.
- で、豊川が投入直後にうまく福森と入れ替わって、ラストパスからブルーノメンデス。
B.
- ロティーナなりセレッソ陣営の会見で、背後を狙うってみんな言ってるんですけど、福森の背後はやっぱり狙い目だったんでしょうね。そっからダイレクトにゴールに向かってプレーしないとしても。
- 1-3になって投了ですね。
雑感
A.
- まとめといこうか。
B.
- ロティーナは契約満了らしいですけど、戦術的なチーム…ここでいう戦術的ってのは、相手をよく見てプレーしているとか、相手と対話しながらプレーできる、と言う意味合いで。この点でリーグで屈指のチームなのではないでしょうか。札幌は、まだその辺が融通の利かなさがありますね。ぶっちゃけ1stディフェンスの枚数をいじれるようになった(1トップと2トップ使い分けられるようになった)のでも大きな進歩なんですけど。
- 後はディティールですね。一瞬プレスが途切れたりしたところでやられてしまった。
A.
- あと今日の試合と直接関係ないけど、終了後のセレモニーのあいさつで、ミシャはZweikampff(ツヴァイカンプフ)って言ってたな。
ミシャ、Zweikampf言うてたな。
— アジアンベコム (@british_yakan) December 5, 2020
B.
- 大輔コーチが訳すと「マンツーマンディフェンス」になってたんですが、微妙にニュアンスが違いますよね。
- チーム戦術としてこの極端なマンマークになることを重視してるっていうか、根本的にサッカーは1対1で勝てないとダメなんだからお前ら何を怖がってるんだ!プロとしてしっかりと闘え! 全員でいくぞ!っていうようなニュアンスなのかもしれません。まぁそれを昇華させると「ほぼ純粋なマンマークディフェンス」なのかもしれませんが。
A.
- 生の声を聞くのは改めて重要だね。それでは皆さん、また会う日までごきげんよう!
順足クロスの話がありましたが、金子は活き活きとして見えるのですが、ルーカスは左では少しやりづらそうにしているように思います。
返信削除川崎戦でハマったやり方ではありますが、この辺は菅の完全復帰をもってルーカスは右に戻すべきでしょうか?
内に切ってシュートしたりするルーカスをもっと見たかったりもするんですが・・・
リヴァプールのサラーなんかが典型だと思いますが、カットインしてシュートする選手はウイングというより役割的にシャドーで、札幌の場合はシャドーポジションに既に選手がいることが多いので、ルーカスにせよ金子にせよ、ウイングバックで起用されているときはいかにラストパス(クロスボール)を供給できるか、がポイントだと思います。
削除その意味ではクロスボールは順足、逆足、両方メリットとデメリットがあり、中のターゲットとの兼ね合いにもよると思っています。
ルーカスに関しては、右で起用した時のデメリット(右利きはどうしてもコーナーフラッグに向かってドリブルしてしまう)があまり大きくないので、右の方がいいのでは、という意見は一理あるかもしれません。