2026年5月7日木曜日

2026年5月6日(水) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第15節 北海道コンサドーレ札幌vsAC長野パルセイロ 〜「2人目」は最低限〜

1.スターティングメンバー


  • 長野は開幕8連敗(但しPK負け2つを含む)で藤本主税監督→小林伸二監督へと交代し、9節からは3勝3敗で立て直しつつあるものの、依然としてこのリーグ10チーム中の最下位。
  • なお14節を消化しJ2・J3混在の4つのリーグはJ2勢が軒並み上位に上がってきました。印象としてはPK勝ちでの勝ち点2が大きく、J2勢がこれで勝ち点を拾っているように思えます(GKとキッカー両方のカテゴリーによる差を感じます)。

  • コンサは前節のターンオーバーから戻してきましたが、FWは結果を出している大森を引き続き起用。右MFはティラパットではなく田中宏武。

2.試合展開

お馴染みの?ミドルブロック:

  • 前半立ち上がりから長野がコンサにボールを渡す展開になります。長野は2トップが縦関係気味になり、2人でコンサのボール保持を片方のサイドに誘導し、後方の8人でコンパクトに形成するミドルブロックで奪う、というかは待っていて跳ね返すような狙いを感じました。このやり方だったりブロックの高さなどは小林監督のチームでよく見る印象です。
  • 但しブロックを作るのが目的ではないので、どこかでボールホルダーに人を密集させて圧力を高めてボールを奪ったりミスを誘ったりと仕掛ける必要があります。
  • 見たところ、長野はサイドに枚数をかける様子はあまりなく、おそらくは中央になるべく人を残しておいて、コンサのワイドに張る長谷川と宏武に対してはSBがまず1枚での対応し、SHがサポートするという1v1ベースの仕事を任されていたのでしょう。

バイタルエリアへの認識と押し込まれてからの復元力:

  • そしてコンサの現状のスカッドだったり、チームカラーだったりで言えることは、あまり中央や所謂バイタルエリアで受けたり仕掛けたりする選手がほぼ見当たらない。このことが長野の対応にも影響してきます。
  • おそらくコンサが中央に積極的に縦パスを通すとか、コンサの1.5列目や2列目に所謂バイタルエリアや狭いスペースに入って仕掛けることを好む選手(三好康児のような?)がいれば、長野が中央でそれを奪いにいくとかストップしにいく展開になったのでしょうけど、コンサがそもそもそういうプレーを仕掛けてこないので、長野が中央を固めている対応はやや空振り気味に感じました。

  • そしてコンサがサイドのスペースへの放り込みなどで長野のブロックを押し下げる形になると、長野は自陣ゴール前にブロックの位置を変えます。
  • この移行はスムーズなのですが、問題はここまで押し込まれた後にどうボールを奪って陣地を再び押し上げていくか。
  • 見たところ長野の前線(2トップと両ワイド)にはいわゆる起点になれる選手…スペースに飛び出す速さがあるとか、ボールをキープできるとか、そういった能力が欠けているので、長野は一度撤退するとそのまま押し込まれた状態、コンサから見ると押し込んだ状態が続く傾向がありました。
  • 小林監督が試合後のコメントで「(コンサが)持たせてくれたのでもっと勇気を持ってボール保持からプレーすべきだった」と言っていますが、これは持たせてくれたという感覚とか印象の話もありますが、それとは別に長野の場合、前進手段に乏しいので、マイボールのシチュエーションでもう少し丁寧にプレーしなくてはならない、という意味合いも含んでいると推察します。

空けているスペースとゴール前に誰が出てくるか:

  • このシーズンのコンサの傾向の一つとして、これまでに何度か触れているかもしれませんが、ウイングとトップ下にいまいち適任者を欠いているということがあります。

  • J2・J3混合のこの環境では一応コンサはリスペクトされるというか、ボールを持たされることが多くなるとして、自陣ではボールを持つことができる、敵陣に入った後もワイドの選手まではある程度ボールが入る(中央には簡単には入らない)なら、ワイドにウイングのプレーができる選手がいると突破口になるという話と、1トップ+トップ下のシステムなので、1トップの選手に加え誰かがゴール前で2人目、3人目のFWの役割を果たさないとクロスボールなどに対して枚数不足になる、という話です。
  • 後者の役割は基本的にはトップ下の選手になります。ここまで荒野と堀米勇輝が主に起用されていますが、両者ともここまで0ゴール0アシストで前線でこの役割を果たしているとは言い難いですし、プレーを見ていても下がった位置でボールに触ったりする様子が頻繁に見られます。
  • 一方でウイングに関してはティラパットの発掘や、前節は原が見事なアシストを見せたり長谷川が限定的な時間で持ち味を発揮しつつあります。

  • この試合のコンサのボール保持の際のポジショニングは↓のようになっていて、左右非対称気味というか、左は荒野がワイドと中央の間(ハーフスペース)にいる。
  • 右はこの位置に木戸が出てくることもありますが、木戸はこの試合は下がり気味の時間帯も少なくなく、↓の黄色い円のあたりは空けていた格好でした。
  • ただトップの選手をサポートしたり、より相手ゴールの近くでプレーするにはこのスペースを意識し誰かが入っていくことが重要になります。
  • 最初から誰かをおいているわけではないけど、その分いい意味での流動性があるというか、引いて守る長野に対し木戸以外にも、髙尾や宏武が入っていく場面が見られました。
  • 40分の先制点の場面は上記のスペースに入るプレーと、課題だったゴール前での枚数確保問題に、荒野が(この選手にはかなり珍しい)ヘディングシュートで回答を示した格好でした。

さすがに…:

  • 後半頭から長野は長谷川雄志→忽那で山中を中央に。57分には中田・樋口→酒井・伊藤のカードを切ります。


  • 小林監督の試合後のコメントでもありましたが、おそらくボール保持をもう少し丁寧に、という意図でボール保持の際に山中が下がる形に変化します。
  • ただ長野が↓のように、山中が下がってSBが高い位置に出ていく1-3-1-2-4?みたいな陣形に変わりましたが、コンサは前線で両ワイドの2人とFWの大森が頑張って走っていて、長野の選手がここでフリーになるのは難しく、長野はGK小次郎にバックパスせざるを得ない場面も少なくなかったと思います。
  • 長野の前線の受け手に対してもコンサは積極的に食いつく対応が明確で、脅威となる前に潰すことを徹底できていました。

  • おそらくコンサは2点目を取りにいく意思疎通みたいなのがあったのでしょう。長野はSBが高い位置を取ることで前がかりになり、またボールも落ち着かないので徐々にオープンになります。
  • そうなると個人能力がものをいう状況になってきて、84分に途中出場(トップ下起用)のティラパットが、前節PKを得た場面と似たシチュエーションでドリブル突破から2点目を演出します。


雑感

  • 前回の長野での対戦でも同様でしたが、後半オープンな展開になるとJ2とJ3の個人能力差をかなり感じました。それまでの長野がゴール前を固める展開では、得点に直接関与はしていませんが、やはり長谷川のクロスボールというかゴール前のスペースを見つけて配給する能力が冴えていたと感じます。それでは皆さん、また会う日までごきげんよう。

明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第15節202656日(水)14:03KO大和ハウス プレミストドーム

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