2026年5月2日土曜日

2026年5月2日(土) 明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第14節 FC岐阜vs北海道コンサドーレ札幌 〜危うい川下り〜

1.スターティングメンバー



  • 4節の対戦時から比較すると、岐阜はトップ下に大串→北、左MFに泉澤→ムンインジュ、左SB外山→生地、左CB甲斐(出場停止)→平瀬。
  • コンサは完全ターンオーバーでGKも含めスタメン11人を入れ替え。DFには大学生の梅津、高校3年生の徳差とフレッシュなメンバーが並びます。

2.試合展開

岐阜の変貌:

  • 前半コンサはシュート1本、それも30分頃にキングが1人で特攻プレスでボールを奪ってからのロングシュートでしたので、前半はほぼ全く敵陣ラスト1/3に侵入することもできませんでした。
  • 一方の岐阜は4本で、いずれもボックス付近からのシュートでした。

  • ボールを持っている時の岐阜は、前回の印象ではDFから1列前に縦パスを通す作業が丁寧で、2列目の選手やトップの川本にボールがよく入り、そこからサイドに展開して1v1で勝負するという形を持っている印象でした。
  • この試合はまず配置が↓のようになっていて、
  • まずサイドバック、特に右の箱崎が最初から高い位置にいることが多く、後方からボールを前に運ぶ役割はCBの2人と、中盤の2人…特に福田が担うことが多かったです。
  • 箱崎はビルドアップが成功した後の展開で、右サイドの高い位置に進出してサイドからクロスボールを供給するなどで崩しに関与することが多かったですが、時折中央に入っていく(その際は誰もサイドに張らない)場合もみられました。
  • 左SBの生地はそこまで高い位置をとらないですが、この選手を経由することは多くなく、先述の通り福田が「CBの隣」(右、左、中央問わず)かCBのすぐ前くらいに落ちてきて福田を経由する展開の方が明らかに多い状況でした。

  • 前線は前回の対戦でコンサのDF陣、特に家泉に苦杯を飲ませたFWの川本が、ボール保持の際はゼロトップのような配置で低い位置に下がってくることが多い。
  • 「高さ」の観点では、岐阜で最も高い位置を取っていたのは、高校生の徳差とマッチアップする左MFのムンだったと思います。ただ川本は前回もずっとトップに張っているというよりは中盤で受けて展開する役割も担っていたので、そこまで不自然な話ではないのでしょう。
  • 配置的にはコンサの中盤の、克幸と川原の周囲に岐阜の4〜5人ほどの選手がいる状態で、ここで岐阜の選手が誰か浮いて展開できる構図にはなっており、実際にその効果が幾分か出ていたと思います。

  • この形から岐阜は、福田などが中央に縦パスを入れて、キープに成功したらサイドの箱崎やムンを走らせてなんらかクロスボールを入れる、という形がボール保持における狙いだったと思います。前半、決定機と言えそうだったのは23分に右の箱崎→戻して福田(彼の非常に得意な位置から)が右クロス、浦上のクリアを中村がボックスすぐ外からシュート。33分にも箱崎→福田が得意の位置でポケット侵入からのクロス(これは味方に合わず)。
  • そしてGKセランテスのフィードが、田川のバックアップがないコンサDFの背後をたびたび狙っており、左のムンを狙ったボールの他、後半に入って49分には松本(後半頭から北と交代)がフィード一発で浦上の背後を取る決定的な場面も迎えています。

  • ただ岐阜は右SBの箱崎が常に高い位置を取って、福田もこのように攻撃参加し重要な役割を担う、中村もそこまでバランスを意識しているわけでもない…ということで、後方に残る選手が2人か3人しかおらず、カウンターがそこまで得意でもないコンサ相手だとしてもこのバランスは気になるところでした。

孤立と渋滞:

  • コンサがボールを持っている時は、右SBの徳差が中央に入っていくポジショニングを見せます。
  • おそらくこういうプレーが得意でU18でもやっているのかもしれませんけど、この試合に関しては徳差から原にサイドチェンジが1回はあったものの、そもそもこの位置に縦パスが入って前を向くような展開は殆どなく、連鎖的に(右SBが不在なことで)右サイドでキングが下がってボールを受ける状態になり、前で勝負できない状況にも陥っていたと思います。
  • またトップ下の堀米が序盤から、この日もトップの近くでプレーするというよりは下がってボールを引き取る展開が目立ちます。
  • 選手特性的に堀米と克幸は似ていて、いずれもボールに寄って足元で受けることを好む左利き。堀米がこの克幸との役割整理(例えばどちらかが右でどちらかが左とか、前後の関係とか、スペースに走るとか)をあまり意識しないと効果的なボール保持にはなかなかなりえなかったように思えます。この役割は1人いればいいな、という印象でした。

  • こうなると前線に残っている選手…大森や原が孤立気味で、ボールを持った時に1人でなんとかしなくてはならないし、そもそもボールが供給される際に出し手と遠すぎてかつ受け手が1人しかいない状態なので、受け手にアプローチする岐阜のDFも予測しやすい状況だったと思います。

  • 岐阜は北がアンカー(川原)を見て、川本が1人でCB2人とGKを見る役割。コンサはこの川本のところで駆け引きをすることもほぼ見られず、1人に追いかけられてボールを手放ざるをえない場面も少なくなかったと思います。

バランスブレイク:

  • 後半頭から岐阜は北・中村→松本・萩野。


  • 46分に箱崎の左FKを羽田がバックヘッドで狙うもポスト。49分に先述のセランテスのフィードに松本が抜け出すもシュートは枠の左。
  • …という具合に岐阜が前半に続きゴールに迫ります。

  • コンサの反撃は53分、自陣で岐阜の攻撃を耐えてから、大森がセンターサークル付近でポストプレー成功からのターン→独走ドリブルでボックス付近まで侵入。この辺りの時間帯から岐阜はやや足が止まり気味になり、コンサは後方の選手が簡単に前を向けるようになっていたのと、DF背後やスペースを狙う長いフィードをコンサも効果的に使えるようになります。
  • 57分に梅津→克幸の縦パスから、原が左サイドを走って深い位置まで侵入し、62分に菅野→ティラパット(60分にキングと交代)のフィードで抜け出しかけたところをムンジュミンが倒して右サイドでFK。この時はFKの折り返しを大森が狙いますがクロスバー。

  • そして64分に岐阜のスローインをコンサがハイプレスで奪って、大森のポストプレーから左に展開、原のインスイングクロスに大森が合わせて先制します。完全にこの時間帯はコンサの方が元気というか出足が鋭くなっていました。

  • 69分にコンサは梅津・堀米→西野・木戸に交代で克幸がトップ下に。岐阜はセットプレーやトランジションからコンサゴールに迫りますがコンサが耐え、バランスを崩したところでコンサは(岐阜が2バック状態なので)手薄な背後を突きます。



  • 80分に大森のポストプレー→スルーパスからティラパットが仕掛けPK。これは大森がミスしてしまいますが、89分に前がかりになった岐阜のパスミスを拾って原が押し込み0-2。


3.雑感

  • 序盤は岐阜が押す展開でしたが、運動量が落ちてからバランスの悪さが露呈され最終的なスコアに現れた格好だと言えるでしょう。それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。


岐阜vs札幌の試合結果・データ(明治安田J2・J3百年構想リーグ:2026年5月2日)

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明治安田J2・J3百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第14節202652日(土)14:00KO岐阜メモリアルセンターヒマラヤスタジアム岐阜




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