1.スターティングメンバー
- コンペティションのちょうど折り返しとなる9試合を消化し、甲府は6勝(うちPK勝ち1)、3敗で勝ち点17の4位と”まずまず”(10チーム中4チームがJ3なので”まずまず”が妥当でしょう)な前半戦でした。
- 一方で90分で勝てなかった相手がいずれもJ2のいわき、コンサ、磐田、藤枝(PK勝ち)と、J3相手にポイントを稼いでいる顕著な傾向を示しています。ただし開幕6試合で5ゴールと好調だった21歳のFW内藤の離脱も影響してはいるでしょう。
- 前回対戦時は右WBが荒木でしたが、この試合ではまた左に戻し、右には佐藤恵介。そして前線を1人削って2トップにしてアンカーに林田。このチームとしてはかなり久々に採用するシステムで対抗してきました。また3バックは井上を真ん中にして、福井を左、遠藤を右として入れ替えています。
- コンサは代表帰りのバカヨコとティラパットがスタメン復帰で、3連勝していた時の川原と荒野も戻してきました。原は引き続き左で起用されますが、佐藤陽成は試合前に福森と共に故障が発表され暫くの離脱となりそうです。
1.試合展開
甲府のシステム変更の理由①:
- 前回のプレドでの対戦が3/21なので3週間しか間がなく、まるでカップ戦の1st,2ndレグのようにも感じますが、やはり甲府は前回対戦時の問題点を意識してきたなと感じました。
- 前回対戦時は、甲府がシステム1-3-4-2-1で、FW太田がコンサのアンカーとGKを管理しようとすると負担が大きい構造になっていた印象でした。
- この太田がGKとアンカーへのプレッシングという守備の役割だけでなく、マイボールの際のターゲットとして空中戦やスペースへのランも担っており、もちろん1トップとして得点源の期待もあるため、太田の仕事のうちいくつかを藤井に分散させるということを考えていたのでしょう。
- コンサがボールを持っている時によく見られたのは↓のように、藤井と太田の2人でアンカーの川原のところを封鎖する形。特に藤井が川原により近く、太田は左寄りに立っていて、西野を見るような位置でもありました。
- ここから甲府は田川へのプレッシングはかなり自重気味で、インサイドハーフも基本的には中央からあまり動かないことが多かったと思います。これらの約束事から受ける感想としては、5バックの状態を簡単に崩さないようにする意識を感じました。前回5バックを崩して前に出たところを突かれての失点でもありましたので、そうした意識はなんらかあったのかもしれません。
- コンサは川原という受け手を消された形でしたが、その代替としてはSBだったり、インサイドハーフだったりがいるので、これだけですごく困っていたという感じはあまりしませんでした。
- ただSBやインサイドハーフがボールを持ってからの選択は、1トップのバカヨコに当てるか、ワイドのスペースに蹴ってワイドの選手を走らせるという選択が多く、ボールと人が共に前進できているというかは(いつも通り)とりあえずボールだけ前に送っていたような状態でした。
- これらの中ではバカヨコのポストプレーの方が比較的マシというか、バカヨコに当ててリターンを中央の選手が受けて前を向けば、甲府はほぼ8人が撤退することが多く、コンサは甲府陣内に選手が入っていくこと自体はできたと思います。
甲府のシステム変更の理由②:
- 甲府の太田が西野の側に立つことで、家泉がボールを持つ形に誘導することについては、前回は家泉の縦パスからコンサの得点が入ったことも事実ですし、個人的には今のコンサで家泉”だけ”がそこまでボールを持たせていい存在とは思いませんので、これ自体を甲府がどう捉えていたかはわからないところもあります。
- どちらかというと、太田が2トップの左にいることを利用して、甲府はボールを奪った後にコンサの髙尾の背後、西野の脇のスペースを突くプレーを突破口にする狙いがあり、2トップで太田を左寄りにするという形はこのプレーのために使う性質が強かったかもしれません。
- コンサはあまりスピードがないCBの背後をGK田川がカバーしているため、甲府が長いボールを使うなら中央を避ける必要があります。サイドに蹴れば田川は出られない…というわけでもなく、田川が処理する場面も少なくはありませんでしたが、それでも中央に蹴るよりは甲府は前進できていたはずです。
- 仮に太田にもう少しスピードがあれば、サイドで西野をぶっちぎってそのまま藤井と2人でフィニッシュに持ち込むこともできたかもしれませんが、そこまでの能力はなく、サイドで起点を作ってからなんらかゴール前に放り込む…という形になっていたと思います。
- コンサはこの最後のところでは帰陣が早く、枚数をかけてスペースを消すことができていた(少なくとも甲府が押し上げてくるよりはコンサの戻りの方が早かった)ので、なかなか甲府はサイドで起点作りに成功しても、シュートには持ち込めない展開ではありました。
- 前半のコンサのチャンスは主にセットプレー絡みで、序盤に堀米(左米)がセットプレーのこぼれ球をミドルシュート(枠内でしたがGK河田の正面)。
- 26分にはCKから、空中戦で触ろうとしたティラパットをCB井上が横から押す形で倒してPK(非常に危険なプレーでしたが、このファウルをペナルティエリア内でやるのはかなりレアな気がします…)。バカヨコが決めて先制します。
- 甲府は前半ほぼラストプレー、AT45+3分にCKからの二次攻撃で安田のクロスを武井が頭で合わせて追いつきます。コンサは家泉が武井の存在には気づいていたものの、手を使って距離を確認しつつ密着して飛ばせないような対応はせず、フリーで撃たせてしまった格好でした。
4/11 #甲府札幌
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気温上昇でシャドーが躍動?:
- 後半頭からコンサはティラパット→青木。ティラパットは前半にPKを得たプレーでの接触や、それ以外にも削られる場面があったことも考慮してかもしれません。
- 後半開始早々に速攻から青木が(得意ではないと思われる)右サイドでキレとスキルを見せてシュートを放ちます。
- その後、後半のコンサは64分にバカヨコ・荒野→大森・長谷川、75分に原→スパチョークとシャドータイプの選手を増やす形で交代カードを切りますが、気温上昇の影響なのか?甲府は結構早い時間帯で足が止まってきた感じがして、特に中央、甲府のDF-MFのライン間で長谷川が簡単にボールに触れる状況になり、そこから80分の、抜け出した大森のボックス内のシュートなどの決定機はありました。
- 甲府は75分に藤井・太田→黒川・大島で黒川が藤井の役割(中央)、大島が太田の役割(左)。85分の甲府の2点目は、その黒川の川原へのプレスバックから始まりました。
- 川原はずいぶんゆったり無防備にプレーしているように見えますが、背景としては後半甲府は足が止まるのが早かったのか元気がない状態が続いていてこうしたプレッシャーを受ける機会はほぼなく、また川原自身も75分頃には足が攣って伸ばしている様子もありましたので、黒川がうまく仕掛けたということと、コンサは大﨑が交代カードとしてあるならそちらを切って良かったように思えます(カードに対する信頼度の問題はありますが)。
4/11 #甲府札幌
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雑感
- 東京はギリ30度に満たないくらいの気温でしたが山梨は31度を観測したそうで、そうしたコンディションへの影響は互いにあったと思いますが、あまりスピーディーなゲームではありませんでした。
- コンサはワイドに比較的、仕掛けられる選手を2人使いましたが、甲府がこの試合は前回以上に5バックでワイドに蓋をする意識が強く、となると中央のスペースの活用、特に絞ってくるSBの選手がキーだったかなと思います。それでは皆さん、また逢う日までごきげんよう。



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