※今回も試験的に対談形式でお送りします。
0.スターティングメンバー
A(アジアン).
- いや~会心の勝利だったね。でも平静を装っていつも通りスタメンから確認しようか。
B(ベコム).
- はいどうぞ!
川崎サポ無言の帰路キモティーーーーWWWWWWWWW
— アジアンベコム (@british_yakan) November 3, 2020
A.
- 仕事だろ。真面目にやれ。スタメン出せ。
B.
- はい。仕事ではないですけど。
スターティングメンバー&試合結果 |
A.
- あと選手名は面倒なので敬称略でいこう。このブログいろんな人が見てる痕跡があったので気にしてたけど。
- 川崎は家長が右ウイング、旗手がインサイドハーフで田中碧はベンチスタートだったね。
B.
- しょうがないんですけど、中盤はスタメンの3人+守田+長老の次はだいぶ落ちますね。下田が何回か使われているのでそっちかとも思いましたが。試合中に何度か入れ替えてましたが、旗手はインテリオールではないですよね。
A.
- 札幌はルーカスが左で、チャナティップをスタメンで使ってきたね。
B.
- 後者は想定の範囲内でしたが、前者は全く予想できませんでした。ただ、フルミネンセの頃の映像見ると左から切れ込んでシュートとかやってましたよね。その辺は確認した上で使ってきたと思います。金子は絶好調でしたし、予想はできなかったけど納得感はありました。
1.ゲームプランの推察
A.
- 川崎はあまりギアが上がらなかったね。
B.
- 守備開始位置を指しているならそうでした。前の3-3のラインで広くプレッシングを仕掛けてくることもありましたが、圧力が弱めだったのは助かりましたね。ミンテ&菅野のコンビだと執拗に来られると好ましくないので。
A.
- ベンチに中村憲剛と三笘がいたから後半勝負みたいな感じ?
B.
- 長老は膠着した時のカードですかね。三笘はどっちかというと、膠着状態よりもスペースがあって殴り合ってる展開で出てきたら嫌ですね。いずれにせよ後半勝負までは言えないと思います。川崎は。コンディション的に省エネは意識してたとは思いますが。
A.
- 札幌は、ドウグラスオリヴェイラは温存できるならしたいみたいな話だったよね。プレビューでは。
B.
- はい。谷口とジェジエウが疲れてきたら効くタイプなので。結果的に2トップを60分で入れましたが、ミシャはプラン通りと言ってたみたいですね。こっちは明確に後半勝負ですね。
★11/3水 川崎F #ミシャ監督⑥「ただ今日の川崎はガンバと比べても少し質の違うチームとなので、先発はモビリティのあるタイプの選手達を前線に起用して意図を持って戦った。後半途中からロペスとドウグラス、危険な得点のできる可能性のある2人を起用する事で試合を動かしていきたい意図があった」
— コンサラボ/UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) November 3, 2020
A.
- この2人いないとクロス上げても殆ど期待できないよね。
B.
- はい。それも重要で、前半はクロスボールから得点するイメージはあまり持っていなかったのもあって、ルーカスを左、金子が右だったんだと思うんですよ。狙っていたのは彼らのクロス→前の選手がヘディング、みたいな形でもない。足で合わせるでもない。
2.試合開始時点の基本的な構造
2.1 天才監督の発想
A.
- じゃあその話からいこうか。「基本構造」。
B.
- もう1回おさらいすると、札幌としては守備も含めてゲームを膠着化させたい。ボールがピッチを頻繁に横切って互いにシュートシーンが多い、みたいな、所謂オープンな展開にしたくなかったんですよ。そうするとFWとGKの能力差がモロに出るので。ミシャの言う「面白いサッカー」「スペクタクルなサッカー」「サポーターには週末の試合を楽しみに生きてほしい」ってこれを指しているんですけど、川崎相手にそうすると勝てないので。シュートを決めれる選手と止めれる選手がいるチームが勝つので。
A.
- その、狙い通りの展開にするためにはどうしたらいい?
B.
- イージーに前に、中央にボールを蹴らないことですね。典型的なのは、相手がブロックを作って守っているところに放り込んだり強引に縦パスを入れたりしない。そしたら相手がクリアするかキープして相手の攻撃になる。クリアしたら中盤でそれを奪いあうけど、この攻防が続くとどんどんポジションが互いに乖離してスペースができるようになりがちなんですよね。スペースができたら互いに縦にボールを蹴りやすくなる。これでオープンになるんですよ。
A.
- サイドアタックの場合も同じだね。
B.
- クロスボールをどこに蹴るかが重要で、ゴールに近い位置に蹴ると、当然シュートの際にゴール前で合わせやすくなる。けど、DFがクリアしたり、GKにキャッチで処理される確率も高くなりますね。んで、このGKがキャッチ→スローって滅茶苦茶カウンターのチャンスになる。手で投げる方が正確だし(足の方が得意な選手もいるけど)、クロスを蹴っている時に陣形が崩れているチームも少なくないので。
- ですので、札幌はクロスボール主体の攻撃をするチームだけど、今日はゴール前にクロスを蹴りたくなかったと思うんですよ。これがゴール前にロンドンが生んだライオンハート・ジェイボスロイド様がいれば谷口をボーイに変えてくれるので別ですが。ジェイがいないと処理されるだけですからね。
A.
- ゴール前じゃなくてどこにクロスを蹴ったかというと?
B.
- 逆サイドのウイングバックに蹴ってました。誰にと言うか、▼の図でいうと、ガンバ戦はファーサイド、相手の大外を守るSBの背後くらいを狙って、そこでドウグラスオリヴェイラが競るか、相手の処理ミスを誘うか、みたいな感じでしたが、この日はもっとSBの選手から離れたスペースに蹴っていました。車屋は何回かクリアがありましたが、山根がクリアする場面は殆どなかったと思います。
ピッチを横断するクロス?サイドチェンジ?で揺さぶる |
A.
- ふむ。けど、ここに蹴ってもダイレクトではシュート撃てないよね。
B.
- はい。しかし、シュートを撃つのは最後でいいし、シュートまで時間をかけていいんですよ。受け売りですけど、ファンマ・リージョが言う通り「早く蹴れば蹴るほどボールは早く返ってくる」。オープンな展開にしたくなかったので。
- 重要なのは、中央に蹴ると札幌は荒野以外小さい選手しかいない。川崎は大きいので跳ね返される。けど4バック相手に大外に蹴れば、ミスキックでラインを割らなければ、ほぼ確実にまだ札幌ボールになる。勝負するのは後半ですから。
A.
- ”クロス”を受けた選手はどうするの?。
B.
- まず川崎のDFはバタついてます。視線と体の向きを180度変えて、それまで見ていなかった、捨てていたエリアに注意を払うことになる。そして山根は絞っていたので、ルーカスにすぐには寄せられない。パスが成功すればルーカスはフリーで受けられます。
川崎DFの視界をリセットさせてから逆足ウイングが仕掛ける |
B.
- そこからは札幌はゴールに向かってプレーし始めます。信頼のできるドリブラーが得意の距離(間合い)でゴールに向かってドリブル。縦に行くのもあり、カットインするのもあり。川崎は左右に振られてポジションが整っていない。この状態で仕掛けると不安定な対応を強いられます。スペースに高嶺が飛び出してきたりすれば、中央も使うことができました。
- この発想は私には全くなかったというか、サイドを突破してクロスを中央で蹴るから、中央に強いFWを置く、相手は強いDFを置くってサッカーの常識だと思うんですけど、逆サイドのウイングに最初から蹴る前提でチームを設計したってのは天才的だと思いました。
ギャップに走る&動かしたスペースに侵入 |
A.
- 確かにそうだね。サイド突破したらクロスを中央に送るのは当たり前だし。
B.
- とにかくアウトスイングで、簡単にGKやDFが処理できるような場所にクロスボールを蹴らないようにしていましたが、1人だけ例外がいました。
A.
- 誰?
B.
- 福森です。彼だけシンプルに、左足で左サイドからDFとGKの間や、ピンポイントで駒井や荒野を狙ったクロスを蹴っていました。福森のキックの威力なら簡単にクリアできないからです。ルーカスがカットインする素振りを何度か見せた上での福森の放り込みは、川崎は処理が普段以上に難しかったと思います。札幌には合わせられそうなターゲットがいないにもかかわらず。
A.
- 1回それであわやオウンゴール、みたいなシーンもあったね。
- ▼は日経新聞の記事らしいけど、ミシャが言っているのもこういう話ね。
【悲報】ミシャの狙い、伝わらず pic.twitter.com/2BcrhNIY7h
— ふみやん (@fumjakki) November 3, 2020
B.
- 私も凡人なので全てを読むことは大輔通訳以外にできませんが、クライフバルサの右ストイチコフ、左ラウドルップも基本的にはピッチを広く使うための発想ですね。
1.2 何も起こりませんでした
A.
- じゃあプレビューの伏線回収だけど、川崎はチョンソンリョンがあまりボールを持ちたくないって話だったね。だから札幌はソンリョンに持たせた方がいいと。これは予想通りだったね。
B.
- はい。ぶっちゃけ今年の試合見ていれば容易に予想はつきましたが。
A.
- 「何が起こるか見てみよう」。結果は。
B.
- 何も起こりませんでした。
A.
- 何もしないわけではなかったけどね。
B.
- はい。ソンリョンの選択は、①効き足方向のサイドバック(山根)へのパス、それか②ダミアンへの放り込み、この2つしかなかったと思います。それぞれルーカスとミンテがケアするのが決まっているので、札幌は対応が容易でした。
チョンソンリョンの選択 |
A.
- 川崎はどうしたらよかったんだろうか。
B.
- 山根が言っている通り▼、全部1on1なら札幌にとってリスクのあるポジション…つまりゴールに近い、ダミアンvsミンテや、福森vs家長のマッチアップ、もしくはそのマッチアップを活かしてできるスペースを狙うのは手ですね。
★11/3火 川崎F #山根視来②「バテる前に失点したのが良くなかった。前から来るのでダミアンの所も一対一になっていたが、そこを上手く見るとかダミアンに入った時に前向きにサポートするプレーなど狙っていたが回数が出せなかったのが相手が前に前に圧力をかけてくる要因になったのではないかと思う」
— コンサラボ/UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) November 3, 2020
A.
- 家長が引いて、福森を動かして、その背後に脇坂が走るとか。
B.
- はい。ただ、川崎はこの前線の組み合わせだと、ダミアンはボックスストライカーだし、齋藤と家長は足元でボールを受けてプレーする選手じゃないですか。最初から、スペースを使えそうなキャスティングになってない。途中から旗手と家長がスイッチしてましたが。
- 結果的に川崎は札幌のDF背後を狙ってこないので、ビルドアップ段階における攻撃の奥行きがない。つまり札幌は狭いスペースを守っていればいい。
- 札幌はルーカスが左で福森と組ませている時点で、ある意味背後は捨てている、もしくは菅野とミンテに丸投げで、ルーカスも福森も基本的に前方向の限定的なエリアだけは絶対守ろう、って意識なんですよね。だから白井じゃなくてルーカスでも起用に耐えうるんですけど、それは川崎が背後を全然狙わなかったのも大きいです。
- ただ、これもミシャの凄いところというか、普通は守備の苦手な選手を起用するなら、狭いエリアだけ守ってればいい、って設計になり、それは自陣に引いてスペースを消したうえで行うんですよ。ミシャのやってることは、「福森は狭いスペース(前方向)だけ守ればいい。後ろは捨てろ。」みたいなことをやってる。ゴールに近い位置を捨てることで結果的に守るエリアを狭くする発想は、普通川崎相手にできないですよね。
A.
- とにかく川崎にはマンマークがハマってボール回収できてたね。
B.
- 敵陣で奪えていたので、札幌はビルドアップらしいビルドアップをしなくても、攻撃機会はできていましたね。攻撃機会での振る舞い方は「2.1」の通りです。
3.悩めるキャスティング
3.1 序盤は札幌の攻勢
A.
- 試合展開を振り替えろう。最初の飲水タイムくらいまで。
B.
- 最初5分で札幌が2回ペナルティエリア内でシュート、1回未遂(チャナティップのクロスに駒井が合わず)がありましたね。序盤から狙っているサイドからの形は見えてましたけど、これらのチャンスはシンプルに川崎の背後を突いての攻撃でした。
A.
- 川崎は、6分に初めてペナルティエリア内に侵入。最後はダミアンが反転から強引にシュートでフィニッシュ。そのセカンドボールを競り合って、家長がボックス内で倒れてヒヤッとしました。
B.
- ミンテのイージーなパスが引っ掛かって、家長が右サイドで福森の背後に走ってからでした。ミンテはこれが定期的に出る。ミシャが一番気にしてるプレーだと思います。実際この日求められているプレーのコンセプトに反します。
A.
- 8分ぐらいから札幌は、チョンソンリョンに持たせるプランが発動するね。
B.
- 8分はソンリョンが山根にパス。山根には脇坂が寄ってきてサポートしますが、高嶺がスライディングタックルでマイボールにしました。ちょっと無謀だな、と思う時もありますが、彼の広く守れる能力は本当に大きいと思います。
A.
- 後は、札幌は荒野がよくボールに触って、かつミスがなく、荒野が絡むと前にボールを運べている気がする。
B.
- 荒野のゼロトップ(トップ下)は効いてましたね。
- 構造的な話なんですが、荒野と守田のマッチアップは、守田は川崎のCB2人の前を守る役割があるので、あまりオリジナルポジションから動かないことが望ましい。これがセオリーで、アンカーがフラフラ動くと簡単にCBが晒されてFWとの1on1になってしまいます。
- 一方、荒野は守備時は守田がボールに関与しそうな時は守田をまず見る。状況に応じて味方とマーク対象を入れ替えて守る、という仕事はありますが、それ以外は比較的、自由に動いていい。よく見られたのは、運動量のある荒野がプレーに関与しようとして下がってきます。守田は動けないのでステイする。こうなると荒野と守田の距離が開いた状態で、他の選手は札幌の選手がマンマークしているので、トランジション(攻守が入れ替わる)の後もマークは維持されたままプレーするけど、荒野だけ浮いている状態になる。フリーになると荒野はドリブルで運ぶ能力があるので、簡単に前を向いて攻撃に移行していく、という感じでしょうか。チャナティップが降りてくるのも構図は似ていて、川崎はマークが不明瞭ですね。
構造的に浮きやすい荒野 |
A.
- 荒野が動き回るのは四方田監督の頃はあまりいいイメージがなかったけど、ミシャは荒野の活かし方がうまいね。
3.2 川崎のインテリオール問題
A.
- 川崎は家長が10分過ぎくらいからポジションを変えてるね。
B.
- 旗手とスイッチして、旗手が右、家長がインサイドハーフになるのはまだ先ですが、12分にその家長が絡んだチャンスがありましたね(サイドチェンジから齋藤のカットイン、シュートは菅野がキャッチ)。
A.
- 20分くらいまではまだ右ウイングで、自分の判断で中央とか反対サイドに行っているように見える。
- 家長とダミアンが自由に動くと、川崎は1stディフェンスが難しくなるね。
B.
- ダミアンはボールが来ないのもあってサイドに流れたりするんですけど、ライオンハート・ジェイボスロイド様と似た匂いがしますね。プレーが切り替わった後に復帰するとか元のポジションに戻るのに時間がかかる。だから、高嶺や宮澤が中央で簡単に前を向けるのは、札幌にはあったと思います。
A.
- 22分のCKの直後からかな。旗手が右、家長が中央に来たのは。
B.
- この時は家長がトップ下で中盤センター2枚っぽく見えますが、そしたら札幌は宮澤をアンカーにすれば同数関係は維持できるので問題ない。
A.
- 家長の移動はあまり効果的ではない?
B.
- 札幌は、ボールがサイドにある時、ボールと反対サイドのウイングバックが絞って守って、最終ラインはスライドして守るので、この時は同数守備じゃなくて+1、荒野が戻ってこれば+2の人数で対応しているんですよ。だから、家長がボールサイドに寄ってきて川崎は+1の人数になるなら、数的関係だけでは崩せないです。家長がマーク対象の選手を操って、そのスペースに別の選手が飛び出すとかそういう動きが欲しいですね。
- 後は、ゴール前で家長が動くと、ゴール前では札幌もスペースを守りたいのでマーカーがついていけない場合がある。この時によく家長は仕事をするんですが、この日の札幌は前線守備が機能しているので、なかなか川崎はペナルティエリア付近まで運べてないです。低い位置で家長が動くのは、札幌としてはあまり気にならないです。
A.
- 他にこの時間帯で重要だったポイントは?
B.
- お互いにボックス内、ボックス周辺でのシュートがあまりなく、ミドルシュートを撃ちあう膠着気味の20数分だったかと思います。
- 一番のチャンスは、37分の山根のシュートでしたが、これもミンテのクリアが谷口に渡って、谷口がドリブルで運んだところから始まってますが、チーム戦術というより個人の技術的エラーっぽい話でいいかと思います。後は39分、これもミンテのパスが引っ掛かってからダミアンが独走しかけるのを、最後は宮澤の3連スライディングで何とか守り切ったところ。
- ダミアンの1st守備が機能しないのもあって、川崎は下がっての対応が多くなってますね。
4.天才の描いたシナリオ
4.1 動かざルーカス
A.
- じゃあ後半。川崎が2人替えてくるね。
B.
- 脇坂を残すのかと思いましたが下げて、インサイドハーフに田中碧と家長を並べました。大島の役割は長老以外、誰にも務まらないんでしょうかね。
A.
- 田中碧って荒野に似てるよね。
B.
- ボールに寄ってくるのは一長一短ですけど、”短”を補うだけの能力がオンザボール、オフザボールである感じは似てますね。
A.
- 後半は試合が動きそうな雰囲気はあった?
B.
- まず私が思ったのは、55分前後?後半10分いくかいかないかくらいから、ルーカスがちょっときつそうだなって思ったんですよ。対面の山根が簡単に前を向けるようになる。これ山根の側に原因があるのかもしれないんですけど、ルーカスどんどん元気亡くなっていって、後半はドリブル回数も減るし、何よりもアップダウンできなくなる。
- で、アップダウンできないルーカスはもうサイドバックみたいに最終ライン付近に張り付いて、攻撃参加を捨てて守備の仕事に専念するんですよ。
A.
- 川崎は山根のところから前を向けるようになる。
B.
- そうですね。チョンソンリョンは右利きなので常に右サイドを見るんですよ。だから山根が楽になったのは滅茶苦茶でかいなと思って。
ルーカスの山根へのアプローチが遅れると川崎はビルドアップできる |
A.
- やっぱ中2日のウイングバックってきついんだろうね。
B.
- 与えられている仕事は、①守備時はまずボールサイドで対面の選手をマーク。②ボールと反対サイドにあるときは絞って最終ライン大外をカバー。③マイボールになったら、冒頭に説明したアタックを仕掛けるために前線に上がる。
- 上下動が相当求められますけど、もう疲れちゃったのか上がらなくなる。だから札幌は左サイドは誰もいないような状態に徐々になっていく。でも守備を捨てないで攻撃を捨てるのはルーカス良いやつですよね。
A.
- 疲れたら守備しなくなるDFいるもんね。
B.
- ともかくこれで川崎はビルドアップしやすくなります。
- 札幌はこれが続くと前提が全て崩れてしまうんですよ。基本全員でマンマーク、簡単に前を向かせない、ボールを持たせない前提だから、それが連鎖してみんな1on1で対応できるのが、ルーカスのところから崩されるようになる。だから私は替えた方がいいと思いました。
ミシャ
— アジアンベコム (@british_yakan) November 3, 2020
ルーカスカエドキ
シライジュンビ
いや〜ルーカス選手をいつまで引っ張るか、、、
— アジアンベコム (@british_yakan) November 3, 2020
4.2 天才監督のシナリオ
A.
- ほんで君の願いもむなしく、交代はルーカスでなく2トップ。
61分~ |
B.
- 1分後に点が決まるので、空しいどころかヘブン状態ですよ。バックスタンドで。声を押し殺して。
A.
- それはいいとして、得点の検証は?
B.
- スローインから守田のミス、見逃さなかった駒井のビッグプレー、なので、あまり言うことはないですね。解説のゲットゴール福田さんは「攻撃のために谷口とジェジエウが開いていた」って趣旨のことを言ってましたが、普段あまり川崎は開かないと思うんですけど、スローインだったから谷口がボールサイドに寄ってて、守田が破られたら中央はがら空きだったのは僥倖でしたね。ジェジエウはちょっと油断していたかもしれません。
- それ以上に言っておくべきはミシャの交代のタイミングですね。
A.
- 2トップを途中から投入するのは、予想できた話ではあるよね。
B.
- はい。ただ、川崎はまだバテてないしそこまでオープン合戦にもなってない。私みたいな素人ならアウトサイドの選手を替えて、2トップも1人替えて、とかやると思うんですよ。チャナティップも高嶺もまだ動けるので。
- なんでミシャはこのタイミングで替えたのか。要は、みんなが動ける時間帯に2トップも入れないとプレスが機能しないから、ボールを奪ってカウンターもできないって話だと思うんですよね。
- 中2日なので、この後の時間帯はどんどん守備強度が落ちてくる。そうなると、下がって跳ね返すだけの対応になって(実際なりましたね)、ショートカウンターができる2トップを入れても低い位置でしかボールを回収できない。ゴールまで遠いからジェジエウに潰されておわり。だから、ここしかない絶妙なタイミングだったなと思います。今思うと。すぐ点が入ったのはミシャの言う通り、出木杉君ですが。
A.
- んで、すぐ2分後くらいに荒野が弟の田中碧からボールを奪って、3人でカウンター。
5.中2日の終盤
A.
- 川崎が3枚替えでカードを使い切ったのが70分。札幌も、同じ時間帯に中野を入れようとしてたけど、キャンセルして77分に金子⇒白井。
B.
- ちょっとこの経緯はわからないですね。ともかく、札幌は前線から連動して人を捕まえられなくなるともう防戦一方です。
A.
- 80分に宮代がボックス内でマークを外してシュート。
B.
- ずっと言ってるんですけど、狭いスペースに集まってマークを曖昧にした状態で、食いついたスペースを使われるのが毎回やられてるポイントです。だいたい、パターンとしては大外で開いて持ってから、札幌のWBとCBの間に1人走ってDFを釣る。そのスペースに遅れて誰かが出てきてもう1人釣る、みたいな感じですが。
A.
- 宮代は84分にもボックス内でチャンス。ただ、後はもう札幌はクリアするだけだね。とか言いつつ、ATに決定機3回あったけど。
雑感
A.
- 最後にいつも通りまとめといこうか。
B.
- 対談形式だと、プレビューはいいですけど、書きたいことが多めの試合では、レビューはちょっと長くなりますね。
- 試合については、大島もそうですけど、スペースを有効に使える小林もいないのは助かりましたね。でもずっと掲げていたものが、ようやく1度形になったのは大きいと思います。
A.
- はい。それでは皆さん、また会う日までごきげんよう。
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