※今回は特別編として架空の対談形式でのプレビューをお送りします。なお、登場人物は以下の2人の設定です。
A:アジアン。自分はサッカーに詳しいと思っているが中高の部活は吹奏楽部。好きな食べ物は焼きそば弁当。
B:ベコム。運動は苦手だがコロナ太りによって今年新調したオーセンティックユニフォームが着れなくなったのがショックで週2で走っている。夢はマッチデープログラムの景品を当てること。
※仕様上、ブログのプレビューに最初の画像が表示されるので予想スタメンはここに掲載します。
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予想スターティングメンバー
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1.札幌にとっての試合の意味
A(アジアン).
B(ベコム).
- 一時休業ですよ。書く意義がありそうな時は書くけど、ここ数試合はあんまり事前に予測しても難しいってか、蓋を開けてガラガラポンしないとわからない状況だったじゃないすか。
A.
B.
- 若手選手を優先的に起用しているのとか。試合は勝つのが目的なので、なんか考察するとしたら互いにどうすれば勝てる?勝てた?を考えるのがまず基本だと思うんですけど、その前提が狂っちゃうとプレビューを頑張って書いても意味がないし、レビューで日記をつけていくだけでいいなと思ったんです。
A.
- じゃあ、川崎戦はプレビューを書く意味のある試合なんだ。
B.
- はい。まだ色々わからない、読めない部分もたくさんありますけど、一つ言えるのは、札幌が2020シーズンに一貫して試みてきたサッカーって、元はと言うと川崎みたいなチームに勝つためにやっていると思うんですよ。最近気づいたんですけど。
- だとしたら、この試合は何かタイトルがかかっているわけでもないですけど、一種の中間考査みたいな見方をしてもいいんじゃないかと思ったわけです。
A.
- 力関係的にどう考えても単なる片思いだけど、詳しく聞こうか。
B.
- それこそ1年前のルヴァンカップが典型なんですけど、川崎みたいにゴール前に枚数をかけられても相手のブロックを崩せるチームに対しては、5バックで引いて守るって有効な解決策にならないんですよ。
- ルヴァンカップは、先制こそしましたけど、前半の25分くらいからほぼ9人で守ってましたよね。トップにジェイ選手を残して、シャドーの武蔵選手とチャナティップ選手が下がって。武蔵選手は相手のSBについていく役割で。前半ATにセットプレーから川崎が追いついて、後半ラスト10分で大島選手→小林選手のラインで決まるまではスコアは動きませんでしたけど、札幌はその間ずっと自陣に引いてカウンターしかできなかったから、点取られるのは時間の問題って感じの試合展開だったと思います。
- 川崎としては引き分けとかPK戦って制度上はありますけど、ずっと押し込んでれば負ける要素は基本的にないから怖くないですよね。例外的に、札幌の場合は福森選手のセットプレー、武蔵選手のカウンターという飛び道具がありますけど、ずっと引きこもってるチームって基本的には怖くない。崩せなかったら嫌だ、とかはあるかもしれないですけど。そこまで徹底するか?という選択もある。
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(2019ルヴァンカップ決勝)1トップだけを残して押し込まれるとカウンターも困難 |
A.
- だから、自陣ゴールから離れてプレーするために、重心を高く設定して、かつ相手にプレッシャーをかける守り方に取り組む必要があるっちゅうことね。
B.
- そういうことです。単に押し上げるだけだと1発で裏とられて終わりなので。カップ戦のファイナリストにはなりましたし、深井選手のドラマティックなゴールとかもあって凄く惜しいところまでは行きましたけど、客観的に見てタイトルを持って帰るにはまだ達してないチームだったと思います。本気でタイトルを狙いに行っているからこそ、ミシャはこのようなシーズンの使い方をしているんだと思います。わかったのは最近ですけど。
A.
- ハイプレスの必要性はわかったけど、マンマーク基調のやり方である必要は?
B.
- 一つは、ゾーナルなスタイルよりも仕込むのが楽だから。もう一つは、「広く守る」にはマンマーク基調のやり方しか選択肢がないから。
- ゾーナルなディフェンスって結局、ピッチのどこかを捨てて、自分たちが設定するエリアに引き込むやり方なので狭く守るやり方なんですよ。実際それっぽいやり方も何度か試していたと思います。ホームでのマリノス戦とか、それこそ1-6で負けた前回の川崎戦とか。相手のCBを捨ててFWをハーフウェーライン付近に置いてましたね。
- マリノス戦では相手のCBの背後を突きまくって大成功でしたけど、川崎は足の速いDFがいるのでうまくいかなかったですよね。あと、CBに展開力があると、あんまりフリーにすることもできないんですよ。
- だから、理想論としてはまず相手のCBのプレーを制限するスタイルで行きたい。となるとピッチのどこかを捨てるんじゃなくて、相手がどこにいてもアプローチするやり方を確立したい。どこも捨てないで広く守るとなると、全部マンマークしかない、って感じだと思います。
- 後は、ミシャは攻撃は常に広く攻める志向なので、広く攻めて広く守る、だと相性は悪くはないってのもあると思います。この辺はまだよくわかんないですけど。
A.
- でも一応理由としては示せて入るからそういうことにしておこう。ここ数試合は湘南とか横浜FCには完封で勝ってるから、形になってると言えばなってる?
B.
- それらのチームにはちょっと失礼かもしれないですけど、川崎くらい個人能力があるチームに対してある程度計算できるレベルになって初めて、マンマーク基調のやり方に手ごたえを感じるべきだと思います。
- マンマークって個対個の選手の能力がものを言うやり方なので、相手にそんな怖い選手がいなければ楽なんですよ。札幌は金がないって言うけど、湘南と横浜FCよりは強化費が多いじゃないですか。
- 選手の個人能力で勝てるチームに確実に勝つために、こんなに苦労しているわけではないです。これまでやられていたチーム相手にどこまでこのやり方で詰められるか、というチャレンジでもあるので、その意味でも試金石になる相手です。
A.
- 仙台とか名古屋に3点取られたのもせいぜい1ヶ月の話だからね。まだまだ波があるよね。
B.
- はい。ただ、ジェイ選手があれだけ連続性のあるアクションをしたりとか、よくなっている兆しは随所に見えるのも事実ですよね。ジェイ選手だけでなくアンロペ選手やルーカス選手にもあれだけ走る、体を張ることを求めて、かつ選手を納得させているように見えるんですけど、そのあたりの手腕は本当にミシャはすごいよな、って思います。ブラジル人選手は、ブルーノコーチとかの存在も大きいのだと思いますけど。
- 一方で、いい監督って色々な観点があると思うんですけど、一つは、だいたい数ヶ月もあれば、完成までいかなくてもやりたいサッカーを形にできるはずなんですよ。発展するのに20年も30年も時間が必要なのは苗穂駅とかそういう例外だけ。もう形になっているというか、やりたいことは見えてはいるので、この点はあんまり追及する意味はないかもしれないですが。