2018年5月29日火曜日

2018年5月20日(日)17:00 明治安田生命J1リーグ第15節 ヴィッセル神戸vs北海道コンサドーレ札幌 ~ウェリボールの圧力~

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0.1 スターティングメンバー


スターティングメンバー

 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MF駒井善成、深井一希、宮澤裕樹、菅大輝、三好康児、チャナティップ、FW都倉賢。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF石川直樹、MF兵藤慎剛、早坂良太、荒野拓馬、FW宮吉拓実、ジェイ。前節累積警告4枚で出場停止だった三好がスタメンに復帰。消化試合として迎えた、この週水曜日のルヴァンカップグループリーグ第6節は清水に0-3と敗れた。
 ヴィッセル神戸のスターティングメンバーは4-4-2、GKキム スンギュ、DF高橋峻希、チョン ウヨン、渡部博文、ティーラトン、MF大槻周平 三田啓貴、藤田直之、田中順也、FW渡邉千真、ウェリントン。サブメンバーはGK前川黛也、DF那須大亮、藤谷壮、MF増山朝陽、松下佳貴、三原雅俊、FWハーフナー マイク。前節と全くスタメンは同じ。郷家はこの週のルヴァンカップでの退場処分により出場停止。ルーカス ポドルスキは5/2の第12節(FC東京戦)の負傷の影響で一足先に中断期間に入っている。ポルディの代役として前線に入ったのは、第13節では下部組織から昇格1年目の佐々木大樹、前節第14節ではこの試合と同じくウェリントン。この試合の4日後、5/24にFCバルセロナから三木谷オーナーの新たな友達としてアンドレス・イニエスタの獲得が正式発表されたが、ポドルスキ、キム スンギュ、チョン ウヨンの地位は恐らく揺るぎない。ウェリントンはレアンドロよりはプライオリティが高いだろうが、出場機会は更に厳しくなるかもしれない。

0.2 「5-2-3 ヨモ将式守備」の踏襲

1)5バックの固定化による後方の安定


 当ブログでは何度か書いているが、四方田修平前監督(現ヘッドコーチ)が指揮を執った2017シーズンから、札幌の守備は「5バックをゴール前から動かさない」ことを大原則として結果を残してきた。この大原則は相手のシステムがが4-4-2だろうと3-4-2-1だろうと4-3-3だろうと変わらず札幌の攻守の設計はこの守備戦術を出発点としている。
 このことが「出発点」であることは、言い換えると札幌は守備時に5バック以外の5選手の運用によってのみでミドルゾーン~アタッキングゾーンをカバーすることを強いられる。結果、最終ラインは5枚のポジションと役割を固定的にすることで安定がもたらされたが、中盤~前線を5枚のみで守ることは明らかに枚数不足であって、効率的にピッチをカバーすることが難しい。そのため、四方田札幌は最終ラインだけでなく中盤~前線においても、人を基準にした守り方を基調とすることに最終的に辿り着く。
 具体的には、4バックの相手に対してはシャドーのチャナティップと都倉(時に兵藤)が相手のSBを監視できるポジションを取り続ける。相手が3バックであれば、1トップ2シャドーが相手の3バックをそのまま見続ければよい。フィジカルモンスターの都倉もそうだが、1試合平均で11キロの走行距離を記録するチャナティップもこの戦術に欠かせない選手であり、2017シーズン終盤の快進撃はこうした戦術の簡素化によるところが少なくない。
最終ラインのマークずれが嫌なので、全てのポジションでマッチアップを決めておく

2)四方田ギミックを流用するミシャと恩恵を受けるキム ミンテ


 2018シーズン、開幕3試合勝ちなしの後、3/18の第4節以降11試合負けなしで3位まで順位を上げてきた札幌だが、この間(開幕4試合を消化して、3/18-3/31のインターナショナルウィークを挟む期間)にミシャは守り方を四方田式5-2-3に戻してきている。つまりWBはなるべく最終ラインから離れるな、ミドルゾーンは前の5人に任せろというルールを徹底するのだが、これにより特にキム ミンテのパフォーマンスが劇的に改善される。
 元々、でかくて速くて強いという、一見最強に見えるキム ミンテだが、CB歴は1年ちょいであり、ボールと相手選手を両方ケアするのが苦手というCBとしては致命的な欠点がある。これを、5バックを極力動かさないことでマーカーや持ち場をなるべく固定的にし、仕事をシンプルにすることで弱点を隠し、最終ライン中央でミンテの強さが最大限活きるように場を整えたことが札幌の守備の安定に大きく寄与している。2017年シーズンの河合の使い方にも共通しているともいえ、この方針転換は四方田コーチの関与があったと予想する。

2018年5月17日木曜日

2018年5月13日(日)16:00 明治安田生命J1リーグ第14節 FC東京vs北海道コンサドーレ札幌 ~備えあっての放り込み~

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スターティングメンバー

 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MF駒井善成、深井一希、宮澤裕樹、菅大輝、都倉賢、チャナティップ、FWジェイ。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF石川直樹、MF兵藤慎剛、ジュリーニョ、早坂良太、荒野拓馬、FW宮吉拓実。三好は累積警告4枚で出場停止。この週、水曜日のルヴァンカップ(ホーム・甲府戦)は期限付き移籍中の金園英学に2ゴールを許す等の内容で0-3で敗れた。例によってシャドーの代役候補(ジュリーニョ、ヘイス、兵藤、宮吉、早坂)はこの試合に軒並み出場しており、疲労度は同程度だったと思われるが、シャドーはこれら候補者からチョイスされず、都倉がスライド、復帰直後のジェイをトップに置く。この二人のスタートからの併用は公式戦では初めてだが、キャンプ中では何度か試されていた。
 FC東京のスターティングメンバーは4-4-2、GK林彰洋、DF室屋成、チャン ヒョンス、森重真人、太田宏介、MF大森晃太郎、橋本拳人、髙萩洋次郎、東慶悟、FWディエゴ オリヴェイラ、永井謙佑。サブメンバーはGK大久保択生、DF吉本一謙、山田将之、MF米本拓司、梶山陽平、橋本拳人、FW前田遼一。リッピ ヴェローゾ。負傷離脱していたチャン ヒョンスがこの試合からスタメンに復帰し、負傷者が出ない限りはリーグ戦はこのメンバーでほぼ固定されている。浦和、仙台、磐田との開幕3戦は2敗1分と出遅れたが、その後10試合は8勝1敗1分と好調を維持しており、特に10試合で20得点と決定力が光る。

2018年5月7日月曜日

2018年5月5日(土)14:00 明治安田生命J1リーグ第13節 北海道コンサドーレ札幌vsガンバ大阪 ~厚別仕様の高速クロス~

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スターティングメンバー

 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF進藤亮佑、キム ミンテ、福森晃斗、MF駒井善成、深井一希、宮澤裕樹、菅大輝、三好康児、チャナティップ、FW都倉賢。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF石川直樹、MF兵藤慎剛、ジュリーニョ、早坂良太、荒野拓馬、FW宮吉拓実。前節出場停止処分で欠場したキム ミンテと、前節休養させた前線3選手ががスタメンに復帰している。
 ガンバ大阪のスターティングメンバーは4-2-1-3、GK林瑞輝、DF米倉恒貴、三浦弦太、ファビオ、藤春廣輝、MF今野泰幸、マテウス、遠藤保仁、FW藤本淳吾、倉田秋、ファン ウィジョ。サブメンバーはGK谷晃生、DF初瀬亮、菅沼駿哉、オ ジェソク、MF食野亮太郎、FW長沢駿、中村敬斗。第4節以降欠場が続いていた今野は前節途中出場し、この試合からスタメンに復帰。やはりクルピのチームはターンオーバーに消極的で、負傷者が出ない限りリーグ戦ではほぼ同じメンバーを使い続けており、4/21の第9節からこの試合に至るまで、今野と米倉以外は5試合連続で同じメンバーが送り込まれている。ここ2節は2列目中央に藤本、右に米倉という布陣で鳥栖、仙台に2連勝と復調傾向だったが、今野が復帰した影響で遠藤がトップ下、藤本が右MFにスライドし、米倉とオ ジェソクとの択一で前者が選択された。

2018年5月4日金曜日

2018年5月2日(水)20:00 明治安田生命J1リーグ第12節 サガン鳥栖vs北海道コンサドーレ札幌 ~冒険の合間に実験~

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スターティングメンバー

 北海道コンサドーレ札幌のスターティングメンバーは3-4-2-1、GKク ソンユン、DF進藤亮佑、石川直樹、福森晃斗、MF駒井善成、宮澤裕樹、深井一希、菅大輝、早坂良太、宮吉拓実、FW内村圭宏。サブメンバーはGK菅野孝憲、DF濱大耀、MF兵藤慎剛、ジュリーニョ、白井康介、荒野拓馬。前節の記事で「ターンオーバーしないのか」と書いたところ、得意の3枚替えで応えてくれたミシャであった。出場停止処分のキム ミンテのポジションには宮澤が入る可能性も示唆されていたが、順当に石川が中央、福森が左となっている。稲本は試合直前に腰痛を発症し、ベンチメンバーから外れた。
 サガン鳥栖のスターティングメンバーは3-1-4-2、GK権田修一、DF小林祐三、キム ミンヒョク、鄭昇玄、MF藤田優人、福田晃斗、高橋義希、原川力、吉田豊、FW安庸佑、小野裕二。サブメンバーはGK高丘陽平、DF三丸拡、高橋祐治、MF河野広貴、加藤恒平、水野晃樹、FW田川亨介。試合前の時点で2勝2分7敗、勝ち点8で17位に沈む。谷口、池田、ビクトル イバルボ、趙東建が負傷離脱中。前節(アウェイのガンバ大阪戦)から中2日ということもあり、最終ラインは高橋祐治に変えて小林、中盤は高橋秀人に変えて福田、前線で田川に変えて安庸佑をスタメン起用している。